日産自動車の予想配当利回りは現在6.05%とプライムの中でかなり高い配当利回りです。
配当金が確かに高いのは魅力ですが、だからといってすぐに飛びつくのも良くはないと思います。
株価も413円と100株で4万円程ですので、個別投資家には買いやすい水準です。
日産自動車は現状から投資対象になるのかを考えていきたいと思います。
少しでも参考になれば幸いです。
日産自動車【7201】は高配当株で魅力的だが、投資対象になるか?
結論からお伝えしますと、僕は日産自動車には現在の投資は考えてはいません。
日産自動車に関してはEPSは過去から振り返ってみるとあまり伸びてはいません。
2018年のカルロスゴーンさんの事件があってからEPSも落ち込み、コロナの影響でかなりの大打撃があり、赤字に転落していました。
売上は、横ばいの傾向であり、今期の2025年の売上の業績は過去と比較するとかなり大きく向上していますが、円安の為替の影響を受けての業績が向上なので、今後も持続的に伸びていくとは考えにくいです。円安の影響を受けて、2024年3月期もかなりEPSや売上は伸びたものの、カルロスゴーン氏がいたときと比較して、業績はあまり冴えないです。ROEもカルロスゴーン氏がいたときと比べると資本効率の観点からはあまり利益が出せていないようです。
カルロスゴーン氏が抜けても、持続的に成長していて、またはEPSも同じ水準を維持できて、売上も伸びていたのであれば、投資先として魅力があったのかもしれません。
今の日産自動車には潜在的には長期的に成長していくことがあまり想像ができません。
おそらく僕の予想では、長期的は成長できずに売上は横ばいで、利益は改善してくとは思いますが、そこまで利益は向上せずに、財務健全性を高めていくために債務を減らして、利益の内部留保をして、手堅く経営を行っていくのではないかなと思います。そこには成長性はあまりなく、企業の価値が本当に上がっているのか?たしかにPBRは0.25倍と安すぎると思いますが、それでも日産自動車にはこれ以上の成長ができるかは疑問が生じます。
企業に本当に競争優位性があるのであれば、カルロスゴーン氏が抜けたとしても立ち直れる力があったはずです。
素晴らしい騎手が素晴らしい馬に乗って、競争に勝ち抜くことは勝率が高まると思います。
しかし、いくら素晴らしい騎手が技術や経験を持ち得ても、あまり馬のスピードがないなど体力がないなどということになれば、勝率も下がってしまいます。
一方で馬のスピードが高く、体力もあり、勝ち馬であれば、騎手があまり経験がなくても、あまり優れていない騎手でも勝率は上がります。
競争優位性があるのかどうかと考えたときに、日産自動車は馬で言えば他の競走馬と比べると、見劣りしてしまいました。
日産自動車に自分の大事な資金を投下して、資金を効率的に運用できるかと考えたら、今の日産自動車には難しいなと思います。
確かに配当利回りや株価も安い水準ですのでとても魅力はあります。ただ、この配当も今後も維持できるのか、増配をしていくことができるのかということに関してはあまり、何とも言えないです。
配当性向は現段階で30%以下で余裕はありますが、アメリカの景気後退もいつかは訪れていくときに、業績は維持できるのか、もし配当を増配して株価が上昇しても、業績が傾くようであれば、含み損になっていく可能性もあります。
僕の投資方針としては、長期投資で長期的に成長して増配もしてく高配当の企業の銘柄をできる限り選定しています。
高い配当利回りが確かに魅力的なのは大事ですが、低い利回りでも年と共に業績も向上して増配していくという企業であり、企業の価値が持続的に成長していく企業だと判断すれば投資を行っていこうと思っています。
僕が本当に投資をしたい企業は、何か業績が悪化したときに構造改革だとかで費用削減だとか言っている企業ではなく、業績が順調な時でも構造改革も行いつつも費用削減も行い、どうすればより企業の価値を高めることができるかと常に考え行動に移し続けている企業に投資をしたいです。
日産自動車に関しては、PBRがかなり割安で、外資が狙って、何か提案したり、還元を上げてくれみたいなことを言うかもしれませんが、そういうのを狙って投資をするのはありかもしれませんが、長期的に成長していく企業なのかの判断で投資を考えるのであれば僕は投資の対象からは外します。
もしかしたらさらに深堀して分析をすれば、日産自動車の潜在的な成長があるのかもしれません。
ただ、現在僕が決算資料や数値や、CEOやCFOの発言を見ている限りは今の段階では投資は検討していません。
ここから株価が300円とかになり配当利回りが7%とか8%とかという水準になれば投資先としては面白いかもしれません。減配だけには注意して投資を行っていく必要があります。
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