決算の時期になり、続々と上場企業の決算発表がなされています。
最近は繁忙期に入っているので決算の中身を見ることはできていないのですが、以前からウォッチリストに入っていた企業の決算が良かったり、あまり注目が浴びていなかった企業が大幅に増配したりして、この企業にやはり投資をしたいと思わせる情報が出てきています。
思うに僕の感覚では、こういう感情を揺さぶる期待感を高める情報というのは、判断力を鈍らせるものだと思います。こういう気分が高揚したときに、または何かに期待したときの投資はあまり結果として良くない気がします。
決算期の投資スタンスについて考えてみたいと思います。
決算期における投資スタンスについて
この決算期の投資スタンスについて考えた経緯としては、決算速報を見ていたときに海運大手の商船三井が増配をして配当利回りが6.43%とかなり高まっていてすごいと!感情的に反応していました。
さらに自分が投資先として欲しいなと思っていたJ-POWERは上方修正を行っていて、まだ中身は見れていませんが欲しいなと思ってしまっています。
ここで自分を冷静に分析したときに、何か良い情報を見たときに感情的に反応して、さらに違う良い情報にも感情的に反応しています。
僕は感情を伴った投資判断は良い結果を生まないと考えています。
例えると、自分が欲しかった最新家電が追加の機能だったり、誰かが紹介しているところをみて、感情的にこれはもう買うしかないと考え始めて、一か月後とかに冷静になり振り返ると、あれ?なんで買ったんだ、性能がイマイチだなと思ったりする時があります。投資でも同じことが言えます。
映画でも、全米が絶賛したとか、口コミでみんなが良いと言っているとか、ランキングや興行収入がとかで反応して、そんなに面白いのかと期待に期待を膨らませていざ鑑賞してみると、思ったほどいいか?期待している以上に面白くはないなと思うことがあると思います。
投資でも人生でも色々共通点があります。
商船三井に関しては以前からウォッチリストに入れていました。
配当利回りが6.43%とかなり高いのですが、大体の人が減配していくだろうと思います。
でも、僕は逆に減配しても限定的なのではないかと思います。利益がたしかに落ち着いていくと減配がされる可能性があり、さらに株価も下がる可能性もあります。商船三井に関しては、景気に左右されて売上と利益が下がっても耐えられるように、非海運事業の不動産に投資を行っています。財務も以前よりとても改善されています。業績にボラティリティがある海運事業ではあると思いますが、商船三井に関してはそこまで減配に悲観的になりすぎなくても良いのではないかと考えていたので、投資をしたいなとウォッチリストにいれていて、今回の増配を受けて感情的に欲しいと思い、投資をしようと思ってしまっています。
上方修正や大幅な増配で株価上昇すると、チャンスを逃したと思い、焦って行動してしまいます。
焦って行動して、他の人が保有しているのをみて自分もと投資を判断してしまい、結果的に株価が下落して投資判断を悔いる場面が出てきてしまうと思います。
だから僕が思うに決算期に投資をするというのはなかなか難しい投資判断であると思います。
ルボンの『群集心理』の中で、人は群衆になると、判断力が大きく低下すると述べられています。
決算時期の感情を揺さぶる情報の中で、SNSのコメントでも投資をさせたい思わせるを見たりして、高揚感がある期待が伝染して、大衆の中の一人になり、正常に物事を判断が難しくさせます。
ルボンの『群集心理』は投資においてかなり良い本だと思います。
投資について書かれた内容ではないですが、群集心理を理解して投資に当てはめて考えるとまた違った面が見えてくるのでとてもおすすめの名著です。
感情で判断した投資はいつかはわかりませんが、ツケが回ってきます。
自分が投資をしているヒューリックも決算発表がされて、増配を発表して中期経営計画も発表されて今後も増配を示唆する内容のものでしたが、株価は下がってしまっています。株価が下がってもあまり気にはしていませんが、yahooのヒューリックの掲示板のコメントを見ていて興味深く観察していました。
ヒューリックの良い決算なのになぜ株価が下がっているのかわからないとか、株価が下がっているから買わせていただきましたとか、チャンスとして捉えて投資をしている人のコメントが多かったような気がします。
ここからさらに増配していくという期待感や他者のコメントを見て同調して群集の一人になり一体感が出ます。同じように考え、同じように感情が共有されていきます。
もしですが、ヒューリックの株価が下がった時に、冷静さを取り戻しなぜあの時に投資をしたのかと考え始めて他の銘柄が上がっているのをみて、他の人の資産の含み益が出ているのを見て、ヒューリックの株価が上がらないことに苛立ちを覚えると思います。
僕はヒューリックに対してそこまで株価上昇を期待していないので、配当を増配してくれればと思い投資をしていますので、売り出しの時に、周りが悲観的になっている時に投資をしました。
ヒューリックに関してはとても良い投資先だと思いますが、増資があった時のことも考えるとまた株価が1,200円台とかもある可能性もあるので、それまでは下手に追加で投資はできないです。
ディフェンシブに投資をすると考えたときに上がり続けている銘柄に投資ではなく、人が積極的に投資をしたがらないときに投資を考えています。そうすれば株価下落も限定的になり、リスクを抑えることもできると思います。
常々思うのが、情報に対してどう反応するのかが大事だと思います。
周りの人と同じように感情的に反応するのはよくはないですし、100人中99人が良いと思ってももしかしたら間違えであるかもしれません。
イーロンマスク氏が敬礼っぽいのをしているのをテレビのニュースがナチス的だとか解説していましたが、イーロンマスク氏の生のスピーチを見たときに、たしかにナチスのような敬礼っぽい感じにはなっていましたが、スピーチの内容はそんな感じでもなく愛国心がある感じの内容でした。
アメリカの大統領選でトランプ氏が劣勢だと報じられていましたが、結果的にトランプ氏が圧勝でトランプ氏が大統領に当選していました。
ニュースでその情報に触れると、それが事実だと誤認識します。
報道番組が批判的に報道すれば、その情報が事実だと、他の人も同じように考えると、それが事実なんだち思ってしまいます。
情報に感情的になってコントロールされちゃいけないと思います。
情報にコントロールされないように、自分で分析して判断しないといけないです。
決算期はあまり距離感を近すぎないように見ていくべきなのかなと思います。
想像ですがウォーレンバフェット氏が決算の内容を見て、めっちゃ決算の内容が良いからと興奮しながら息巻いて投資は決してしないと思います。
決算発表の情報は収集はしていきますが、のめりこみ過ぎないようにしていこうと思います。
コメント