ヒューリック【3003】2025年第3四半期の決算が発表されましたので記事にします。
現在300株を特定口座で保有しています。
今回の決算で上方修正と増配が決まりました。
ヒューリックの事業を見ていると安定感があるなと思います。
事業自体が不動産ということもありますが、事業が多角的に行われていて他の不動産大手の会社とは異なり異質だなと分析をしていました。
ヒューリックが一手だけでなく、さらに数手先を見据えて事業を取り組んだ結果とも捉えることもできます。
ヒューリック【3003】2025年第3四半期(1-9月)について簡単に見ていきます。
少しでも参考になれば幸いです。
ヒューリック【3003】2025年第3四半期(1-9月)の決算が発表されました。上方修正、増配、やはり期待を裏切らない。



(ヒューリック決算説明資料引用)
2025年第3四半期(1-9月)の売上高は4,242億円(対前年比+34.6%増)、営業利益に関しては1,063億円(対前年比+19.7%増)、四半期純利益606億円(対前年比+11.0%増)で増収増益となりました。
ヒューリックがここまで売上高が大きく伸びるのは意外でした。
意外というのは、ヒューリックの資料や会長の発言で売上よりも利益を重視しているのであまりこだわっていないとう発言がありました。
今回の売上高は34%も伸びておりM&Aの効果が表れているなと思います。
不動産事業の売上が881億円プラスとなっています。
不動産事業のプラスにはレーサムの買収があります。ヒューリックとしては過去最大のM&Aでヒューリックは、都心を中心とした安定的な賃貸不動産事業や幅広い不動産案件の情報網を強みとして持っていますが、レーサムは用途転換や大規模改修、テナント誘致などによる「バリューアッド(付加価値創出)型」不動産事業に卓越したノウハウを有しています。
2Qの時にはヒューリックが過去最大級のM&Aとあったので自信があったのかもしれません。
財務の負担やM&Aの費用がかさみましたが、2Qの時の決算説明資料にあったように2Q以降に利益が改善されていくというのは間違いありませんでした。
来期はM&Aの費用もなくなり、年度ごとにのれんの償却費用もなされていくのでさらに収益の改善がなされていくのではないかと考えています。
今回の売上高で興味深かったのは不動産事業だけでなく、保険事業やホテル旅館事業、その他の事業すべてで増収がなされている点です。
とはいえ気になるのは安定期本利益率が48.3%から43.6%に下がっている点でした。
売上高では好調なものの、不動産売却益で+141億円ですのでそれがなければ不動産事業の営業利益はそんなに伸びていないのかなと思います。
銀座で保有している不動産の価値が高まっているのであれば売り時だと判断しているのかもしれません。
ホテル・旅館事業は売上営業利益ともに大幅に増収増益となっています。
建設会社の建設費用の単価が上がっていますので、開業費の負担は重なっていますがそれでも好調です。ふふという高級旅館は素晴らしいとよく聞きますが、ザ・ゲートホテルもどうやら良さそうですね。以前ヒューリックの株主優待が届いたときに割引として選べる感じでしたので、株主として見ても良いのかもしれないですね。ザ・ゲートホテルのブランドコンセプトは『大人に対して
本物の価値を提供するホテル』です。僕にはちょっと敷居が高そうですが、興味深いですね。
開業予定として高級旅館のふふが2027年~で6,7棟を検討、ザ・ゲートホテルも6棟を検討しているところからも観光事業に力を入れているなとわかります。またここでM&A絡みですが鉱研工業 へのTOBもあります。
以前の2Qのブログ記事でもヒューリックの狙いとしては地質調査、温泉掘削などの工事施工、メンテナンス作業などそういう所においてあるのかと。ヒューリックのトップレベルの高級温泉旅館の名の通り、質を重視していくととなると、そういう点において鉱研工業のM&Aも納得できますと述べています。
相乗効果を生むためにも、付加価値を高めるために買収が行われて、この先開業予定の高級旅館のふふやザ・ゲートホテルに更なる付加価値をもたらされます。
着実に布石が打たれているのは、まさに一手先だけでなく五手先、十手先も考え抜いた結果でしょう。
今回の決算資料の中でアストマックス(株)との資本・業務提携があり、再エネ事業の収益化に寄与とありました。直近で芙蓉総合リースの事業の再生エネルギー事業で債権の取り立て不能がありましたので、注意もしてほしい所ではあります。
また、系統用蓄電池事業も行っていて2034年までに1,000億円の投資を実施予定で、電力市場や小売電気事業者と電力取引を行うことで収益獲得を狙うともあります。
M&Aが行われる領域は観光や食農、高齢者ヘルスケア、スポーツエンタメなどです。
他の大手とはやはり違うなと思います。
ヒューリックの事業は多角的でわかりにくくなっている可能性もありますが、事業を多角的に行われることでリスク分散もなされていて、ただ闇雲に事業を展開しているわけではなく、事業を組み合わせることを念頭に相乗効果が生まれることでより業績の向上につながっていきます。

ヒューリックの株価は1,560円(2025年10月29日)、PBRは1.39倍、配当利回りは3.84%です。
決算を受けて株価は下落してしまっています。翌日も株価は下落しています。
決算の内容はそこまで悪い感じではないですが株価は下がっています。

今回の決算で増配がなされていて一株配当57円→60円になっています。
以前ヒューリックの増配の予想値を計算してみましたが、2025年は配当が57円でこれ以上増配はないかと思っていましたが、今回の増配で以前の増配シュミレーションのようになってきています。上記のシュミレーションは1,580円の株価でシュミレーションしています。
ヒューリックが毎年手堅く増配をしていくと想定していったときに長期保有を前提ですが、配当利回りは5%以上を超えてくるでしょう。
株価がそこまで伸びてきていないのは、やはり増資がなされるのではないかという投資家からの評価になっていると思います。
といっても業績が悪くてというわけでもないので、成長のために資金を確保するので仕方がないですが株価が上がらないのは残念ではあります。
ただ、増資がなされるという嫌煙されている銘柄だからこそ、株価もそこまで上がっていないので投資もできるのかなと思います。
ヒューリックは最初は300株で株主優待もあるので、そこで投資はストップしようと思いましたが、まだまだ株数を増やしてもいいんじゃないかと思い始めています。
株主優待はおまけみたいなもので、配当に重きを置いているので将来的に長期保有で増配を着実にしていくと思われるので、業績の割には株価は上がっていないとも捉えることもできるので、今の株価の水準に投資をしてもし増資がされても株価が1,300円ほどになり、含み損になっても株数を増やしていくのであればその含み損はそこまで気にならないのかもしれません。
今度この先どの会社でも不透明感はあります。分散も心掛けつつ、分散の一つの銘柄としてヒューリックに投資もしていくのもありなのかなと思います。


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