日本たばこ産業(JT)【2914】の減配リスクについて

食品株

配当性向について

JTは経営計画の一環として、「資本市場における競争力ある水準」を目指して、
総株主還元の配当性向を75%としています。配当性向は平均30~40%ですので、75%はかなり高い
割合です。配当性向が高いと減配リスクがあるので注意が必要です。

ロシア・ウクライナリスクについて

ロシアとウクライナの戦争によりJTにも影響を受けております。
JTのたばこ事業の海外売上割合はSouth and West Europe(フランス、イタリア、スペイン等)17%,North and Central Europe(ドイツ、英国等)21%,CIS+(ルーマニア、ロシア等)23%,Rest-of-the-World(イラン、台湾、トルコ等)39%となっています。

ロシアの売上がなくなった場合を想定した配当について考えたいと思います。
ロシアの売上は23%のシェアがありますので単純に計算しますと2021年EPSは200円でロシアのeps分は23%分なので46円で除外するとJTのEPSは154円
配当性向は75%なので、1株配当は115.5円
perが現在11倍なので計算したepsを掛けると株価は1694円ほどまで下がります。
ただ今回は最悪のケースを想定して投資家の悲観から1,694円→1,500円に設定します。
2,268円から1,500円と34%の下落になります。100株保有で76,800円の含み損、500株保有で384,000の含み損、1000株保有で768,000円の含み損となります。かなりきついですね。精神衛生上こんなに含み損を抱えたら、正常な投資判断ができなくなってしまいます。ただ、あらかじめどれくらい下がるのか想定してざっくりな数字だけでも押さえておくだけで、ストレスの軽減にはなります。

含み損に対して

ロシアの売上がなくなった場合、含み損がかなり増えていき精神衛生上よくありませんのでどれくらいで含み損は報われるのか考えたいと思います。

100株保有 配当9,204円 含み損-76,800
1年後含み損-67,596
2年後含み損-58,393
3年後含み損-49,189
4年後含み損-39,986
5年後含み損-30,782
6年後含み損-21,578
7年後含み損-12,375
8年後含み損-3,171
9年後含み益+6,033
10年後含み益+15,326

9年間でやっとプラスになります。かなり長い道のりですが、100株をコツコツ買い増ししていけば
含み損の減るスピードが早まります。

まとめ

JTの減配リスクについて考えてみました。
数字で落とし込んでいくとリスクが高いと認識しつつも、数字がざっくりわかれば
リスクが起きたときに対応しやすくなります。
僕はロシアの売上がなくなった場合には100株をコツコツ買い増ししていきたいと思います。

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