極楽湯ホールディングス【2340】が債務超過になり上場廃止の可能性!債務超過の兆候はあったか?銘柄選定で避けるべき株を分析。

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「極楽湯ホールディングス【2340】がなぜ債務超過になったか知りたい」
「極楽湯ホールディングス【2340】のような債務超過になる会社の傾向をつかんで銘柄選定力を向上させたい」

この記事はそのような方へ向けて書いています。

本日もご覧いただきありがとうございます。

今回は極楽湯ホールディングス【2340】についての投資判断を考えてみたいと思います。


極楽湯ホールディングスといえば極楽湯の温泉やRaku supaがあります。僕も学生の時にRaku supaに何度かお邪魔させていただいたことがあります。お風呂はとても質が良くコストパフォーマンスがとても良かったです。
そんな極楽湯ホールディングスですが、8月29日に債務超過になってしまい上場廃止の可能性がでてきました。

なぜ極楽湯ホールディングスは債務超過になってしまったのか、債務超過の兆候があったのか、投資家としてどのような銘柄を避けるべきかのリスクを考えてみます。


この記事を読んで少しでも役に立って投資収益が改善されるととても嬉しいです。

業績について

EPS

epsは2007年から2015年までは同水準で推移していますが、赤字に転落している年度が何度かあります。2016年度には新規出店効果もあって大きく伸ばしています。
しかし、2016年度に大きく伸ばしたものの少しずつepsが下降していて、2019年度には赤字に転落してしまいました。為替差損による損失が多くみられるだけでなく、借入金の支払利息が足かせとなりシンジゲートローンの高金利で収益力が悪化しています。

売上高、営業キャッシュフローマージン

売上高は2007年から2014年まで横ばいでした。
2015年以降はRakusupaの収益や上海の極楽湯が貢献して収益が伸びています。2017年度にRaku supa 名古屋の出店や2019年の中国の杭州出店が収益に貢献しました。
2021年度は2020年に起きたコロナウィルスの影響で店舗が休館していたなどで急激に売上は悪化してしまいました。

営業キャッシュフローマージンは意外と高いです。
ただ、こんなに稼げているのになぜ債務超過に陥ったのかは過度な出店が裏目に出すぎたと考えられます。出店と借入とコロナの影響、原油高などで事業を続けようにも体力がなかったといえます。

事業において攻めることも大事ですが、攻めすぎてリスクの舵取りができていないようでした。

キャッシュフローについて

キャッシュフローについてですが、営業キャッシュフローは2007年度から2015年度にかけて横ばいで推移しています。2016年度以降すこし営業キャッシュフローは改善されましたが、2021年度にはコロナの影響で収入が入らなくなったことがとても打撃になりました。翌年度には回復しています。

投資キャッシュフローは2007年から2013年度にかけて一定額投資をしていましたが、2014年以降営業キャッシュフロー以上に投資を増やしていて、フリーキャッシュフローはマイナスの傾向にありました。
2014年の投資キャッシュフローはRaku supa 鶴見店の開業のためマイナスになりました。
2015年度には投資キャッシュフローが上海に極楽湯の店舗を出店したためです。
営業キャッシュフローはRaku supa や上海の店舗で少し改善されているようです。

2017年度にはさらにRaku supa 名古屋を出店しています。ここまで大胆に大型投資を行っていると少し大丈夫かなと懸念が膨らんでいきます。
2019年度には中国の杭州で出店した結果と設備の改修などで大幅に投資キャッシュフローがマイナスになっています。
積極果敢にリスクをとって、事業を展開しているのは好印象ですが攻めすぎな印象です。もっと保守的に事業を展開するべきだと思いました。


財務キャッシュフローは大きくキャッシュが使われているようです。
2014年度、2015年度、2018年度に財務キャッシュフローがプラスになりました。
投資資金として長期借入金を借入を行っていて、首が回らない状態が続いている印象です。
ここまで借入が多いのは銘柄分析において注意する会社だといえます。

財務健全性について

自己資本比率は2013年は36%台でしたが、2016年には26%台となっています。
2017年には28%と少し改善されて、2018年も改善されていますが、2019年から自己資本比率がに悪化して、さらに2020年にはさらに悪化していて16%と2021年には5%と財務が悪化の流れが止まりません。
ネットD/Eレシオは、純有利子負債÷自己資本。
ネットD/Eレシオが低いほど、純有利子負債が少ないので財務が健全です。純有利子負債とは、有利子負債から直ちに返済できる現預金を差し引いたものです。2013年は59%と高い水準ですがさらに2015年では高くなっています。2016年には44%と改善されたものの翌年には急激に上昇して2017年に61%と翌年度は改善して32%と2019年度にはさらに悪化して98%となっています。2020年度には100%超えていて黄色信号となっています。
2021年度にはより悪化して事業の逼迫差が伝わってきます。
自己資本比率とネットD/Eレシオをみましたが、何とか財務を立ち直らせようと財務体質を改善させようとしている年度がありますが翌年にはさらに悪化して、借入が足かせになっていて、負の循環のサイクルになっています。

株価について

現在株価は230円(9/6)となっています。
過去5年間で70.28%下落しています。
債務超過で上場廃止の恐れがあるとニュースがでて株価は大きく下落しました。
全体的に業績を見て、銘柄選定で避けるべき会社についてまとめてみました。

  • 財務の健全性が低いが新規に積極的に出店している
  • リスクを勘案して、リスクに対応できる策をもっていない(為替差損が生じていた)
  • 設備投資が多い会社は事業業績が逼迫しても、設備の保全のために出費が重なるためにキャッシュを温存していないといけない。(極楽湯は借入に大きく依存していた)
  • 事業を攻めるときと守るときをバランスよく行っていない(極楽湯は借入を数年にわたり行っていて、財務体質を改善されていない)

まとめ

極楽湯ホールディングスの株式分析をしてみました。
改めて株式分析してみると、財務の黄色信号が表れていて、債務超過の前兆はありました。
財務健全性が低い会社への投資は危険と隣り合わせです。
自分の資産を守るためにもリスクを大きく取りすぎず、安全域を保ちながらバランスをとって
投資を行っていきたいです。

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