良品計画【7453】2024年8月通期決算が発表されました。結果として良かったが、少し不安視しています

投資

良品計画【7453】2024年8月通期決算が発表されましたので記事にします。
良品計画に関しては以前から分析を行っていて、投資先としては以前から厳しいと見ています。厳しいと思いつつも、毎回分析しているのは分析力を高めるのと、もし自分の分析が間違っているとして何が間違っているのかを検証して、次の投資先に活かすためにも分析の検証と、自分の決算分析の答え合わせを行っています。
今回の良品計画の決算は増収増益とよかったですが、ぼくにはやはり何か引っかかっている点が多いです。
こんなに良品計画について懐疑的に見ている個人投資家も稀だとは思いますが、一人ぐらいいてもおかしくはないです。自分の分析が間違っていても、自分の考えを大事にはしようとは思っています。流されるように人の意見を鵜呑みにするのではなく、自分で実際に見て考えて結論を出したことに意味があると思っています。


この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。

2024年8月期通期決算全体

(良品計画決算説明資料引用)

2024年8月期通期決算の営業収益は6,617億円(対前年比13.8%増)。営業利益は561億円(対前年比69.4%増)、純利益は415億円(対前年比88.5%増)、増収増益となりました。
過去最高益となり、とても良い結果で業績は着地しました。
以前から良品計画は分析していて、懐疑的にはみていましたが今期も良い結果に終わっています。

ただ今回も最高益という結果に終わりましたが、今期には増配は行っていないです。2021年8月から配当金は40円のまま配当金の増配はなされていないです。現在配当利回りは1.48%ですので、配当利回りが3%以上あればより魅力的な投資先です。


今期の業績で営業収益が伸びた要因としては、店舗数の増加で売上が伸びたのと中国、台湾、タイなどの通貨に対して通貨が円安になったことでさらに業績が押し上げられました。
国内の営業収益は店舗の出店が進んだこともあって営業収益も伸びていますが、
気になった点として中国での営業収益がオンライン販売で前年実績を上回っていますが、店舗の売上は低迷しているとあります。中国の経済の成長も鈍化してきていて、景気刺激策も講じています。しかし、中国人のお金の使い方が以前よりも節約志向になりつつあるのではないかなと思います。
中国では富める者はさらにお金が増えていますが、貧富の差も拡大していると思います。
今年に中国の広州で乗り継ぎでいったときに、街のレストランを見て歩いていましたが、思ったほど成長している国とは思えない感じでした。

国内の売上は店舗数が増えて伸びているのかもしれませんが、為替の影響で伸びているという事実がある中で、円高になっていく可能性もある状況では以外と結構業績は厳しいのかもしれません。
国内で店舗数が増えて営業収益も伸びているように見えますが、数字を良く見えているのではないかと考えています。

今期の決算でイオンやセブン&アイホールディングスなどもかなり減益になっていて、通期であまり良くない結果になっていく可能性があります。
これが普通なんじゃないかなと思いますが、良品計画に関しては増収増益となっています。
イオンに関しては物流費の増加、人件費の増加、原材料価格の上昇の中でも消費者の値下げが利益を押し下げています。

(良品計画決算短信、説明資料引用)

良品計画に関しては、数値が良く見えているのであって、今後国内に出店していくにしても、原材料高が上がっていく中で、消費者が流れていかないように値上げをしない選択肢が必要になる可能性があります。海外で成長していくにも中国ばかり偏っていたら資生堂のようにリスクを大きく抱えることにもなります。
それでも、東アジアの中で中国大陸の店舗数の出店増加は43店舗と退店で6店舗でかなり中国に力を入れています。
良品計画に関しては頑張って欲しいものの、中国に力を入れすぎて、踏み込み過ぎてリスクを抱えている状況に陥っているのではないかと考えています。中国でまた不買運動などで日本の物を買わないみたいな感じなったら、良品計画のマイナスにもなっていきます。
ただ中国だけでなく、東南アジア、オセアニアにも出店のスピードを上げている点は良いニュースだと思います。

棚卸の増加もかなり気になる点です。毎年積み上がっていて在庫として売れ残っているという状態でなければよいのですが。中国の在庫も300億円と適正水準と説明がありますが、何とも言えないです。


2025年8月期には増収減益と予想として発表しています。
営業収益は7,340億円(対前年比10.9%増)。営業利益は550億円(対前年比2%減)、純利益は380億円(対前年比9%減)を予想としています。為替の影響の効果が薄まっていく点、先行投資として開発生産体制の費用が発生して、営業利益は下がってしまいます。純利益に関しても本社売却益の反動が大きく響き減益となっています。

現段階では良品計画に投資は僕にはあまり魅力的に映りませんでした。高配当株投資家なので、もし今の株価で配当利回りが3.5%以上なのであれば投資をしていきたいなとは思います。
現在の配当利回りが2%以下ですのでそこまで高配当投資家には魅力的ではないです。
また分析していくたびに、どこかで引っかかる点が高配当投資家じゃなくても不安材料が見えてきて投資をためらいます。
数値に関しても良く見えますが、良く見えるような資料作りになっているなと感じられる点が多くみられます。悪い所は悪い、だからこうしていこうという改善意識が高い企業のほうが安心感があります。



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