アステラス製薬【4503】2025年3月期第2四半期(4-9月)についてが発表されましたので記事にします。
今回の決算で大幅に上方修正を行いました。
今回の決算は来期の明るい展望を描ける内容だったなと感じられました。
上方修正したからといってまだまだ油断はできませんが、投資スタンスは変わらず今後も継続して追加で投資を行う予定です。
アステラス製薬【4503】2025年3月期第2四半期(4-9月)について簡単に解説していきます。
アステラス製薬【4503】2025年3月期第2四半期(4-9月)について
(アステラス製薬決算短信引用)
売上収益は9,356億円(前年比22.0%増)、コア営業利益は1,830億円(前年比36.2%増),コア当期利益1,407億円(前年比28.8%増)となり、増収増益となりました。
ようやく業績の改善の兆しが見えてきました。売上収益、コア営業利益は上方修正されています。
主要製品の売上収益が全体的に上方修正されていたの良い結果となっています。
前期の予想値がワーストケースを織り込み保守的に数値を予想していたので、1Qの時に上方修正ができなかったのは、まだ何があるかわからない不透明な点が多く、前回の決算で下方修正を連続で出してしまったので、そのような経緯もあって今回の上方修正も2Qで出せたのだと思います。
ただ、思うにワーストケースの予想値からの上方修正なので、まだまだ上方修正する余地があると考えています。ただ、VEOZAHの減損損失の可能性もあるので注視する必要がありますが、それでも主要製品の成長や大型買収のアイザベイの不透明感が払拭されようとする兆しが見えた今回の2Qの決算は僕の印象としては、とても良い内容でした。
今回の決算動画で岡村CEOの笑顔の回数が増えていたこと、他の部門長も笑顔になっている回数があったこと、今期から新しく選任された北村CFOと岡村CEOとのコミュニケーションが図れているように感じられた場面を見れて、方向性としては明るい方向に進んでいて、暗闇のトンネルから抜け出して、一筋の光が見えてきていると感じられる決算動画でした。
ちょっと、心配だったのが、岡村CEOが話している最中に言葉を思い浮かばない点が何度か散見されて、健康面で大丈夫か少し心配になりました。あまり働きすぎなければよいですが。
岡村CEOについて考えていたのですが、動画で話を聞いている感じでは、頭が良すぎて天才っぽい話し方をしています。本人の言葉から、何度か僕は理論的ではなく、直感的だとか、論理的に説明するのは得意ではないとか、岡村CEOが論理的じゃなかったら、僕のような一般人はどうなるんだろうかと考えます。言葉もリニアにとか使ったり、独特な言い方もします。
僕としては、岡村CEOになる前からアステラス製薬の株式を保有していますが、岡村CEOになってからのアステラス製薬は変わりつつあるなと感じています。業績が悪化するような場面でも、動画の内容からこの会社を成長させる自信があるという意思が感じとれました。CFOがいなくなったタイミングの時は大丈夫かなと思いましたが、それでもなんとか軌道を修正できていました。
売上収益に関してはイクスタンディと重点戦略製薬品が全体的に成長していて上方修正を行っています。
イクスタンディは売上は4,517億円と前年同期比で25%増となり好調です。通期の予想が7,570億円でしたが、今回上方修正して8,597億円と予想されています。イクスタンディの売上が想定以上に伸びている現状を見て、まだ市場規模からして成長の余地があると動画の説明でもありました。
イクスタンディが好調な理由としては市場成長が伸びている点だけでなく、安心して使用できるということも一因として売上規模拡大の要因になっています。
重点戦略製薬品の伸びは全体で900億円プラスになっていて、前回よりもとても良い結果となっています。
骨髄性白血病の治療剤パドゼフに関しては754億円(前年同期比427億円増+131%増)で、売上がかなり成長しています。今回上方修正を行って、1,669億円と期初予想の1,512億円よりも良い結果となる予想です。2025年度以降にも着実に成長していくとあり、本格的な売上拡大に貢献するという力強い言葉で決算説明資料に記載されています。
アステラス製薬が買収したIveric Bioのアイザベイの売上はとても良い内容でした。
買収当時は巨額の買収で失敗するのではないかと不安視する投資家も多かったですが、その不安を払拭する結果となったと思います。
今回の2Qでは281億円で今回上方修正を行って695億円と期初予想の464億円よりも予想値が高まっています。
1Qの時にサプライズに映った数字は2Qでも安心材料になるよい結果となったと思います。
アステラスの推定によるとマーケットシェアも23年度4Qが25%だったのに対して、24年度4-9月は35%→40%と拡大しています。2024年末までにマーケットシェアを50%まで拡大すると計画を立てています。
IZERVAYのピーク時の売上は2,000-4,000億円を予想しています。
VEOZAHは閉経に伴う重度の血管運動神経症状(顔のほてり・のぼせ等)の治療薬です。
2024年の2Qの実績は148億円となっています。
期初予想の283億円が上方修正後には316億円となっていて、成長の伸びはあまり芳しくはないですが、成長しつつあります。
前回の決算説明動画の中の質疑応答でVEOZAHに関して2025年度に利益を生んでいくステージになると説明していましたので今後の売上成長次第で利益に貢献してきます。ただ、減損損失が出る可能性があるので注意したいところです。
今回の決算説明動画の中で、今まで成長するために投資を行ってきたが、売上だけでなく、利益面でも稼げるようにしていく必要があると説明していました。
この言葉の内容を考察すると、ある程度土台が出来上がってきたので、あとはコスト面でも削減できるところを削減して、外注費の削減など、事業構造改革を行って、売上、利益ともに伸びていくと思われます。
1Q同様にまだまだ業績は油断はできない状態ですが、不安材料が少しずつ解消されていくのがわかります。2Q以降も減損損失という言葉がちらつきますが、それでも今回の2Qの内容はとても良かったのかなと思います。
つまり、来年の決算が明るいイメージが付いた感じがしました。今期は来年に備えての準備期間であり、来期は蒔いた種がようやく芽が出てきていくと思います。
配当に関しても説明がありましたが、業績が大幅に向上したからといって、大幅に増配するとかということではなく、長期的に安定的に配当を成長と共に増配していくことに重きを置いていると動画の説明でありました。
アイザベイ取得のために大きく借入を行ったので、財務健全性を高めるためにも返済を行い、余った余剰資金で自社株買いなどを行っていくと北村CFOは話していました。
僕の投資スタンスは、これからも保有し続けます。
また大きく株価が下がり1,600円台、1,700円以下になったら、積極的に投資を行います。
長期的な投資先として考えているので、これからも投資を継続して行います。
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