総合商社全体で資源高の追い風で業績によい影響がでていて、株価上昇に寄与しています。
三菱商事もその恩恵を受けて過去最高益の業績を出しました。
総合商社の中で三菱商事は業績やキャッシュフロー、株主還元から投資をできるか総合的に判断したいと思います。
この記事を読んで、少しでもご参考になればとても嬉しいです。
三菱商事【8058】とは
貿易仲介を中心とした口銭を稼ぐビジネスが中心であったが、藤野忠次郎が社長に就任した1970年代より資源開発への直接投資(天然ガスや原料炭)を手掛けるようになり、1980年代には菱食(現:三菱食品)など食料流通などのバリューチェーンの構築を展開、1990年代にはコンビニエンスストアチェーンのローソンを通じた消費者マーケットの開拓など、川上から川下までの領域にわたる投資や経営参画を通じて収益を上げる体質に変化し、収益拡大が続いている。(wikipedia引用)
業績について
EPSは良い時もあれば悪い時もある波があります。
良くも悪くも資源の影響で良い年もあれば悪い年もあります。
傾向としては、良い年の後に次年度下がって少しずつEPSが上昇して下がるという傾向です。
2022年度のEPSは大幅に上昇しました。
ウクライナ情勢の影響で資源価格の高騰に繋がりその結果EPSも上昇しました。
2023年度のEPSは下落すると予想されます。
ROEは15年平均で10%ほどあり、伊藤忠商事の15年平均と17%と比較すると見劣りがします。
2007年から2012年まで12%~15%まで高水準を保っていましたが、2014年から2020年度にかけて平均7%~10%程で下がっています。
総合商社の中でも総資産が一番多いので効率的に収益を上げるのは難しいと数字から考えられます。
ROAも2007年から2012年度にかけて4%近くまで推移していましたが、2014年度から2020年度は2%~3%と推移しています。
総合商社は資源価格の影響を受けやすいので三菱商事も同様に影響を受けて波がありますので業績が悪化した際には株価に影響を及ぼすと考えられますので注意が必要です。
業績が良く株価が上昇している局面で買ってしまうと、業績悪化で下落した場合に含み損が出てしまう恐れがあります。
株価下落タイミングまで待つことが大事であると考えられます。
キャッシュフローについて
キャッシュフローについてですが、営業キャッシュフローが2007年~2014年まで波があり一貫しておりませんでしたが、2015年以降一貫して稼ぎ出しており堅調に推移しています。
資源の影響でまた下がる可能性もありますので今後も注視しないといけないです。
投資キャッシュフローは2012年度に大幅にマイナスになっています。
これはチリ、ペルー銅資産権益保有会社への投資、カナダ天然ガス権益の取得、豪州資源関連子会社の権益の取得が投資を行って大幅にマイナスになりました。それ以降は、投資キャッシュフローは一定で投資を行っています。
財務キャッシュフローは近年上昇傾向にありますが、主に短期借入の返済、長期買入債務の返済やリース負債の返済と配当金の支払いが多くを占めていますので、稼げるうちに債務を返済していこうというスタンスです。
フリーキャッシュフローは2017年度以降はプラスで創出しています。安定感がとても良いです。
資源の影響で波があるかと思いましたが、近年は上手くフリーキャッシュフローが創出できていて現金預金も少しずつ増えているようです。
株主還元について
三菱商事は高配当株で配当利回りが3.34%(6/2現在)です。
2016年度を除き配当金は安定的に推移していて、上昇傾向にあります。
配当性向は30%程度で株主還元については余力があります。
一方で伊藤忠商事は配当利回りで3.47%(6/2現在)です。
配当も増配していくと予想されるので伊藤忠商事のほうが利回りとしては良いですね。
三菱商事の特徴として伊藤忠商事と同様に累進配当政策を実施しています。
累進配当政策とは減配をせず現在の配当水準を維持しつづけ、増配するというものです。
2021年度も134円の配当金を還元の際は配当性向100%を超えましたが減配せず、累進配当を宣言しているので保ちました。
行動と言動が合致している会社に投資をするのは、長期で持つ場合に安心材料になります。
株価について
現在株価は4,488円(6/2)となっています。
過去5年間で97.71%上昇しています。
2020年にコロナショックで株価がが下がりましたが、順調に上昇してます。
ウォーレンバフェットが商社株を買ったという材料もプラスに影響を及ぼしました。PBRは0.96倍と割安水準で、perは7.8倍です。
指標からは割安ですが、人気すぎるので買えないと思います。
たくさんの人が三菱商事の株が良いとおすすめしているので人気な株になってしまっているので、
何か資源価格の影響で業績が急に悪化して株価下落になり株価が落ち着いてから購入しても問題はないのかと思います。
株価が上昇してジャンピングキャッチは含み損になる可能性が高いので、待ち続けて辛抱強く機会を窺います。
まとめ
三菱商事についてまとめてみました。
三菱商事は総合商社の中で総資産が一番多く、資源価格が業績に影響があり波がありますが、配当利回りも高いのと累進配当政策をとっているので安心して持ち続けることができます。
現在株価が高くなっていますが、株価下落を予期して下がっても購入できる意思があるのであれば長期で持つに良い銘柄であると思われます。僕はまだ買いに行きませんが、株価が下落して配当利回りが
4.8%ぐらいになりましたら購入を視野に入れたいと思います。
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