資生堂の株価下落をよく見かけます。以前は人気だった銘柄がここまで下がってくるとは思ってもいませんでした。
直近の業績が悪いというのと今後の将来的な見通しもかなり暗いように思っている人も多い結果、株価に反映されていると思います。
僕は逆張り投資家なので、こういう総悲観の銘柄に投資をすることを好みます。
ただ、何でもかんでも株価が下がれば投資をするということではなく、情報収集をして分析をして、投資をします。
資生堂に関しては今の株価では投資をするのかどうかを考えてみたいと思います。
資生堂の投資について
資生堂の株価は以前までは高値で8,000円程ありましたが、現在の株価は3,213円とかなり株価が下落しています。
資生堂を高値で投資をしてしまったら、含み損を抱えるか損切りをせざるを得なかったと思います。
こういう経験は一度あります。僕の場合は花王です。
花王に投資をしたときは7,000円程だったと思いますがそこから株価が下落して5,000円になった時も、自分の分析に固執して追加投資を行って損切りをしてしまいました。花王の株価は昔と比べてはまだ戻っていませんが、株価は戻りつつあります。花王の時はコロナの影響だったり、原材料高の影響でかなり利益が減ってしまい、見通しが暗い状態でした。加えて連続増配銘柄でしたので、配当性向が2022年には80%、2023年には配当性向が150%と利益以上に配当を出していました。
ただこういう悲観の時に優良な銘柄の株価が下がるので、花王の分析に時間をかけて、今の状況を抜け出せるほどの力があるのかどうか、過去に苦境に立たされたときにどうだったか、業績の分析が悲観的になりすぎて他の人の考えに同調されていないかなど考える必要があります。
ネットの記事で資生堂の業績について純利益が99.9%減少とありました。
この時誰もが、資生堂の業績が芳しくない点や、見通しが明るくないとすぐに直感的に判断して投資の検討すらもしなかったと思います。
ネットの記事やyoutubeの動画、テレビのニュースなど視聴者を引き付けるためにネガティブなニュースだったり、注意を引くようなニュースなどでを報道しています。
僕も資生堂の業績で純利益が99.9%減少は驚きました。
(資生堂決算説明資料2024年2Q引用)
決算の内容を見てみるとコア営業利益からさらに上期で構造改革で200億円をコストとして発生しています。資生堂は中国に力を入れて事業を展開してきていたのですが、中国の成長の減速感が如実に表れていて資生堂の業績にも影響を及ぼしています。
以前から中国に対して一辺倒のように事業を展開している企業は、避けてきました。
事業の分散だけでなく、事業展開している国の展開も分散している方が好ましいのかもしれません。
資生堂は確かに業績は芳しくないですが、自己資本比率は49%と改善しています。
過去の資産の推移を見てみると有形固定資産が減って、一方で無形固定資産が増えています。
なぜなんだろうかと気になりました。
無形固定資産が増えているのは、DX(デジタルトランスフォーメーション)に積極的に投資をしている点や資生堂が進めているFOCUSという全世界共通のITプラットフォームの構築・最適化(データ標準化、業務プロセス最適化など)を進めるプロジェクトがあるので無形固定資産も増えています。
資生堂は中期経営計画で2023年~2025年に守りから攻めに転じるために事業の収益性の向上のために構造改革、成長投資、売上の拡大、コスト低減、利益率・キャッシュ創出力の強化などを行ってきます。
今知ったのですが、資生堂はDOEを採用しています。DOEとは株主資本に対して企業がどれくらい利益配分を行っているかを示すものです。DOEのメリットとしては株主資本に対して配当金額が決まります。その機の利益に左右されずに安定した配当還元が可能となります。
資生堂の業績は芳しくはないですが、純資産は積みあがってきています。
資生堂はDOE2.5%以上を目安に安定的に配当金を還元しています。今年の8月7日に自社株買いも発表しているので、還元姿勢は良いです。
ただ、現在の配当利回りが1.87%と、高配当投資家としてはあまり魅力的ではないです。
3%近い水準であれば投資をしたいなと思ったのですが、投資先としては魅力は感じてきていますが、配当利回りがもう少し高くないと投資はできないです。配当利回りが3%以下でも、増配余力が大いにあるのであれば投資をしていきたいですが、資生堂は配当の増配はそこまで期待はできないと思います。
株主優待もありますが、合わせて総合利回りは2.3%ほどです。
もしここから増配余力が出てくる可能性がでてきて、長期保有をしていけば配当4%以上は狙える可能性があるのであれば投資をしていきたいと思います。
まだまだ様子を見ていきたいところではあります。
株価がここからさらに下がるのであれば、もしかしたら投資をする可能性もあります。株価が2,500円ぐらいになりましたらなかなか投資先として面白いなと思います。
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