良品計画【7453】2023年8月第1四半期決算が発表されましたので記事にします。
良品計画に関しては以前から分析を行っていて、投資先としては以前から厳しいと見ています。良品計画に投資は現段階で考えていませんが、短期的ではありますが自分の株式分析が通用しているのかどうかと運を実力と勘違いしないように分析力に磨きをかけたいので良品計画の決算を毎回ウォッチしています。
この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
2023年8月期第1四半期決算全体
2023年8月第1四半期の営業収益は1,369億円と前年比で11.4%上昇しました。営業収益に関しては中国の経済の動きが活発化されていなかったですが、新規出店に伴う店舗数の増加が増収に貢献しました。
しかし、一方で純利益が50億円となってしまい対前年同月比で54.9%ものマイナスとなってしまいました。原材料の高騰、急激な円安に伴う仕入れ価格の上昇と販管費の上昇が大きく利益を蝕んでしまったようです。気になったのが国内売り上げ減少による販管費率悪化は計画通りとプレゼンテーションの文章の中にありました。悪化を計画通りとするのではなく、悪化が見込まれると想定した上で善処して
ダメならわかるのですが、国内売り上げ減少による販管費率悪化が計画通りはよくわからなかったです。
セグメント別営業収益、利益
国内事業
国内事業の営業収益は2023年第1四半期は817億円と前年度期比8.0%上昇しました。
一方で利益は2億15百万円(前年同期比96.2%減)となっています。出店で売上は補えたものの利益は本当に厳しいものとなってきています。
出店の増加で売上は成長していますが、利益が全く出ていないので売上でごまかしているような気がしますね。
東アジア
東アジアの営業収益は2023年第1四半期は390億円となり前年比7.3%増加しました。
一方で利益は63億13百万円(同1.7%減)しています。
中国ではまだコロナウィルスが猛威を振るっております。ロックダウンの影響や既存店売上の苦戦、オンライン販売(EC)も厳しい様相です。台湾、香港、韓国では増収増益となっているので、あとは中国次第なところがあります。中国という成長が良品計画の成長を引っ張て来ていましたが、リスク分散は大事であると実感しました。
東南アジア,オセアニア
東南アジア,オセアニアの営業収益は2023年第1四半期は72億76百万円(前年同期比77.7%増)、セグメント利益は10億65百万円(同251.5%増)で増収増益となりました。東アジアやオセアニアでは健闘しつつあります。
欧米事業
欧米事業の2023年営業収益第1四半期は88億97百万円(前年同期比30.7%増)、セグメント利益は8億2百万円(同148.2%増)となり増収増益となりました。欧州のセグメント利益は前期は赤字を垂れ流していましたが、ようやく黒字に転換しています。でも、油断はできないです。後半にかけてインフレの影響からも厳しい現状は続くと予想しています。
株価について、投資判断について
良品計画の株価は1,562円と6カ月の範囲では23%程上昇しています。
株価が1,324円から大きく上昇してきていますが、大きく上昇していたのは業績が回復するであろうと期待が上がって株価が上昇したのと意図的に釣り上げていたのかもしれません。
ptsでは結構下げ幅がきつくなっているので、個人投資家が犠牲になっていなければいいのですが。
投資判断に関しては以前から変わらず投資は検討していません。大量出店による攻勢において成長が見れれますが、利益が伴っていないというのが現状です。中国に依存しているところからも少し大丈夫かなと懸念していました。良品計画はそこまで利用していないですが、店舗に赴いてどういう商品が売られているかを調査したときに色々手を出しすぎているなと思いました。
良品計画は小さい高価格の商品をそろえているスーパーマーケットのような感じがしてしまって、なんか魅力が薄まってきてしまったなというのが印象です。値上げもしていると言及していたのですが、インフレで物の価値が全体的に上がっている中で家計も苦しくなっていお客様が多くなっているはずです。節約志向が高まっている中で、価格が上がっている無印良品を買いたいかと考えると難しいなと。
国内だけでなく、海外でもインフレ率が高まっているので厳しい現状は変わりないです。
良品計画を分析したときには数字上からとても魅力を感じました。ROEも高い、自己資本比率も良い、売上も成長していると過去の傾向からは良かったです。株価も試算しても大きく上昇の余地があります。数字以外で引っかかる要因が多かったので投資を辞めました。IRで2回質問をしたが返答がなかった(そんな質問しなくも調べてくれという意味だったのかもしれません)。
良品計画のブランドの価値が薄れてきたのが見えている。社長が変わってから、脱線しているような気がする。ビジョナリーカンパニーという本では飛躍していない企業は外部から役員クラスを招聘している可能性が高いとありました。
2021年に社長が就任して堂前宣夫新社長になりました。以前はユニクロにいたようです。経歴も高学歴でディー・エヌ・エー社外取締役やマネックスグループ社外取締役などを歴任していてすごい方なんだなと思いました。でも経歴だけで人を判断するのはできませんが。
外部からの役員クラスの招聘から社長になるというのは社内の士気も下がるのではないかと思います。今まで社長の座を狙い仕事に没頭していたのに隣の芝生からいきなり役員が来て、さらに社長になっちゃいましたとなったら周りはどうなんだろうかと思いました。
まとめ
良品計画の2023年第1四半期決算を簡単に見ていきました。
良品計画の株はとても魅力的に見えますが、厳しい事業環境は続くと予想されます。株価が下がって安い所で拾い、長期で保有することができる忍耐力があればいつかは報われるかと思います。
しかし、僕の場合は投資判断までには至らず現在のところ購入は検討していません。配当利回りが4.5%とかであればめちゃくちゃ買いたいなと思いますが。まあ増配はしても自分の首を絞めるだけなのでしないのが良品計画にとっても良いと思われます。
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