暴落相場で確信した「ディフェンシブ高配当株投資」の本当の価値〜TOPIXとの比較で見えた真実〜

学ぶべき投資スキルについて

投資をしていると、必ず「試練の日」がやってきます。僕にとって、今回の3月上旬から9日にかけての相場は、まさに自分の投資戦略の真価が問われるタイミングでした。

正直に言うと株価が下がり、自分の大切な資産残高が目減りしていく画面を見るのは、決して気持ちの良いものではありません。いくら「ディフェンシブにポートフォリオを組んでいる」という自負があっても、数十万円単位でお金が消えていく現実にモヤモヤした感情を抱えていたのが本音です。

しかし今回、僕のポートフォリオの「トータルリターン」を市場平均(TOPIX)と冷静に比較し、さらに他の投資家の悲鳴を耳にしたことで、僕はディフェンシブに投資することの本当の凄みを骨の髄まで思い知ることになりました。

今回は、歴史的な急落相場の中で僕自身が体験したリアルな数字と、そこから得た「長期投資における防御力の価値」について、僕の考えを整理してみたいと思います。

今回資産額が減ったとかという視点で考えるのではなく、Topixのリターンと比較して資産額の目減りはどうかという視点で考えてみました。
暴落時に何に投資するかも大事ですが、今まで積み上げてきた投資先が果たしてどうなんだろうかという点も含めて考えてみました。

少しでも参考になれば幸いです。


1. 資産額の減少という「痛み」の裏側にある真実

今回の下落局面においてかなり資産が減りました。

「ディフェンシブに組んでいるのに、普通に資産が減っているじゃないか。ちっとも嬉しくない……」

これが、最初の僕の素直な感想でした。いくら守りを固めていると言われても、減っている金額だけを見ればため息が出ます。しかし、ここで視点を変えて、市場全体の値動きを示す「TOPIX(東証株価指数)」と自分のポートフォリオの「下落率」を比較してみたのです。

【3月9日の大暴落日のリターン比較】

  • TOPIX(市場平均): -3.80%
  • 僕のポートフォリオ: -2.03%

この数字を見た時、僕はハッとしました。市場全体がパニックになり、4%近くも急降下している地獄のような相場の中で、僕のポートフォリオはその下落幅を「ほぼ半分」に抑え込んでいたのです。

投資の世界では、絶対的なリターン(いくら増えたか、減ったか)にばかり目が行きがちですが、暴落時においては「市場平均に対してどれだけ負けなかったか(相対的リターン)」が極めて重要になります。僕は無意識のうちに、市場平均に対して約1.8%もの「超過収益」を生み出していたのと同じ状態を作れていたわけです。


2. 「ウサギ」と「カメ」の残酷なまでの差

最近の相場では、銀行株や保険株といった金融セクターが大きく上昇していました。これらの銘柄は配当利回りも高く、SNSなどでも「金融株で爆益!」といった景気の良い報告が飛び交っていましたよね。

それを横目に、通信やインフラ、食品といった地味なディフェンシブ銘柄を中心にコツコツと投資している僕の姿は、まるで「ウサギとカメ」のカメのようにノロノロしているように見えて、羨ましく思うこともありました。「手っ取り早く資産を増やすなら、金融株にフルベットした方が正解だったのでは?」と。

しかし、今回の暴落でその考えは完全に覆りました。

あるYouTuberの方が、今回の下落で「資産が1,000万円ほど減った」と報告している動画を見かけました。同じ「高配当株投資」と名乗っていても、中身が金融や海運などの「景気敏感株」に偏っていたり、信用取引(レバレッジ)で無理なリスクを取っていたりすると、相場の風向きが変わった瞬間にこれほどまでの致命傷を負うことになります。

  • 金融株メインの投資家(ウサギ): 追い風の時は爆速で資産が増えるが、逆風が吹くと一瞬で転覆し、数百万円、数千万円単位の資産を失う。
  • 僕のディフェンシブ投資(カメ): 上昇のスピードは遅いが、暴風雨の中でも船体が少し揺れるだけで、決して沈まない。

僕も今回資産が大きく減りもちろん悔しいですが、夜眠れなくなるほどの精神的ショックではありません。配当金が入るのを楽しみに待つことができます。

一方で、ウサギの戦略で一瞬にして莫大な資産を失った人たちはどうでしょうか。恐怖に耐えきれずに底値で株を投げ売りし、二度と投資の世界に戻ってこられない(退場する)人も多いはずです。「同じ高配当株」でも、攻めと守りでは、暴落時の生存率が全く違うのです。


3. 「減った分を取り戻す」という数学的な罠

ディフェンシブ投資の最大の強みは、精神的な安心感だけではありません。「長期的に資産を拡大していくための、数学的な優位性」にあります。

投資には、非常に残酷な算数の法則があります。それは「大きく負けると、勝つのがほぼ不可能になる」という事実です。

【資産を元の水準に戻すために必要な上昇率】

  • 資産が 10% 減った場合:元に戻すには 約11.1% のプラスが必要
  • 資産が 20% 減った場合:元に戻すには 25.0% のプラスが必要
  • 資産が 50% 減った場合:元に戻すには 100.0%(2倍!) のプラスが必要

もし今回、僕が金融株メインのポートフォリオを組んでいて、市場以上の大ダメージを食らっていたらどうなっていたでしょう。次に相場が回復した時、僕は「マイナスの穴を埋めるためだけ」に膨大な時間と労力を費やさなければなりません。

しかし、僕のポートフォリオは「-2%」の浅い傷で済みました。

この程度のマイナスなら、市場がわずかに反発するだけで、僕は早く元の資産額に回復し、すぐに「新たな利益を積み上げるフェーズ(最高値更新)」に突入できます。

資産を拡大していく上で一番難しいのは、「減った分をさらに増やして元本を回復させること」です。ディフェンシブに投資をして下落幅をマイルドに抑えることは、一見すると地味ですが、実は「将来の回復までの距離を大幅にショートカットする、最強の攻撃準備」だったのです。


4. 資産規模が大きくなった今、2%の差が「数年分の努力」を守る

今回の僕のポートフォリオの下落率は約2%でした。もしこれがもっと大きな暴落だったら……と想像すると、ディフェンシブ投資の真の価値が恐ろしいほど明確に見えてきます。

仮に、市場がもっと本格的なクラッシュに見舞われ、僕のポートフォリオがディフェンシブでなかったとしたらどうなっていたでしょうか。

【2,000万円近い資産での下落シミュレーション】

  • 10%の下落: 約200万円が消失
  • 20%の下落: 約400万円が消失
  • 30%の下落: 約600万円が消失(!)

もし30%の暴落をまともに食らってしまえば、一瞬にして600万円もの資産が吹き飛びます。600万円を貯金で貯めるのに、一体何年かかるでしょうか? 必死に働いて、節約して、コツコツ入金してきた数年分の努力が、たった数日の相場のパニックで「無」に帰してしまう。これが投資の恐ろしい側面です。

しかし、今回証明されたように、周りの投資家が市場の暴落に飲み込まれ、10%、20%、30%と資産を大きく削り取られている間、僕のディフェンシブなポートフォリオは、彼らの数分の一のダメージで踏みとどまることができます。

他の人が「もう立ち直れない」と絶望し、資産を半分に減らして市場から退場していくのを横目に、僕は「少し傷ついたけれど、まだ全然戦える」という状態で生き残れるのです。

資産が大きくなればなるほど、「いかに大きく増やすか」よりも「いかに大きく減らさないか」のほうが、最終的な資産形成のスピードを左右します。 今回、2%の下落で耐え抜いたという事実は、僕がこの先2,000万円、3,000万円と資産を拡大させていく上で、この投資法が「正解」であることを確信させてくれる、何よりの証拠になりました。

結論:僕はこれからも「カメの道」を選び地道に資産を積み上げていく

これからも、暴落の恐怖に怯えることなく、安定した配当金を受け取りながら夜はぐっすり眠る。そして、市場がパニックになっている時こそ、高くなった配当利回りで優良なディフェンシブ株を淡々と買い増していく。そんな「カメの歩み」を、僕は自信を持って貫いていこうと思います。

金融株を全否定しているわけではなく、素晴らしい企業も多いのも事実です。
しかし、ポートフォリオを金融株などの景気敏感株に偏り過ぎないようにすることも大事だと思います。

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