兼松【8020】2025年3月期3Q決算(4-12月)を発表しました。長期投資先として今後も保有と投資を行います。

商社株

2025年3月期第3四半期(4-12月)が発表されましたので記事にします。

兼松は自分のポートフォリオの中でも気に入っている投資先です。
他の総合商社と比べて派手に株主還元とか、業績が向上している、ウォーレンバフェットが投資をしているというわけではないですが、それでも他の総合商社に引けを取らないと思うほど投資先として気に入っています。
兼松は伊藤忠商事同様に、非資源割合のポートフォリオで多く組まれている点や、最近株価が堅調なのは軍事・防衛関連の株というのもあるのかもしれません。兼松はポートフォリオの事業の中にそこまで比率は高くないですが軍事・防衛関連の事業がありますので、数少ない投資家が買いに行っているのかもしれません。
といっても、兼松に関してはそのような動機で投資しているわけではないので、これからも継続して投資をしつつ、保有もし続けます。

兼松【8020】2025年3月期第第3四半期(4-12月)について見ていきます。

2025年3月期3Q決算全体について

(兼松決算短信引用)

(兼松決算説明資料引用)

2025年3月期第3四半期の収益は7,817億円(前年同期比7.7%増-進捗率71%)、営業利益は334億円(前年同期比0.9%増)、親会社の所有者に所属する四半期純利益194億円(前年同期比17.3%増-進捗率72%)となりました。前年同期比で増収増益となり、第三四半期で過去最高益という結果になっています。増収増益で第3四半期で過去最高益でも進捗率は70%台とそこまで良くない感じに見えるのは、すでに上方修正をしていて、かつ中期経営計画の計画値の目標金額であった200億円をすでに超えているので、予想以上に結果は出ています。

営業収益が伸びた要因は主に電子・デバイスと食料品事業が大きく伸びています。

ICTソリューション事業の収益は653億円(前年同期比13%増-進捗率73%)、親会社所有者帰属四半期利益は60億円(前年同期比5%増-進捗率60%)です。
ICTソリューション事業は2Q同様に期待したほど業績は伸びていません。
増収は確かにしていますが、そこまで増益はしていません。力を入れているセグメントであると思いますので、来期にはより増益幅が広がるのであればよいのですが、兼松なら堅実に事業を運営して利益を確かに積み上げていくと思いますので、長期で期待はしたいです。

(兼松統合報告書2024年引用)

電子・デバイス事業の収益は2,979億円(前年同期比13%増-進捗率71%)、親会社所有者帰属四半期利益は67億円(前年同期比110%増-進捗率85%)です。
前年に苦戦していたモバイル事業で先行していた費用が剥落しただけでなく、直営店舗の増加や販売台数の増加などが増収に貢献しています。半導体部品・製造装置事業に関しては、半導体市況もそこまで芳しくなかったですが、M&Aの効果もあり増益となっています。
兼松は色々手広く事業を行っています。半導体株に投資をするよりも、事業が分散された会社の中の半導体関連事業に投資をしたほうが安心感はあります。

食糧事業の収益は2,727億円(対前年同期比6%増-進捗率67%)、親会社所有者帰属四半期利益は23億円(前年同期比36%減-進捗率72%)です。前年同期比で減益となっていますが、それでも2Q同様進捗率は72%とかなり高いです。畜産事業があまり事業の利益が逼迫していますが、統合報告書の説明資料の中で2027年の純利益350億円でオーガニック成長の中に海外食糧事業や畜産事業の成長も入っているので、今後の成長も期待ができると思います。

鉄鋼・素材・プラントの収益は1,509億円(対前年同期比△5%減-進捗率77%)、親会社所有者帰属四半期利益は18億円(前年同期比7%増-進捗率68%)です。
鉄鋼・素材・プラントはなかなか厳しいです。
前年では持ち分法の減損があって今期は、業績が上向いていくだろうと思いきや意外と苦戦しています。鉄鋼事業は、北米鋼管取引が減速した影響などによりほぼ横ばいとなっていますが、トランプ関税でどう影響を与えていくかが気になる点です。
最近では関税について勉強もしないといけないのかなと思います。
関税でマイナスな影響はあることは感覚で理解したのですが、どのように利益に影響を与えて、どの業界に波及するか、関税の歴史や、企業の利益についても紐解いていく必要があるなと思います。
関税=マイナスなイメージで考えないのではなく、株価が下落するチャンスとして捉えて、意外と長期で保有し続ければ関税でマイナスの影響がある業界に投資も悪くないのかなと思います。(株価が下がり割安になれば-製薬業界など)

車両・航空事業の収益は933億円(対前年同期比18%増-進捗率78%)、親会社所有者帰属四半期利益は25億円(前年同期比18%増-進捗率75%)です。航空機・防衛関連の取引が好調に推移し増益となっています。最近ではトランプ大統領になり、国際情勢も悪化する、関税に報復など景気後退も出て来そうな感じもしつつ、戦争というワードがちらつき、防衛関連を行っている企業の株価が上がっています。
兼松も防衛関連の事業を行っていますので、最近兼松の株価が堅調なのはそう言うことなのかもしれないですね。
兼松に関しては上手くポートフォリオが分散されているなと思います。

兼松の統合報告書を読んでいると宮部CEOが大事にしたいと創業主意という文言がありました。
この中で、兼松の従業員の強みはやり抜く力とあります。宮部CEOも直接従業員に「結果の成否を問わないから最後まで全うしてほしい」と述べています。

過去から現在まで成長を続けている会社は文化が醸成されています。
宮部CEOも兼松の過去の先人のDNAを受け継ぎ、他の従業にも波及して良い文化が醸成されています。

長期投資をするときに、経営者は従業員にどう声をかけているかというのも分析において重要です。
経営者だけでなく、従業員の行動、考え、価値観など総合的に反映されて価値を生み、価値を提供できます。数値も分析することも大事ですが、数値だけではわからないこともあります。
今まで兼松を保有し続けて素晴らしい企業に投資をできたなと思います。
今後も兼松は長期的に生き残る可能性が高く、成長もしていくと思います。
堅実に着実に一歩一歩積み上げていく、兼松はそういう企業ではないかと数値や企業の理念、行動を見て判断しました。

これからも継続して投資をして保有をし続けます。
旧NISAで保有しているので、新NISAに入れ替えていく予定です。







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