アステラス製薬【4503】2022年第2四半期決算について検証してみました。1Qの業績は悪かったが、2Qは挽回できるか?

製薬株

アステラス製薬【4503】2022年第2四半期決算が発表されましたので記事にします。
アステラス製薬はそこまで高配当という部類ではないですが、株価も安定していてポートフォリオに組み入れることで日経平均が極端に下がっても下落耐性がある銘柄でとても気に入っています。

直近の株価は軟調ですが決算の内容はそこまで良くないのでしょうか。アステラス製薬【4503】2022年第2四半期期決算について簡単に解説していきます。

2022年第2四半期決算全体

(アステラス製薬四半期報告書引用)

売上収益

売上収益は7,621億円(前年比17.0%増)となりました。


売上収益の増加の要因は前立腺癌の治療薬イクスタンジと骨髄性白血病の治療剤ゾスパタが売上収益増加に貢献しました。また円安に効果が売上収益を押し上げています。イクスタンジは伸びていますが、米国では予想以上に収益が下回っているとありますが欧州と日本で補っているというのが現状です。
尿路上皮がん治療剤パドセブが日本で大きく売上が伸びました。
パドセブは販売国も増えて売上に貢献しています。
エベレンゾはなかなか伸びませんね。日本の市場でも競争が厳しいようです。
全体的に製品別の売上が上昇していて良い傾向ですね!!

コア営業利益、コア四半期利益

販売費及び一般管理費は、3,079億円(13.8%増)となりました。
要員最適化による費用の減少(約60億円減)、成熟製品における費用の削減(約40億円減)がありました。前回も要員最適化による費用の減少や成熟製品における費用の削減と言及してたので、コスト削減に力を入れていますね。


しかし、為替の影響(402億円増)、新製品の立ち上げ及び発売準備費用の増加(同約40億円増)などで販管費及び一般管理費は増加してしまいました。為替の影響がとても大きく響いているのがわかります。為替の影響がなければ、前年比で販管費は減少となっていました。

研究開発費は、1,392億円(16.9%増)となりました。
2022年1Qの研究開発費は円安の影響もあって26%増となっていましたが、2Qでは下がりましね。研究開発が他社を寄せ付けないよう競争優位性をもたらし経済的堀につながるので今後も積極的に研究開発費にキャッシュを投じてもらいたいです。


コア営業利益は1,453億円(前年比16%増),コア四半期利益1,199億円(前年比21.5%増)となりました。2022年1Qでは為替による影響でコア営業利益、四半期利益は前年比と比較して減少していましたが、2Qではようやくという感じですね。

実は結構心配していました。前回2022年1Qの時に決算の説明動画を観ていて、アナリストからの質問で為替の影響をもろに受けていて大丈夫かという質問に対して、今後2Q以降無事に通過して円安の影響も吸収できると自信をもって発言していたので今回の決算は良かったです。

投資判断について

2022年第1四半期の決算を発表時は4%程下落していましたが、今回は無風でした。
前回は為替の影響が悪く受けた業績だったため、下落しましたが今回の決算は良かったのではないでしょうか。ただ、主力製品のイクスタンジの売れ行きが米国で少し落ちてきているので下方修正をしたという所が懸念するべき点ですがそれでも他の製品は好調ですので問題はないでしょう。

投資先としてはこれからも投資を続けていく銘柄です。配当利回りは高くなく、株価上昇はそこまで見込めません。しかし、ポートフォリオの中で下落耐性が強い銘柄として組み入れていて○○ショックのような下落イベントが来た時にはとても頼りがいのある銘柄だと思っています。また医薬品事業は研究開発費としてキャッシュが大きく投じられていて、完成すれば特許の期間まで利益率が高い製品に生まれ変わります。その製品がまた研究開発費に投じられてキャッシュを生む製品を生み出します。
アステラス製薬は株主還元で増配だけでなく、自社株買いも頻繁に行っていて株主思いな会社です。
僕はまだ300株のみしか持っていませんが、今後コツコツ買い増していく予定です。来年には500~600株には行きたいなと思います。1000株を目標としているのでまだまだ先ですね。

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