花王【4452】2022年第2四半期決算について

化学株

花王【4452】2022年第2四半期決算が発表されましたので記事にします。
花王の現在の業績が芳しくないため株価が低迷していますが、現状の決算の内容で投資をするかホルダーの人は損切りするか迷われているかもしれません。

花王【4452】2022年第2四半期期決算について簡単に解説していきます。

2022年第2四半期決算全体

売上高は7,339億円(前年同期比8.7%増)となりました。営業利益は537億円(前年同期比23.9%減)となりました。要因としては原材料価格変動の影響や中国年封鎖の影響、米国の物流の混乱などが挙げられます。原材料価格高騰のインパクトでは説明資料では過去にないレベルに達していると認識しているようです。
石化原料、天然油脂、紙パルクなど全体的に価格が高騰しています。値上げの効果やコスト構造改革、コストダウン活動などじわじわと効いていますが、それ以上に外部の影響でマイナスの影響を及ぼしています。

2022年度の経営方針として市況に依存しない事業体質に変えると言及しています。
原材料価格高騰してますが、対策として戦略的値上げを講じます。販促費効率化、値上げ、商品の高付加価値化などを実施していきます。上期の実績として対前年で40億円の増加となりました。下期では110億円の増加を予想しています。
2022年1Qでは対前年比で衣料用洗剤が利益増加していましたが、2022年2Qでは値上げの効果が全体的に向上しています。

2022年12月期連結業績予想について

2022年12月売上は1兆5,700億円と前年比で10.7%増加。営業利益は1,450億円前年比1%と増加ですが2022年2月に発表した数字から下方修正しました。当期純利益は1,110億円と前年比で1.2%増加しますが、こちらも下方修正しました。
下方修正の要因は外部要因として原材料価格の高騰や物流費の高騰がが大きく影響しています。
しかし、今後の戦略的な値上げとコスト構造改革などで外部要因のマイナス影響を吸収していきます。

キャッシュフローについて

営業キャッシュフロー

営業キャッシュフローは277億円(前年比368億減)となりました。
主な要因としては棚卸資産の増加が大きくマイナスになってます。棚卸資産が増加して売上も上昇していると考えれば、ポジティブに考えると需要が見込めていると予想できますので売上も回復しているのも納得できます。

投資キャッシュフロー

投資キャッシュフローは400億円(前年比54億増加)となりました。
主な要因は有形固定資産の取得の増加と無形資産の取得の増加です。
前年比で比較すると投資キャッシュフローは増加しているので、ある程度回復の見込みも立っていると判断して増加していると考えられます。

財務キャッシュフロー

財務キャッシュフローは672億円(前年比294億円減)となりました。前年比では自社株買いで大きくマイナスだったのが、第2四半期の自社株買いでは前年比と比べると行われていないためです。

全体の感想

全体としては悪すぎる内容ではないなと思いました。
下方修正してしまいましたが、想定内というかむしろ業績の予想が少し楽観的ではと思っていたので一安心しました。業績は下方修正で悪くとらえてしまうかもしれませんが、内容は値上げの効果がじわじわと効いてきていて、コスト削減も行っていて、売上も回復しつつあります。
外部の環境は悪すぎますが、業績から外部環境の影響が薄まりつつあると思っています。
株価はネガティブに影響してくると思いますが、長期保有を前提と考えればむしろチャンスとして捉えてキャッシュがあれば購入を検討したいです。

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