アステラス製薬【4503】2024年3月期第3四半期(10-12月)決算発表。さらに下方修正も発表。なかなかきついが、継続して保有します。

製薬株

アステラス製薬の株価は直近で下落中です。
アステラス製薬に投資をされている方は含み損を抱えている方が多いと思います。
僕も900株程投資をしていて含み損は31万円程あります。
アステラス製薬の投資は難易度が高いなと痛感します。アステラス製薬の投資は短期的には悲観的に見ていますが、長期的には楽観的に見ています。

アステラス製薬【4503】2024年3月期第3四半期(10-12月)について簡単に解説していきます。

2024年3月期第3四半期について

売上収益は1兆1,890億円(前年比2.1%増)、コア営業利益は1,496億円(前年比36%減),コア四半期利益1,205億円(前年比36.2%減)となり、増収減益となりました。売上収益に関しては増益はしてきていますが、利益に関してはかなりしぼんでしまっています。
以前までのアステラス製薬は売上に関してはずっと横ばいの傾向でしたが、少しずつ改善の兆しが見えてきています。ただ利益に関しては大幅に減ってしまっています。

売上収益は1Qの際は前期比で減益でしたので、少しずつ改善しています。がん領域の3製品全体で売上収益に貢献しています。
2023年3Qの前立腺癌の治療薬イクスタンジに関しては5,600億円(前年同期比481億円増)で、通期予想の7,198億円着地予想となります。イクスタンジはまだまだ成長の余地があり、今後も成長が期待できます。経営計画2021年(2021年~2025年度)においてイクスタンジはピーク時売り上げ予想は、6,000億円~7,000億円としています。売上の予想以上に成長できているのではないでしょうか。

急性骨髄性白血病治療剤のゾスパタに関しても413億円(前年同期比50億円増)ち売上収益が改善しています。売上の初期予想以上に各地域で新規患者数が想定以上のため売上収益が増加してます。
ピーク時売り上げ予想は、1,000億円~2,000億円としていますので、まだまだ成長余地があります。

また骨髄性白血病の治療剤パドゼフに関しても556億円(前年同期比225億円増-68%増)で、期初予想の667億円から大幅に上方修正して、852億円となりました。
前年同期比で68%も増えています!68%はかなりでかいです。
あとの3Q以降もグローバル売上は成長が見込めるようです。
スペインでも保険償還(全額を支払い、あとで申請することで割引分を返してもらう)が開始して13か国で保険償還を獲得して、4Q以降にも売上拡大に繋がります。経営計画2021年(2021年~2025年度)においてピーク時売り上げ予想は、3,000億円~4,000億円としていましたが、今回の決算で4,000億円-5,000億円に売り上げ予想を上方修正しています。

がん領域の3つの製品で売上収益はさらに改善傾向にあります。

VEOZAHは閉経に伴う重度の血管運動神経症状(顔のほてり・のぼせ等)の治療薬です。
VEOZAHは2023年5月から販売開始しています。
今回の決算で売上を下方修正しています。
2023年の3Qの実績は36億円となっています。VEOZAHに関しては、期初予想を下回り、4Q以降に期待してたほど成長はできていないようです。

アステラス製薬が買収したIveric Bioの売上は1Q-3Qで53億円と通期予想の110億円となっていますので、少し不安が残る内容でした。

アステラス製薬は主力製品であるXTANDIの独占期間満了で主要製品の売上は大幅に減少してしまいますので、主要製品以外にも莫大なお金と時間をかけて新薬を開発する必要があります。そのためIveric Bio社を買収して新薬をリリースしております。

Iveric Bioは眼科領域に特化した治療薬の研究開発を行っています。

将来的にIZERVAYのピーク時の売上は2,000-4,000億円を予想しています。今回の決算で2024年度はさらに成長できると自信があるようですが、何とも言えないですね。強気のコメントを信じようにも、いままでアステラス製薬の予想値があまり高くないので外れる可能性が高いです。むしろ、極端にそこまで成長しないか成長するかが正しいのではないかと予想しています。

主要製品の売上が好調なのになぜここまで利益がしぼんでいるのでしょうか。
売上原価は、むしろ下がっています。
しかし、販管費と研究開発費で費用がかさんだ結果利益が大幅に減ってしまっています。販管費ではIveric Bio買収の費用で約200億円の増加、VEOZAH関連の費用増加で+300億円と販管費の増加、
研究開発費用では、Iveric Bio買収の影響で+80億円となっています。

今回の大型買収で、無形資産償却費は、661億円と前年同期比で360億円も増えて利益を押し下げています。
IZERVAYは2025年度に無形資産の償却と関連費用はようやく損益分岐点を超えると考えているようです。

VEOZAHに関してはさらにコストが出てきて来期以降も結構厳しいのではないかなと考えています。
今回、下方修正していますが、配当に関しては減配はしてはいません。配当性向が高まり大丈夫かと心配する方も多いと思います。
アステラス製薬の配当方針はDOE(株主資本配当率)という指標で配当を還元しています。DOEのメリットとしては株主資本に対して配当金額が決まります。その期の利益に左右されずに安定した配当還元が可能となります。DOEの内容は下記の記事を参考にしてください。

アステラス製薬を追加投資をするか検討中
昨日アステラス製薬について調べていた時に、ああやっぱアステラス製薬って改めて良いなと思い追加の投資を検討をしています。株価も下がってきていて、含み損を少し抱えています。ただアステラス製薬は僕の中ではポートフォリオの調整役としてになっているの...

ただ、アステラス製薬がDOEを方針としているからと言って、絶対に減配はしないとは限りません。
減配なんてしたらかなり株価が大幅に下落する可能性があるので投資をするの注意が必要です。

投資判断について

アステラス製薬の株価は現在1,616円(2024年2月9日)で配当利回り4.33%です。2Qの時に株価が1,800円程ですので結構下がってきていますね。
投資をしている人はなかなかきついのではないかと思います。
株価はたしかに大幅に下落してしまっていますが、それでも僕は追加で投資を検討していきます。
誰もが悲観的に見ている中で、投資をするというのはなかなか居心地がよくありません。しかし、それでも分析して長期で生き残る可能性が高いと判断しています。
大型買収で利益が大幅に減り、さらに配当も減配する可能性が高まっているので不安がさらに不安を呼びます。
しかし、僕は自分の考えと判断で行動しようと思います。
他の人はアステラス製薬に投資をするのはやめたほうが良いというかもしれませんが、他人の考えや情報に振り回されないことは大事だと思います。
自分が分析していることが間違えているのかもしれません。
みんなが正しいと言っていることに対して乗っかるのは、一番楽です。
取り返しのつかない損失を被るかもしれません。

そういう不安定な状況が、逆にチャンスが転がっていると考えています。
みんながみんな儲かるという投資は、そこまで利益に繋がらないと思います。

もしかしたらアステラス製薬に投資をして大きく失敗するかもしれません。
僕はもし失敗をしても自分の成長に繋がると確信しています。
強がりに聞こえるかもしれませんが、僕は今アステラス製薬に投資をして含み損を抱えている状況を楽しんでいます。

アステラス製薬に投資をしますが、ゆっくりコツコツ着実と株数を増やしていきます。

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