日産自動車【7201】大幅利益減により中間配当見送りと未定について高配当投資家として思ったこと

輸送用機器株

日産自動車が今回の2Q決算で前年同期比で営業利益が90.2%の減少、通期の同利益を従来予想の5000億円→1500億円(前期は5687億円)に70.0%下方修正を発表しました。

業績の下方修正に伴い、配当金の見送りと期末の配当金を未定としています。
9月末の権利確定で日産自動車を保有していた場合、配当金が0円ですので12月ごろの配当金はなくなってしまいました。

日産自動車の配当の見送りと未定に関しては高配当投資家として自分事として捉えないといけないなと思い今回に記事にしました。
高配当株だからと安易に投資をしてはいけないですし、投資先の分析も時間をかけて行わなければならないと自覚しました。
日産自動車の投資の件は決して他人事ではなく、自分も投資をする際に分析できているか、目先の配当金という利益にとらわれていないかと改めて注意すべきだと認識しましたので自分の考えを共有したいと思います。

日産自動車【7201】大幅利益減により中間配当見送りと未定について

日産自動車は今回大幅減益により下方修正を行いました。
下方修正をする前は、業績の予想値として為替レート米ドル1円=155円もとに業績の予想値を発表していました。
米ドル1円=155円ってかなり強気な数値だなと思っていた方も多いと思います。
他の企業は145円とか平均的に見積もっているなかで、なぜここまで強気に米ドル1円=155円で業績の予想値を出したのかはわかりません。
今回の下方修正で為替レートも変更して米ドル1円=149円として業績の予想値を変更しています。
ただまだそれでも高いのではないかなと思います。

最近日産自動車について考えていました。
6%の配当利回りだけれども、投資先として考えることができるのか?です。

日産自動車【7201】は高配当株だけれども投資できるのかを考える。
日産自動車の予想配当利回りは現在6.05%とプライムの中でかなり高い配当利回りです。配当金が確かに高いのは魅力ですが、だからといってすぐに飛びつくのも良くはないと思います。株価も413円と100株で4万円程ですので、個別投資家には買いやすい...

カルロスゴーン氏がいたときはとても好調な時代がありましたが、今はCEOが変わり、今後の方向性がどうしても成長していく未来が描けませんでした。よくある、現状の財務状態を改善して、事業を盤石にして、収益力を上げてとよくあるパターンの方向性でしたので、今後生き残ったとしても、成長していかない限り、現状維持であればどんどん取り残されていくと思っていました。

今回の下方修正と配当の見送りと、配当の未定、そしてさらに従業員のリストラを9,000人ほど行うと発表しました。僕は従業員のリストラはあまり好ましく思っていません。サラリーマン目線でも、リストラは好ましく思っていませんし、個人投資家としてもあまり好ましいものとも思っていません。
僕の考えは長期的に成長していく企業は良い人材が定着して、一致団結力があり、会社の文化が根強くあります。リストラをするのは、あまり人材を大事にしていないように思えてしまいます。
全部のリストラが駄目というわけではないですが、業績が悪い中でリストラをする状況は、火が起こってさらに拡大しないように水をかけるべきなのに、油を注いでいるようにも見えてしまいます。

最近では決算の数値がわかりやすく、誰でも簡単に数値をエクセルに落とし込めたり、数値を集めることが容易になり誰もが簡単に投資家としてなれる時代が来ました。
誰もが、ROEが高いから良い企業だとか、自己資本比率が高いからこの企業の財務は鉄壁だ、キャッシュフローが潤沢だから大丈夫だとか、配当性向が高すぎるからこの企業は減配しないなど、数値を見てすぐに判断できるような時代になりました。

以前youtubeの動画である個人投資家の人で、累進配当の高配当株を選んで株式分析を行っていたのですが、その中に兼松も入っていました。その動画の説明の中で、自己資本比率が急激に悪化しているから、今の状態ではあまり投資をしないとその投資家は考えていました。
直近の決算で上方修正と増配を発表しましたが、その時に株価が下落してしまいましたが、翌日以降+7%以上の株価上昇を行っていて、やはり間違えではないと思いました。
そのyoutubeの動画である個人投資家の人は、自己資本比率が急激に下がっていて財務が急激に悪化しているからと、投資先として見送っていました。
僕は過去の兼松について調べていて、バブル崩壊の時にかなり痛手を負っていて、財務もかなり悪化していた時も知ってたので、手痛い過去の教訓がある企業の事業の方向性はとても保守的で、規律的な事業を行っていると判断していたため、投資を行っています。

日産自動車という企業を分析したときに、どうしても将来の成長性が見えませんでした。
株価が買いやすい水準で高配当株だからといっても安易に手を出してはいけないなと実感しました。
時間をかけて情報収集してどういう企業が長期的に成長して増配するか、もし一時的に業績が減配しても保有し続けることができるかを分析して投資を行わなければならないと思いました。

分析力も磨きをかけて、自分が投資を行ったときに失敗をしてもなぜうまくいかなかったのか、今回の日産自動車のように投資をしていない企業の減配を他人事で見るのではなく、自分事として捉えてもし自分が投資をしていたらと考えていくことが大事だなと思います。

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