ENEOSホールディングス【5020】の投資判断を考える。株価は下落傾向だが、配当利回り上昇で魅力度アップ。今から投資はどうか検証。

エネルギー株

「ENEOSホールディングス【5020】へこれから投資をしようか考えている」
「ENEOSホールディングス【5020】の株価、業績や株主還元について知りたい」

この記事はそのような方へ向けて書いています。

本日もご覧いただきありがとうございます。

今回はENEOSホールディングス【5020】についての投資判断を考えてみたいと思います。


2022年資源高の影響で総合商社やエネルギー株は軒並み上昇していましたが、2023年から少しずつ雲行きが怪しくなり、エネルギー株は下落傾向にあります。その中で下落傾向にあり、高配当株のeneosホールディングスに焦点を当てました。
僕としては、結論投資を購入していくべき銘柄の上位に入りました。

現在の株価から投資をできるかを業績やキャッシュフロー、株主還元から総合的に判断したいと思います。
この記事を読んで少しでも役に立って投資収益が改善されるととても嬉しいです。

ENEOSホールディングス【5020】2022年度第1四半期決算について検証しました。業績は好調ですが、株価は上昇していない?
eneos【5020】2022年第1四半期決算が発表されましたので記事にします。eneosの直近の業績は資源高の影響で好調で前年では大量に自社株買いを行いました。業績が好調な割には、株価はそこまで高値圏ではないです。業績から投資対象になるか...

事業の割合について

EPS、売上高、営業キャッシュフローマージン、ROE

EPS

(マネックス証券 銘柄スカウター引用)

epsは業績が良い年と悪い年で明暗が分かれています。
2015年、2016年、2020年は赤字になっていて安定的に利益を出すのは難しい事業であるようです。
セグメント別で見てみるとエネルギーと石油・天然ガス開発に関しては確かに利益が不安定でありますが、金属事業においては利益が他のセグメントと比較すると安定感が出てきたように見えます。
その他事業では子会社である株式会社NIPPOがスファルト舗装工事を中心とする舗装・土木工事、アスファルト舗装の材料であるアスファルト合材の製造・販売を中核事業としています。
その他事業も利益が安定していて良いですね。ただ、売上構成比としては低いので今後も同じ水準で推移していくでしょう。

金属セグメントで力を入れているところが決算資料から読み取れます。国内においては、茨城県ひたちなか市に約24万㎡の用地を取得し、2025年度の操業開始に向けて取組みを進めています。圧延銅箔・高機能銅合金条や半導体用スパッタリングターゲット、「6G」時代に飛躍的な成長が見込まれる
結晶材料等の新規分野製品群の製造を担う工場です。圧延銅箔は機械的性質も安定しておりスマートフォンなどの電子機器の高密度実装に最適の材料と言及されています。
海外においてはアリゾナ州で半導体用スパッタリングターゲットなどを製造する工場を2024年度から開始するようです。
eneosは機能材事業を成長事業として考えており、2021年には合成ゴムの製造・販売のエラストマー事業を買収すると表明がありました。eneosは2040年にアジアを代表するエネルギー・素材企業グループを目指しています。

eneosとイメージすると石油とイメージする方が多いと思いますが、水面下で変化が少しずつ起こっていてeneosの潜在性を見逃しているのではないかと考えています。


売上高、営業キャッシュフローマージン

売上高は横ばいの傾向が続いています。
売上に関してはこれ以上伸びしろがなく、今後横ばいの推移で推移していくでしょう。
2021年では主に新型コロナウイルス感染症の影響で、石油製品及び石油化学製品の需要が大きく減少したことが売上減少に繋がりました。コロナウィルスは旅行需要の減退や人の異動の制限から需要が大幅に減っていました。
ただ、2021年、2022年決算ではコロナウィルス下の中で積極的に競争力強化のために下記の施策に取り組んでいます。
→サプライチェーン改革
 ・大阪製油所の精製機能を停止し、運営する製油所を千葉製油所に変更
 ・根岸製油所の原油処理装置の一部及び潤滑油ベースオイル製造装置を廃止決定
 ・川崎地区の製油所・製造所の組織一体化
 ・和歌山製油所の精製・製造・物流機能の停止(2023年10月)


和歌山の製油所に関しては他の製油所と比較して赤字になっていて収益性の改善が見られないため停止を行ったようです。ここ数年だけでもeneosは大きく動いているようです。採算性をとれるように赤字の事業に関してはバッサリ切ってきている。今までが顔色を窺いすぎていたのでしょうか。
株価は低迷していますが、日本のエネルギー会社に少しずつ変化が訪れてきています。
2040年にはさらに日本の人口減少や低燃費車の増加で石油の需要が減少します。そのため製油所の統合や停止など計画的に行われていくようです。


営業キャッシュフローマージン

営業キャッシュフローマージンは波があり安定して稼いでいるとは言えないです。
資源に左右されやすい事業なので波があるのは当然ですが、2022年度の決算で利益が大幅に改善されたのに営業キャッシュフローマージンが低いのは引っかかりますね。
キャッシュフローのところで見てみましょう。

ROE

ROEはやはり波がありますね。ただ、高い時には17%と大きく、2022年度にはさら大きく20%とかなり高いです。反動でマイナスな時もあるので、不採算の事業を切り離していく傾向にありますのでROEの上昇、ROA上昇に期待をしたいです。自社株買いも視野に入れてくれれば今後のROEの改善に加え企業価値の上昇にさらに繋がっていくでしょう。

キャッシュフローについて

営業キャッシュフロー

営業キャッシュフローは過去の2012年から2014年と直近の年度で比較すると稼ぐ力ができてきているのではないかと認識しています。2022年は資源高の影響で稼ぎ出せていたものの、営業キャッシュがとても低いのがとても気になりました。
調べてみると棚卸資産の大幅な増加が要因なようです。ある程度備蓄していないといけないので稼ぎ出せるときに在庫を増やしていることが過去の傾向からも読み取れます。

投資キャッシュフロー

投資キャッシュフローはマイナスな年は有形固定資産の取得や探鉱開発投資がかなり多く占めていますね。毎年設備の修繕や探鉱の開発はとても大きく出費がかさみます。
探鉱の開発は以下の工程です。

①産油国・産ガス国が設定する「鉱区」を開発する権利の獲得
②鉱区権益を取得して地価の石油や天然ガスを探す
③生産・貯蔵・出荷施設などの設計・建設などを行う
④原油・天然ガスの生産開始
⑤生産終了時や期間終了時に開発前の状態に戻す

そりゃーお金がかかりますわ。時間とお金を要するのが素人の僕でもわかります。
失敗する可能性もあると考えると難易度高いですね。

でも逆に安心しました。お金と時間をかける必要がある事業なので競争優位もあるという点と新しく参入したいという会社が表れても今までのノウハウやお金がかかる点時間もかかる点、新規で参入して失敗の可能性が高いということを踏まえると国内で新しい会社が太刀打ちできないと考えられます。

ここまで分析してきて魅力度がかなり増してきましたよ。


財務キャッシュフロー



財務キャッシュフローは2018年度はかなり大きくマイナスになっていますね。
短期借入金と長期借入金を大幅に減少させたことが主な要因です。2018年の自己資本比率は30%と大幅に改善されています。過去の財務キャッシュのお金の使い方からも営業キャッシュで大幅に稼いでいるときに返済を大幅に行っています。ただ直近では財務の健全化のために負債を減らしている傾向ですので潰れるということは考えにくく、長期投資としては安心して持つことができそうです。

フリーキャッシュフローは2018年ごろからプラスに転じることが多くなってきていて、不採算事業も切り離し、少しずつ事業のシフトが進んだ結果フリーキャッシュフローがプラスになりつつあります。

少しずつ変化があります。この変化は果たしてどうでしょうか。株価は下落してきていますが、僕としては良い兆候だと考えています。

財務健全性について

自己資本比率

自己資本比率は平均的に25~30%となっていて、エネルギー会社では悪くない水準です。
出光も自己資本比率が30%台となっているので、他社と比較してもeneosは平均的です。

株主還元について

配当

eneosの配当利回りが4.95%(1/6現在)です。
配当は2013年から2017年と横ばいでしたが、2018年から少しずつ増配して22円に落ち着いています。eneosの還元方針としては現状を下回らない還元と3か年累計の当期純利益が50%以上と株主還元の意欲がでています。素晴らしいですね。
確かに一度もここ数年では減配はしていないようです。

配当性向

配当性向に関しては利益が安定していないことから80%や100%を超える年度がありました。
しかし、意地でも減配しないという方針から配当性向が高くても還元を行ってきました。

自社株買い

(IR BANK引用)

自社株買いはここ最近になってようやく自社株買いが行われるようになりました。
2022年5月には取得総額1,000億円を目途に自社株買いが行われています。ここまで大きく自社株買いが行われるとは思いませんでした。企業価値の上昇という観点において魅力度が増すので今後もぜひ行ってもらいたいです。

株価について、投資判断について

株価

現在株価は444.70円(1/6)となっています。
過去5年間で42.95%下落しています。

現在のPBRは0.44倍で、perは4.2倍とかなり割安水準です。

投資判断

僕の投資判断としては、購入したい株の上位に入りました。
株価は低迷していますが、もっと価値がある会社だと考えています。
株主還元も増配はそこまでしていないものの、減配をせず高い配当を還元してきました。また自社株買いも利益が出たときには大きく行ってくれています。
株価も5年前と比較しても全く上がっていないのでチャンスだとも思います。株価が下落傾向ですが、ナンピン買いで購入をしていくというのも手段としてありです。
誰も価値に気づいていない、不人気な銘柄だからこそ逆張りで買いに行くべきだと判断しました。
eneosに関しては買いたい会社の株として上位に入りましたので情報収集を怠らず、種銭が貯まりましたら購入をしていきたいと思います。
投資キャッシュのところからも石油開発の時間とお金がかかる点からの競争優位や金属事業の採算性の向上などまだまだeneosの価値は未知数であり潜在性がかなり高いと分析しました。
あとはよくeneosという名が入ったトラックをあちこちでみるようになって、日本においてなくてはならない会社であり今後も生き残り続ける可能性が高いと判断しました。

以前ふとシーラカンスはなぜ絶滅しなかったのかということをふと考えまして、それは深海において敵がいなかったという説があります。面白い説だなと思いました。
深海において敵がいないのであれば、会社の業界ではどうか?と考えたときに思いついたのがeneosでした。

eneosの事業というより、株価が下がり続けていて不人気株としても認知されていて、欲しい人って限られてくるんじゃないかなと。欲しい人が限られているので株の取り引きがブルーオーシャンなのではないかと考えています。誰もが欲しい銘柄はなんか、イメージとしてバーゲンセールが始まりますって言って必死さ満載で走りこんで欲しいものを詰め込んで買いまくって競争相手が多いという血で血を洗うレッドオーシャンの取引の世界なのではないかと考えています。
取引のブルーオーシャンって言う戦略は僕が勝手に考案したので、eneosで試してみます。
ブルーオーシャンの取引の世界では、バーゲンセールだと号令の笛を吹いても誰も来ない、誰も価値に気づいていないゆったりと取引できる世界だと思います。



まとめ

eneosの投資判断について考えてみました。
高配当株で株価は低迷していますが、実に欲しい銘柄になりました。一度購入したことがあり売却してしまったのが悔やまれます。
株ってやはり面白い!もっと知識を身に着けて分析できるようになりたいなと思いました。
eneosに関して今後も情報収集しつつ購入をしていきたいです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました