日本たばこ産業(JT)【2914】の米国たばこ会社買収で成長していくかわからないが、現段階の投資判断を考える。

投資

米国4位のたばこ会社Vector Group Ltdについてと投資判断について

2024年8月21日に日本たばこ産業(JT)から米国4位のたばこ会社Vector Group Ltd.を買収すると報道がありました。Vector Group Ltd.は2024年度中に100%連結子会社になります。
今回の買収は中期経営計画2024年の中で成長投資の実行及びCombustibles(加熱式たばこなど)のROI(投資収益率)を改善していく施策として行っています。
今回の買収により、当社の米国市場シェアは2.3%から約8.0%へと大幅に拡大して米国のたばこブランド2つ保有することになります。

Vector Group Ltdの直近の業績ですが、利益率は2023年は計算すると営業利益率は23%とたばこ会社特有の高い利益率です。今回の買収額は3,780億円で買収と報道されています。
過去に米レイノルズ・アメリカンのナチュラル・アメリカン・スピリット」の米国外の事業などを約6000億円の買収をおこなったり、ロシア4位のたばこ会社のドンスコイ・タバックの買収など積極的に行ってきました。たばこ産業は喫煙者の減少で将来的に需要が減っていくので、今後JTの業績も悪化していくと予想されていました。日本の国内の人口が減少していくのでJTの業績も見通しが暗いものとして見られていました。ただ、現在の業績から見るとそんな予想が何だったのかと思うぐらいの魚席の堅調さです。喫煙者が減っていることは事実ですが、値上げもしたり、新興国での開拓もあるので、たばこ事業は今のところ堅調に推移しています。
情報に対して大事なのは本当にそれって事実なのだろうか、それとも意見なのだろうかと考えることの大切さです。
昔から石油が枯渇する論争を繰り広げられていましたが、結局今になっても枯渇はしていません。
採掘する機械の性能があがったり、石油以外の代替エネルギーを利用などで結局枯渇とまでは行きませんでした。



話は戻りますが、JTの成長は今後も著しいものではないですが、今後も堅調に推移していくと考えています。買収を行っても、業績は改善されるかもしれませんが、円安から円高になっていく可能性があるのであれば、成長も相殺されてしまうのではないかなと思います。だから下手に大幅に増配をして減配をするということはしにくいのかなと思います。今の高配当を維持しつつ、少し増配をして安定的に配当金を出していくのではないかなと考えています。
JTは営業利益率も高く、営業キャッシュフローも安定的なだけでなく、投資額も営業キャッシュフローと比較してもそこまで捻出しているわけではないので、独占的な事業を持つ会社は強いなと実感します。今回の買収のように、たばこ会社を他国から買収して成長していくので、著しく成長というよりも、堅調な成長をしていくと思います。
今回の買収で営業キャッシュフローがさらに改善されてさらに増配という考えは、楽観的過ぎると思いますので、投資スタンスとして成長はしないが安定して高配当を出し続けてくれるとそこまで業績に期待しないことが大事だと思います。
もし、成長に期待していて投資をするのであれば、他人が投資をしている銘柄で株価が上昇しているのを見て、乗り換えてしまう可能性があります。
コツコツとゆっくりと株数を増やしていくということを意識して投資をするのがJTの投資のやり方かなと思います。JTの現在の配当利回りが4.6%です。
同じ配当利回りの水準の会社がある中で、今からJTに僕は投資はしないと思います。株価も上がっている状態なのと、為替がここから円高になるというリスクもありますので、そういった場合に業績が堅調だとしても、株価下落で含み損は避けられません。狙える水準は配当利回りが5.5%以上、株価が3,500円程かなと思います。

金のなる木ではあると判断しているので、さらに配当金を増やしていきたいのと6月、12月の配当金も増やしていきたいので、どこかで含み損を抱えても良いので100株を追加で投資して保有する可能性もあります。
短期的に考えるのではなく、長期的に保有し続けるという考えで投資をするので、来年のNISA枠でどこかで投資をできればなと思います。


逆に円高になったり、訴訟問題で何か損失が出そうな可能性がでて、株価が大幅に暴落する可能性があるのであれば投資を検討していく可能性もあります。
僕はJTへの投資で意外と含み益が出たのは、当時投資したタイミングが、コロナでたばこの需要が減るという悲観的な意見がでていたことやウクライナ戦争でロシアのたばこ事業がどうなるかがわからず不透明感がありました。
株価もあまり上がっておらず、悲観的な意見や将来に対する需要の減少がJTの株価を低空飛行にさせた要因でした。

将来を見通すことは難しいです。
だからと言って、周りの意見や考えを鵜呑みにして判断して行動するのは違うと思います。
何が事実で、何が意見か、自分の目で実際に見てみたり、目の前の意見が本当なのかどうかを調べてみたりすることも大事です。
数値が物語っているのも事実ですが、上手く数値が作られているかもしれません。
教科書通りにROEが高い企業が良いとか、独占企業だから安心だよねとか、過去の業績が堅調だから未来の業績も安定しているとかで判断しても良いと思いますが、意見であって事実ではありません。
自分がその情報に対して何に価値を感じて、その情報を利用して付加価値を生むかは自分次第です。

投資の考えを仮説を立てて、検証して、失敗して、改善してを繰り返して学ぶことがあると思います。
そこにリターンが生まれてくると思います。結果はすぐについてこないですが、いつの間にか結果がでているともいます。





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