僕のポートフォリオの主力は伊藤忠商事ですが、今追加で投資をしたい企業があります。
それは、兼松(2720)です。
今回は、私がなぜ資産3,000万円へのアクセル役として「兼松」を選び、自信を持って買い増し(ピラミッディング)を続けているのか。その理由を「高配当投資」と「キャピタルゲイン」の両面から徹底解説します。
少しでも参考になれば幸いです。
理由1:「商社」から「ITソリューション」へのリフレーミング
兼松に投資する最大の根拠。それは、「この会社は実質的に『商社』ではなく『ITソリューション企業』である」という事実に、市場がまだ完全には気づいていない点にあります。
古いフレームで見ると「ただの卸売業」
一般的に商社といえば、「物を右から左へ流してマージンを取る」あるいは「資源価格に業績が連動する」というイメージがあります。 この「商社」というレッテルで見ると、兼松の今の株価は「まあ妥当な水準」に見えてしまいます。
新しいフレームで見ると「割安なハイテク株」
しかし、兼松の決算書(セグメント別利益)を深く読み解くと、景色は一変します。 彼らの稼ぎ頭である「電子・デバイス事業」は、単なる部品商社ではありません。 DX(デジタルトランスフォーメーション)、サイバーセキュリティ、AIインフラ……。これらを包括的に提供する「システムインテグレーター(SIer)」や「ITソリューションベンダー」に近いビジネスモデルへと変貌を遂げています。
これが私が提唱したい「リフレーミング」です。
もし兼松を「IT企業」として評価するなら、今のPER(株価収益率)はあまりにも低すぎます。 通常、ITソリューション企業のPERは20倍〜30倍つきますが、兼松はまだ「商社」という割安な看板を掲げたままです。
- 市場の認識: オールドエコノミーの商社
- 実態: 高収益なICTソリューション企業
この「認識と実態のギャップ(歪み)」こそが、私が兼松に投資する最大の動機です。
資源価格に怯えることなく、サブスクリプションのように安定して積み上がるIT収益。 私たちは「商社の値段」で「IT企業の成長力」を買うことができるのです。
理由2:5大商社を凌駕する「利益の質」と「安定感」
兼松に投資する最大の理由は、そのビジネスモデルの「堅牢さ」にあります。
一般的に総合商社(三菱商事や三井物産など)は、資源価格(原油やガス、石炭)の変動により業績が大きく上下する「資源リスク」を抱えています。資源高の時は爆発的に儲かりますが、暴落すれば減損リスクと隣り合わせです。
一方で、兼松のポートフォリオを見てみましょう。
彼らの稼ぎ頭は「電子・デバイス(ICTソリューション)」と「食料」です。
特にDX(デジタルトランスフォーメーション)やAI需要を取り込んだICT部門は、景気の波に左右されにくく、サブスクリプションのように安定した収益を生み出します。
つまり、兼松は「商社の皮を被ったIT・ハイテク企業」に近い性質を持っています。
資源価格に怯えることなく、安定して右肩上がりのチャートを描ける理由がここにあります。長期保有を前提とする高配当投資において、この「ボラティリティ(変動率)の低さ」は何物にも代えがたい安心材料です。
理由3:株主還元への本気度。「累進配当」への期待
高配当投資家にとって、現在の配当利回り(%)以上に重要なのが、「将来、配当がどれだけ増えるか(増配余力)」です。
兼松は中期経営計画において、株主還元の方針を明確に強化しています。
特筆すべきは、**「総還元性向の引き上げ」と「安定配当」**へのコミットメントです。
私が評価しているのは、彼らが無理な高配当を出しているのではなく、業績の成長に合わせて着実に配当を増やしている点です。
伊藤忠商事が掲げる「累進配当(減配せず、配当を維持または増やす)」に近いポリシーを、兼松も実質的に実践しています。
今の利回りが3.5%〜4%程度だとしても、業績が毎年10%成長し、それに合わせて増配されれば、取得単価ベースの利回りは数年後に5%、6%へと育っていきます。
兼松は、買った瞬間がピークではなく、「持てば持つほど旨味が出るスルメのような銘柄」なのです。
理由4:伊藤忠商事との「親和性」と「隠れたシナジー」
ここだけの話ですが、私が兼松を気に入っている理由の一つに、私の主力銘柄である「伊藤忠商事」との関係性があります。
兼松の経営効率(ROE)への意識の高さは、伊藤忠の「稼ぐ力」に通じるものがあります。
「少数精鋭で高収益を叩き出す」という商社本来の強みを、5大商社以外の規模感で体現できている数少ない企業。それが兼松です。
巨大タンカーである5大商社が小回りが利かなくなる中で、中型船である兼松は、ニッチな市場(航空宇宙、特殊な食品ビジネスなど)で機動的に利益をさらっていきます。
ポートフォリオに「王者の伊藤忠」と「成長の兼松」を両方入れることで、「安定」と「成長」のバランスが黄金比になると考えています。
実践編:私の投資戦略「ピラミッディング」
では、具体的にどう買っていくのか。。
私は兼松に対して、一括投資ではなく「ピラミッディング(増し玉)」という手法をとっています。
これは、「株価が上がり、含み益が出たら、さらに買い増す」という順張りの手法です。
- 打診買い: まず少量買う。
- 確認: 思惑通り株価が上がり、含み益が出ることを確認する(=自分の仮説が正しいことの証明)。
- 追撃: 押し目(一時的な下げ)で買い増す。
逆に、高値を更新していく時こそが「市場が価値を認めた」瞬間であり、最強の買い時です。
私はこの手法で、平均取得単価の上昇を許容しながらも、「利益が乗っている強いポジション」を積み上げてきました。
現在、私の兼松ポジションは含み益バリアに守られており、多少の暴落が来てもビクともしません。この「心の余裕」こそが、長く保有し続けるための秘訣です。
結論:資産3,000万円への「加速装置」
私にとって、アサヒグループHDが「資産を守る盾」なら、兼松は「資産を増やすための矛(ほこ)」です。
- IT・ハイテクに強い事業ポートフォリオ
- 株主還元への明確な意志
- 5大商社に比べて割安な株価水準(PER/PBR)
これだけの条件が揃っていて、まだ市場の過熱感もそこまでではありません。
日本製鉄のような「景気敏感株」の爆発力も魅力ですが、兼松の持つ「安定成長」の力は、複利で資産を増やす上で最強の武器になります。
「高配当株投資」というと、枯れた成熟企業を買うイメージがあるかもしれません。
しかし、真の旨味は「高配当化していく成長株」を早期に仕込むことにあります。
私はこれからも、兼松の成長ストーリーが崩れない限り、ピラミッディングで株数を積み上げていく予定です。


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