今回は株式投資における待つということについて考えてみたいと思います。
なぜ考えるのかというと、投資をしないで資金を温存することについて深堀してどういうメリットがあるかを再考して、投資リターンを向上させるのが目的です。
『待つのも相場』という投資格言があります。
投資のタイミングを計るために、投資をしないで相場を観察することも重要であるという意味です。
最近思うのが、物事のスピードが加速するにつれて意思決定が早くなった。
しかし、一方で待つことができなくなるという副作用に見舞われているのではないかと思っています。
amazonという配達の便利な機能でお店に行かないで、商品を見ないがレビューをみて高評価だなと思って購入する。高評価だから安心して買える。よし、ぽちっと買おう。お急ぎ便があるから、最短今日で届く。もう届いた!早いな。
よくある行動のパターンだと思います。
他にもファーストフードの早い、安い、おいしいなどやスマホの普及やアプリのラインで既読されているか未読かを結果を知りたいなど思い当たる例がたくさんあります。
インターネットがあれば、すぐに調べられる。インターネットが普及していなければ考えれられません。場所を調べるにもどうすればよいかGoogle mapを使って位置情報を使い、どのように行きたい場所にいけるか調べよう。
便利になった分、人の行動パターンにとても影響していると自分は考えています。
早く結果を知りたい、早くその場所に行きたい、時間を無駄にしたくない、電話やラインをしたのにまだ電話かかってこないし、ラインも既読になっていない、ご飯の食べる時間も惜しいからファーストフードであれば全く時間がかからない、他のお店に行って注文したのにまだ来ないなと考え始める、タクシーが捕まらないからアプリで呼ぼう、横断歩道赤だけどまぁ誰も通ってないし時間がないし行っちゃおう。
物事が早くなり便利になった分、待つことが難しくなってきています。
株式投資においても待つことができなくなっている状態だと僕は考えています。
株式投資では電話で行っていたのが、今ではスマホ1台で済ませることができるようになりました。
とても便利で良いと思います。またスマホでインターネットを使い現在の株価をチェックできるので
上がったときは嬉しいですが、下がったときはメンタルがきついので仕事や日常生活に影響を及ぼします。
しかし、便利になった分意思決定が早くなり待つことができなくなったように思えます。
SNSで誰かが投資利益を公表していて、こんなに利益がでるのなら早く購入しないとなと考えます。
急いで購入しましたがその時株価は高くなっていて高値掴みをして結局株価が下がり含み損を抱えている。購入タイミングを間違えた、もう少し様子を見るべきだったと深く反省します。
また時間が経ちアナリストが推奨しているから早く買うべきだと考えて資金移動して購入するも結局含み損を抱えて損切りをして失敗をしてしまう。
僕も良い銘柄を発見したときに早く行動しないとと焦っていた時がありました。
最近の話ですが、良品計画の株価が下がっていて一時期1100円台になっていました。
配当利回りはその時3.5%と高配当で欲しいなと思っていました。
株式も分析してみて業績も悪くはないし、財務も悪くはない、株価も買いやすい水準だから買っても大丈夫だろうと考えました。
店舗にも赴いて、需要があるかもみて、お客さんのかごをこっそり見て雑貨が売れているのかと思う一方で、服をかごに入れてる人一人もいないな、在庫処分してるんじゃないかなど考えてました。
IRに問い合わせてみて、何点か質問を投げました。1か月待ちましたが何も返答がありませんでした。
忙しいのだろうか?まぁ仕方ないかと思いまた日を改めました。迷惑メールには入っていなかったのと念の為メールを探しましたがありませんでした。
もう一回質問してみようと質問して、今回問い合わせを見ているか確認をしたかったため統合報告書を送って欲しい事ともう一つ違う質問をしてみました。
統合報告書は送られましたが、返信はやはりありませんでした。
その後、もう少し時間をおいて心配になりましたのでもう少し良品計画の数字を精査したほうがいいと判断して購入を見送りました。数字の精査をしていた時に良品計画の下方修正が発表され株価が10%ほどマイナスになっていました。
もし購入していたら含み損を抱えていたと思います。
急いで購入の判断をしないでよかったです。
待つということは資金温存ができるので、チャンスをつかむ準備になります。
欲しい銘柄が下がっていて、チャンスに恵まれたのに指をくわえて待つことしかできない。
それは待つことができず、株を購入してきた自分の行動の積み重ねの結果、資金に底がついたからです。
チャンスが転がり込んで何もできないのは準備不足であることと痛感しています。
自分の行動の積み重ねは時として、間違うと負の財産になるときもあります。
だからこそ、一度立ち止まって静かに周りを見ること、スピードを落として生きること、ゆっくり自分の時間を振り返ってみることがとても大切だと考えています。
物事が変化しても、根幹の本質は変わらないと思います。
振り返って自分を見つめなおすと、忙しく生きていたな、あの時は余裕がなかったな、あの時の食事は美味しかったな、あの景色は感動したもう一度あそこに行きたいななど考えることができます。
待つことは自分を律することです。
他の人が利益を上げているときにどうしても同調して株が欲しくなってしまいます。
しかし、人の行動に影響を受けないで待つこと。
待つことは大変難しいことですが、待つことは見えない利益を生んでくれます。
待つということは素晴らしいです。待つことが時間というダンベルで忍耐力を鍛えてくれます。
忍耐力は失敗しても何度も立ち上がらせてくれる投資で大切な要素です。
これからも待つということに対して真剣に向き合えればと思いました。
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