企業の統合報告書を読むと企業の理解が進む。個人投資家は統合報告書を読むべきだと思う。

投資

僕はよく企業の統合報告書を読んでいます。統合報告書は毎年企業が発行していて、内容は売上や利益などの数値の財務内容や、企業理念、ビジネスモデル、人材などの非財務情報の情報が満載な報告書です。自分が投資をしている統合報告書は目に通すようにしています。統合報告書はページ数も100ページ近くとかなりボリュームがあるので、読むところは選んで読むようにしています。
読むところとしては、経営者の最初のメッセージやCFOがどのように今ある資本の政策や、株主還元など具体的にどのようにするかの内容や、部門長の部門ごとの事業の方向性などを読んでいます。

中でも僕の投資先である伊藤忠商事は毎年読み続けています。
伊藤忠商事の岡藤会長の最初のメッセージはとても学ぶべきことが多く読むのを楽しみにしています。
伊藤忠商事は統合報告書をネットで依頼すれば紙で届けてもらうこともできます。

今回、伊藤忠商事の統合報告書を読んで学んだことを共有したいと思います。
少しでも参考になれば幸いです。

伊藤忠商事の統合報告書について

岡藤会長のメッセージの中に経営者の通信簿というタイトルの内容があります。
この中では岡藤会長が常に学び続ける姿勢が見受けられます。
本を読む際にも経営に対して問題意識を持って読むと教訓が得られると話していて、身近に話をしている時や会食をしている時、気が付いたときにはすぐにメモをとるようにしているようです。
また他社の事例から研究してどのように企業の価値を高めるかのヒントを学んでいます。
何事からも学ぼうとしている理由としては、一人の企業の経営者として常に企業の価値を高めていきたいと発言しています。

バークシャーハサウェイの5大商社の株式取得から株価の上昇を受けて伊藤忠商事も株価上昇していますが、それでも株価を上げる、企業の価値をさらに上げていこうという姿勢をほのめかす言葉を述べています。
また持続的な企業価値向上に向けてのタイトルの文章の中で、岡藤会長の日々の出来事の活動が述べられています。岡藤会長は午前4時過ぎに起床して5時45分ごろに出社して、前日に考えていたことを秘書に伝えて、6時30分ごろに出社する役員に指示しています。
岡藤会長の言葉の中で、投資家として嬉しかったのが、私は伊藤忠商事をさらに良い会社にしたいとという思いを胸に日々全力で経営にあたっていますという言葉です。この言葉には綺麗ごととかではなく、真意が含まれると実感しています。
また、岡藤会長の友人から今の伊藤忠商事は変わったと言われて鼻が高かった、良い会社にしてくれてありがとうと言われて経営者冥利に尽きると言及しています。
岡藤会長は日々全力で経営を行って、企業価値向上のために何をするべきかを常に考えて、伊藤忠商事という企業をさらに良い企業にしようとしています。
岡藤会長から学ぶことは本当にとても多いです。

良い企業って何だろうって考えたときに、人によって様々だと思います。
1つの考えとしては企業の経営者がどのような人物なのか、経営者が何を考え、どのような姿勢で仕事をしていて、経営者が企業の従業員にどのように影響を与えているかなどがあります。
投資家として自分の大事なお金を託すとなると、短期的に株価が気になって含み損になってとか含み益とかになってとか考えてそれも大事ですが、本質的には企業の価値が高まり続けていくのかどうかを見定めなければなりません。


中には、不正に利益を得ているのにそのことを見過ごして経営を行ってきていたり、どこかの経営者のメッセージで配当金を減配したときに、投資家に怒られてしまったから配当金も戻したみたいな感じの発言をした文章を読んだときに、なんだそりゃとか思ったときもありました。


今が順調だから今後も将来的に大丈夫だろうと現状維持をしているように見える企業よりも、先を見据えてどのようにしたら企業の価値が上がるのかを常に考えている企業に僕は投資をしたいです。
高配当投資家なので、配当金は大事です。
しかし、長期の持続的で長期的な増配をしていく企業に投資をすることが大事だと思うので、今の配当金が低くても、本当にその企業が本気で事業に取り組んで、本気で成長していくというのであれば、
将来的に企業の価値が上がり配当金も自然と引きあがっていくと思います。だから、目先の配当利回りに釣られるべきではないと思います。
伊藤忠商事は本当に素晴らしい企業であり、投資をしていて本当に良かったと思います。
今の株価はかなり高いですが、本当に良い企業で長期的にも企業の価値が高まっていくと思えるのであれば、僕は含み損を抱えても投資をするべきだと思います。

統合報告書の内容は企業によってはあまり力を入れていない場合もあります。
統合報告書は、良い点としては、経営者の数少ないメッセージやCFOの資本政策の動向や、企業で実際に働いている従業員の声や、部門長の今後の部門の方向性など、企業の強みやブランドなど、決算説明資料だけでは補えきれない貴重な情報が満載です。

決算説明資料以外にも、統合報告書の情報を足掛かりに投資をするのもありかもしれません。
自分が今投資をしている企業であれば、統合報告書を読んでみると、もし含み損を抱えても保有し続ける握力に繋がるかもしれません。投資をしたい企業であれば、1回統合報告書を読んでみて、さらに魅力が高まるかもしれません。
統合報告書アワードという一年ごとに発表をしていて、どの企業が良い統合報告書を発表しているかを見れるようになっています。
集計されて良い企業だけを厳選しているので、少しだけでも読んでみるのも良いかもしれません。

僕は伊藤忠商事の統合報告書を一回でも読んでみるのをお勧めします。
過去の統合報告書もダウンロードして読むことができたり、企業によっては紙の過去の統合報告書を送ってくれる企業もあります。

素晴らしい企業を発掘するヒントがあるかもしれませんので、統合報告書を読むべきだと思います。





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