みずほフィナンシャルグループ【8411】2022年第2四半期決算が発表されましたので記事にします。
みずほフィナンシャルグループは以前まで増配をする傾向ではありませんでしたが、ここ最近では増配を行っていて良い傾向です。2015年あたりから2020年まで配当額は変わりありませんでしたので、株主還元意欲が向上してよい傾向ですね。ただ、自社株買いは他のメガバンクと比較してもあまり大きい額は行われていません。
みずほフィナンシャルグループ【8411】2022年第2四半期期決算について簡単に解説していきます。
2022年第2四半期決算全体〈純利益進捗率61%〉
経常収益は2兆9,449億円(前年同期比86.4%増)、経常利益は4,392億円(前年同期比10%増)、純利益は3,339億(前年同期比13.4%減)となりました。
外部環境悪化を受けて市場部門が苦戦はしていますが、顧客部門が底堅く推移していて経常収益は増益しました。しかし、純利益は減少しましたが調べてみると資本政策見直で2021年度第1四半期に実施したみずほ証券の資本適正化に伴う税効果影響等(+660億円)が主な原因なようです。
業績自体は問題ないく堅調していて良いですね。外債の含み損がとても大きくなっていると報道されていたので一時期どうなるか不安要素でしたが、問題はなさそうですね。
問題がないというかむしろ、メガバンクの収益自体が金融だけでなく非金融事業などを行っていてそこから安定的に業績が推移していると考えています。金融事業という強みを生かしつつ、シナジー効果で他の事業に参画する、金融事業は汎用性が高いので他の事業と組み合わさると効果は抜群です。
グループ別業績
業務純益で好調なのはグローバルコーポレートカンパニーで、1,763億円(対前年比229億円増)となりました。グローバルコーポレートカンパニーではアジア経済圏のネットワークと米国資本市場で、各地域に総合的な金融ソリューションを提供しています。
グローバルコーポレートカンパニーでは、毎年業務粗利益が上昇していて、さらに業務純益も安定的に利益を得ています。グローバルコーポレートカンパニーの今後注力していく事業はトランザクションバンキングです。トランザクションバンキングとは金融機関が企業の財務諸表やクレジットスコアなどの定量的、客観的に評価できる指標を元に貸出などを行う金融サービスです。
トランザクションバンキングを注力する背景にはリーマンショックなどの金融危機があるようです。リーマンショックでは金融派生商品があり、リスクを評価できず積み重なってその結果金融危機に陥りました。そのため貸付先の資金繰りなどの情報が必要です。
トランザクションバンキングの評価方法は企業の財務諸表や信用スコアで貸付先を判断するので不良債権のリスクを軽減できます。
トランザクションバンキングを調べましたが、とても興味深いですね。
グローバルマーケッツはあまり業績は芳しくないですね。グローバルマーケッツでは市場プロダクツを通じたお客さまへのソリューション提供と資金調達やポートフォリオ運営を行うバンキング業務を行っています。業績の説明はありませんが、外国の金利上昇が業績悪化に響いているのでしょう。
過去の業務粗利益をみると2018年度に大幅に下がったものの、2019年度以降は盛り返しています。けっこう波があるので安定的ではないですね。
非金利収支が多くを占めるGCC(グレートコーポレートカンパニー)やRBC(リテール事業法人カンパニー)が安定的に推移しています。業績も見てみてもかなり安定的です。
投資判断について
みずほフィナンシャルグループの株価は1,658円、配当利回りは5.13%です。株価は上昇してきていますが、配当利回りが高い水準です。
僕の投資判断としては買いの検討を様子見をしています。株価を試算しても現在の株価は妥当な水準で成長するか考えると難しいなと思います。安定的に配当を出し続けるということであれば、非収益の割合もあるので投資先としては良いです。
増配を直近では行っていますが、自社株買いなどは行われていないので資本効率性という観点からは三菱UFJや三井住友FGのほうが投資先として魅力を感じます。
システム障害で嫌気をさしているのというのも、株価が上昇しないとも捉えることができます。
人が避けている銘柄を買う逆張りのほうが利益も高くなるので、もしみずほフィナンシャルグループが今後配当を増配する姿勢だけでなく自社株買いを行う姿勢を見せる行動が垣間見えたときに購入を検討したいと思います。みずほフィナンシャルグループは魅力を感じていますがまだ様子を見てみたいです。
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