三菱UFJフィナンシャルグループ【8306】2023年3月期決算が発表されましたので記事にします。
三菱UFJフィナンシャルグループは金利上昇の恩恵を受けるとの思惑から株価が大幅に上昇していましたが、アメリカの銀行破綻の影響で銀行株の株価は下がっていました。株価は高値から下がってしまいましたが、今回決算発表と同時に大幅に増配を発表しました。32円→41円と9円も増配してくれました。こんなに増配は期待していなっかたので、株価もプラスに影響を与えています。
三菱UFJフィナンシャルグループ【8306】2023年3月期について簡単に解説していきます。
2023年3月期決算全体について
(三菱UFJフィナンシャルグループ決算短信引用)
(三菱UFJフィナンシャルグループ決算説明資料引用)
経常収益は9兆2,810億円(対前年比52.8%増)、親会社にの所有者に帰属する当期利益は1兆1,116億円(前年比1.3%減)となり増収減益となりました。当期純利益に関しては減益となったものの通期業績目標10,000億円に対する達成率112%と、安定的に10,000億円を稼ぎ出すことを目標としているので今後も目標10,000億円という目標は達成されていくでしょう。
経常収益に関しては貸出利ざや改善や、海外の金利上昇局面における外貨預貸金収益増加により、資金利益が増収しています。外債を中心としたポートフォリオ組換えによる売却損▲8,846億円を計上したものの、ここまで売却損を計上していも持ちこたえたのはMUB株式譲渡に伴う会計処理に関連した評価損の戻入を含むMUB株式売却益6,995億円があったことも起因しています。MUBははMUFGの米国事業の中核を担っていましたが、金融のデジタル化が進む中実店舗の運営コストが重荷になっていて利益も以前ほど確保できず採算性が取れない状態でした。
事業別にみると、金利上昇という言葉が頻繁に出てきます。金利上昇の恩恵を受けてGCIBやJCIB、R&Cが大きく利益を伸ばしています。
GCIBではグローバル企業のお客に商業銀行機能と証券機能を中心に付加価値を提供するものです。
モルガンスタンレーを起点として投資銀行と共同して事業を拡大して機関投資家との取引を強化していくようです。中期経営計画(2021-2023)の中で成長戦略の一部として力を入れていて稼ぎ頭として注目しています。
三菱UFJフィナンシャルグループは来期においての親会社株主純利益の目標を1兆3,000億円としています。結構高い水準だなと思い、本当に達成できるか?というのが最初に思います。しかし、直近の三菱UFJフィナンシャルグループの業績は安定的に稼ぎ出せることができていて、来期は外貨の債券の含み損の減り、金利上昇の恩恵も大きく受け収益も上昇していくと思われます。また構造改革にも積極的で人件費や物件費など削減しています。中期経営計画でROE7.5%を稼ぎ出す事を目標値としていて、企業価値に努めるとあります。企業価値を務めるために、株主還元意識を高め増配や自社株買いを行っていく可能性は高いでしょう。来期も大幅に自社株買いをしてくるのではと予想しています。
地銀の外債の含み損から直近の決算がもしかしたらよくない銀行が多いかもしれませんが、含み損を吐き出した後は意外と金利上昇で収益性が高まっていき株主還元を意識した動きに繋がるのではと考えとしてあります。地銀を分析してマークしていくのもありかもしれません。
三菱UFJフィナンシャルグループの配当金は大幅に増配しました。
32円→41円と9円の大幅増配です。説明資料の中にもり年間配当は過去最大の増加幅と強調した文章がありました。楽観的な考えとして来期は1兆3,000億円を目標としてあるので、過去最大の増加幅をさらに超える増配幅を意識した増配もあるかもしれません。
もしそれが実現するなら株価上昇も期待できるのでインカムとキャピタル両方を狙える可能性もあります。そうなるとなかなか投資先として面白いのではないかと思います。
投資判断について
三菱UFJフィナンシャルグループの株価は5年間で上昇してきていて、910円(+25.71%)、配当利回りは4.5%となっています。現在保有数はNISAで200株のみで取得単価634円、取得利回りは6.46%となりました。ここまで大幅に増配するとは思ってもいなかったので驚いています。
僕は現在の株価から投資を検討しています。今から投資を100株のみ行うと取得単価が726円と上がってしまいますが、取得単価利回りが5.64%となりまだまだ取得単価利回りが高いので、ここから増配を期待するのであればいずれ取得単価利回りが6%を超える水準になると思います。
三菱UFJは株価はここから上がることは期待はできないですが、安心して保有し続けられる銘柄です。仮に初めて投資をする方は配当利回りが4.5%ですので、株価が下がれば利回りが上がり含み損を抱えてもナンピンして保有数を増やすことができます。
長期で投資をして株数を意識するとなると、三井住友フィナンシャルグループと違って、そこまで単価が高いわけではないので、投資のハードルも下がると思います。
やはり投資の王道銘柄を長期で保有して持ち続けることが、誰でもやりやすいなと思います。株価ももちろん大事ですが、株数を意識することで資産の増加も目に見えてくると思います。
注意点としては三菱UFJフィナンシャルグループに関しては、ここから株価が2倍,3倍になるとは可能性としてかなり難しいと思います。なので、ゆっくり配当金をもらいつつ、成熟した金のなる木を購入して、長期で保有し続ける銘柄だと思います。資産をもっと早く拡大させたいという方には向いていない銘柄だと思います。
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