住友林業【1911】の投資判断を考える。なぜ株価は上昇しているか?高配当株として魅力はあるか?

★★★購入様子見

「住友林業【1911】へこれから投資をしようか考えている」
「住友林業【1911】の株価、業績や株主還元について知りたい」

この記事はそのような方へ向けて書いています。

本日もご覧いただきありがとうございます。

今回は住友林業【1911】についての投資判断を考えてみたいと思います。


建設株の中で配当利回りが高く最近では業績が好調で増配もした。
現在の株価から投資をできるかを業績やキャッシュフロー、株主還元から総合的に判断したいと思います。


この記事を読んで少しでも役に立って投資収益が改善されるととても嬉しいです。

業績について

EPS、売上高、営業キャッシュフローマージン、ROE

EPS

epsは2017年から2020年にかけて横ばいの傾向でしたが、2021年に大幅にepsが上昇しました。
2021年の上昇はすごいですね!
ただ気になるのが、売上が伸びてきているのにあまりepsは伸びていないようです。
2021年にようやくepsが伸びましたが売上が伸びてepsは横ばいの点が気になる点です。

2016年はパプアニューギニアの植林事業用資産で事業計画の見直しで投資額の回収が難しいため減損損失を計上した結果epsが大幅に減少しました。
2017年にはepsはGehan Homes 100%子会社化等により、epsは大幅に上昇しました。
それ以降は堅調に推移しています。
2021年はなぜ大きく上昇したかというと米国住宅事業が好調な住宅市場を背景に販売戸数・販売価格が上昇したためです。さらに米国不動産開発事業も物件売却数と利益額の上昇により大幅に増収増益した結果epsは上昇しました。

売上高、営業キャッシュフローマージン

売上高は右肩上がりで成長しています。2015年以降売上は顕著に上昇しています。
2015年では国内事業が消費税増税の影響が想定以上に長引いていて売上は伸び悩みましたが、海外事業が好調なようです。ヘンリー・プロパティーズ・グループの通期寄与や、海外住宅事業のM&A等の効果により大幅に業績を伸ばしました。
ヘンリー・プロパティーズ・グループは2009年に住友林業が買収した大手豪ハウスメーカーです。
2019年はMarkⅢ及びCrescentグループの連結化が増収に寄与しました。

MarkⅢは米国 土地開発事業会社でサウスカロライナ州北西部 トップ10ビルダーに土地供給しています。
住友林業は中期経営計画2018でグローバル市場での多様な収益源の構築をしているので海外需要が減少している国内より成長がある海外に展開しています。
子会社化も急ピッチで行われた結果、増収に繋がっているので素晴らしいですね。

営業キャッシュフローマージン

営業キャッシュフローマージンは波があり安定して稼いでいるとは言えないです。
積水ハウスの営業キャッシュフローマージンは6~8%と安定的に稼いでいるので、安定感と稼ぐ力が少し物足りないですね。

ROE

ROEは2007年から2012年は安定感に欠けていて低い水準で推移していました。
2013年以降資本効率が高まり、上昇傾向にあります。2021年にはROEが20%たとても高く素晴らしいです。2022年にはROEは16%を予想しています。高い水準は維持できているので今後も期待できそうです。

キャッシュフローについて

営業キャッシュフロー

営業キャッシュフローはepsが伸びていないのと同様に横ばいの傾向にあります。
売上ばかりが上がっても利益が出ていないと営業キャッシュフローも伸びないです。
2021年になってようやく営業キャッシュフローが伸びているのですが来期以降は厳しいのではないかと予想しています。

投資キャッシュフロー

投資キャッシュフローは2017年~2019年にかけて大幅にキャッシュが流れています。
2017年ではニュージーランドの山林資産取得や国内のバイオマス発電所の設備投資、米国と豪州の住宅事業会社の持分新規取得(Bloomfield Homes, L.P.)に資金を使用したこと等によるもので大きく投資キャッシュフローがマイナスになりました。
2019年ではCrescent Communities グループの持分取得に資金を使用した結果投資キャッシュフローが大幅にマイナスになりました。
直近で投資キャッシュフローに大幅にマイナスになっているので、大きく攻めに転じているので
売上も順調に伸ばしていました。


財務キャッシュフロー



財務キャッシュフローはプラスの年が何度か散見されます。
投資キャッシュフローで大きくマイナスになった年でプラスのなっていることが多いです。
子会社化のためにキャッシュが必要となり借入等を行った結果です。

フリーキャッシュフローはあまりプラスの年がなく、安定感がないのであまり長期投資には向いていないですね。もう少し安定感が出れば魅力が増します。

財務健全性について

自己資本比率

自己資本比率は35%と建設株では平均的で良くもなく悪くもないです。
自己資本比率は35%で推移しているので、ボーダーラインとして35%を設けているようです。

株主還元について

配当

住友林業の配当利回りが5.38%(10/18現在)です。
配当は2017年から2021年と横ばいでしたが、2022年に大幅に増配しました。
業績が好調で大幅に増配していますが、ただ2021年に減配もしているので業績が好調さが来期以降も続くかわからないので減配する恐れもあるので気を付けないといけない点です。

配当性向

配当性向に関しては20~25%で推移していますのでまだまだ増配の余力がありそうです。
配当の指針については、継続的・安定的配当を基本に、業績等を総合的に勘案した上で配当を出すと公言しています。
業績次第で減配もあるので配当狙いで長期は難しいです。成長を狙っての投資であればありですね。

自社株買い

(IR BANK引用)

自社株買いはあまり大きく行われていないようです。
もう少し会社の価値を向上とROEを向上させるために行って欲しいですね。

株価について、投資判断について

株価

現在株価は2,324円(10/18)となっています。
過去5年間で25.49%上昇しています。

現在のPBRは0.77倍で、perは4.64倍と過去per10年間で算出する11倍ですので過去と比較すると安い水準です。

投資判断

僕の投資判断としては、買いの検討を様子見したいと思います。


業績は好調で勢いがあり、株価もそこまで大きく上昇していない点を勘案すると買いと判断をすることは可能です。
しかし、僕の場合は安定的に5年後10年後を見据えての投資ですので、投資をしたら基本的に売却を前提としていません。売却と手数料を勘案すると、短期的に儲かるのではなく長期的に儲かることに重点を置いています。
住友林業は現在成長をしており勢いがあります。
今の勢いが止まったときに、減配や業績の停滞の時にどう会社として立ち回るか見てみたい。
どう立ち回るかを見てから投資先として考えても良いなという考えです。

配当利回りが高いですが、目の前の短期的なエサに惑わされず会社の価格ではなく価値に投資をしたいです。現段階では購入は様子見です。
12月決算の高配当株は少ないので、100株を投資をしても悪くはない選択肢だと思います。
保守的に考えて含み損を抱えたくないというのあれば様子見を推奨します。

まとめ

住友林業の投資判断について考えてみました。
高配当株で近年の業績はとても良いので、今後も業績が上昇していくと予想されます。
業績が来期以降も好調に推移するか注視する必要がありますが、12月権利確定の高配当としては
悪くない選択肢だと思います。

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