(この記事の内容は2022年6月12日に更新しました)
「日本たばこ産業(JT)へこれから投資をしようか考えている」
「日本たばこ産業(JT)の業績について知りたい」
「日本たばこ産業(JT)は投資対象になるか考えたい」
この記事はそのような方へ向けて書いています。
本日もご覧いただきありがとうございます。
今回はJT株へ現在の株価から投資をできるかその判断を業績やキャッシュフロー、株主還元から投資をできるか総合的に判断したいと思います。
この記事では以下の内容がわかるようになっています。
- 事業の内容
- 業績について
- キャッシュフローからお金をどのように使用しているか
この記事を読んで、少しでも役に立って一人でも投資収益が上がればとても嬉しいです。
事業について
タバコ事業
世界三位のたばこ販売会社。130以上の国と地域でタバコの販売をしています。
ウィンストン、キャメル、メビウスなどのブランドを有します。
医薬事業
糖・脂質代謝、免疫・炎症、ウイルス・その他で研究開発を行っています。
加工食品事業
冷食・常温事業、調味料事業、ベーカリー事業を行っています。
業績について
EPS
epsは2009年から2016年にかけて上昇していましたが、2017年以降少しずつ下降傾向にあります。2021年度はコロナの影響で下がっていますが、2022年度は改善されて上昇しました。
2023年度は2022年度から上昇すると予測されます。
eps成長率は10年単位では7.2%で15年単位では3.2%です。
10年単位で考えると成長はしていますが、15年という長期で考えたとき成長はやはり
鈍化しているようです。
今後は伸び率が上がらず横ばいか下降していくと予想されます。
売上高、当期純利益
売上高はほぼ横ばいです。(2011年度から会計処理IFRSへ変更しました)
2011年度から2022年度にかけて綺麗なほどほぼ横ばいです。
当期純利益に関してですが、2009年から2016年にかけて上昇しました。
しかし、2017年以降下降気味で2021年度もコロナの影響で下がっています。
これから売上も下がっていき利益も横ばいか下降をしていく可能性があります。
営業利益率について
営業利益率は10年平均で20%を超えています。
売上高は横ばいで当期純利益は下降傾向にあります。
しかし、営業利益率がここまで高いことが意味するのは競争優位性があり経済的堀があるということを意味しています。
確かに、タバコ株は嫌煙されて、非難の対象になったり不人気な銘柄ですが、少し立ち止まって考えるとみんなが欲しいものは、株価が高いです。
しかし、みんなが避けているものは株価が安くなってしまいます。
JTも今まで株価が下がり続けて安くなってきました。
株価が安いというのは、割安でその会社の事業を買うということになります。
株価ではなく価値を買うという点に重きを置けばかなり良い投資対象になると考えられます。
キャッシュフローについて
次はキャッシュフローをみていきます。
営業キャッシュフローはほぼ横ばいの傾向にあります。
JTは営業利益率が高いため、フリーキャッシュフローが手元に残っておりとても素晴らしいです。
フリーキャッシュフローがマイナスになっているところを見てみます。
2008年は大幅にフリーキャッシュフローはマイナスになっていますが、イギリスのタバコ会社ギャラハー(世界第5位-2005年世界シェア)の買収によるものです。
2016年はギャラハー社の買収ほどフリーキャッシュフローはマイナスではないですが、ナチュラル・アメリカン・スピリットの買収となっております。
フリーキャッシュフローがマイナスになった翌年は、フリーキャッシュフローはプラスに戻しています。
なぜこんなにフリーキャッシュフローがプラスなのか?
2014年度と2015年度の投資キャッシュフローを見てみると営業利益のためにそこまで有形固定資産の取得費用が掛かっていないところがポイントかと思います。
普通であれば、維持費や固定資産が足かせとなって営業キャッシュの手残りが少なくなりますが、
JTはそんな必要がないビジネス事業となっています。
フリーキャッシュフローがプラスで継続していれば、現金創出力も強く攻守に優れた手札になります。
つまり、買収に舵をきることや、不況の時には現金を温存して防御力を高めることができます。
まとめ
日本たばこ産業は不況時においても経済的堀があり財務体質が抜群である会社です。
営業利益率も一貫して20%台で投資に値する会社です。
売上の減少は必然ですが、利益率が高いビジネスで経済的堀があるので
たばこを吸う人が減っても、一定程度の人数に需要があり続けると思います。
高配当投資家として持っておきたい会社と言えます。
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