投資先の兼松の良さを掘り下げたい。兼松に投資をしてよかったと思いました。

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今回は投資先である兼松の良さを掘り下げたいと思います。
初めて兼松に投資をしたときになぜここまで業績が堅調なのに株価が安いのかがまったく理解できませんでした。直近では株価が上昇してきていて、やはり間違ってはいなかったという反面、割安感が薄れてきていて追加で投資をするのは迷っています。兼松の良さを理解して保有を続けることとマイナスな材料がでても投資を持続できることを目的に兼松の良さを掘り下げてみました。

事業構造、財務を意識した経営

(兼松2022年統合報告書引用)

(マネックス証券引用)

兼松の事業構造は下記の4つで成り立っています。

・電子、デバイス
・食料
・鉄鋼、素材、プラント
・車両、航空

大手の総合商社では事業が8つもある会社もあるので、兼松は4つほどですのでバランスが良いですね。兼松の強みとして収益構造が非資源割合が100%という所にあります。化石燃料などの商品市況や不動産金融市場に左右されにくい収益構造になっています。
中でも電子、デバイス事業が利益を大きく牽引しています。中期経営計画の目標として2024年3月期に200億円の純利益を目標としていますが、電子、デバイス事業がカギを握っていて、DXを支援するICTソリューションや半導体・半導体部品・半導体製造装置分野での事業が伸びていくと予想されます。

安定的な収益構造で着実に収益を獲得しつつあります。非資源が多い理由は過去の失敗の教訓によるものです。バブル崩壊で不動産投資を多く行っていた兼松は業績が悪化して債務超過になりました。債務超過の免除で何とか倒産を避けられたものの、銀行管理下において大幅なリストラや不動産事業の撤退、繊維事業やエネルギー事業も手放し、事業も限られたものとなりました。
過去の失敗があるからこそ、事業は保守的になり、収益も着実に安定的に伸ばしてきています。
業績も注目点としては兼松は兼松エレクトロニクスと兼松サステックへのTOBを行っています。2024年の期から被支配株主持ち分に帰属していた純利益を100%取り込めるとありEPS上昇もしていくでしょう。そうなれば配当性向を30~35%を還元していく方針としているので、まだまだ増配余地があると期待はできるので保有し続ければ配当利回りが上がっていくので長期保有投資先として良いです!
現在配当利回りが4.35%ほどですので、増配を期待していくのであれば4.5%~5%となるでしょう。

財務の健全さも意識した事業となっておりネットD/Eレシオも低くなっています。
ネットD/Eレシオは、純有利子負債÷自己資本で計算します。
ネットD/Eレシオが低いほど、純有利子負債が少ないので財務が健全です。
純有利子負債とは、有利子負債から直ちに返済できる現預金を差し引いたものです。2012年は236%とめちゃくちゃ高い水準でしたが、2014年には100%を切り、徐々にネットD/Eレシオが低くなっています。安定した収益から負債の圧縮が可能となり、事業の安定感は素晴らしいです。
自己資本比率も2012年度は10%以下でしたが、負債を削減していき2016年には大きく回復して2022年ごろには25%と財務を意識した経営を行っています。

兼松は資本効率性重視の経営を強みとしています。2024年の目標としてROEを10~12%としています。コロナの影響やウクライナ問題の影響の前はROEの目標値は13~15%となっていましたが、それでも日本の平均ROEが低い中でROE10%台を結果として残し続けるのはすごいことだと思います。
非資源割合が多いからこそ安定的に堅調に事業を推進できていると考えることもできます。
また、統合報告書の中にCFOの発言の中にPBRについて言及しています。現在兼松はPBRが0.85倍です。CFOはPBRが1.0倍を下回っていることに対して、市場の評価を真摯に受け止め、企業価値の向上に努めていくと記載しています。兼松は増配は行ってはきていましたが、自社株買いを行っていないので、そろそろ行ってくるのではないかと予想と期待をしています。僕としては増配はそこまでしなくてよいので、自社株買いで一株の価値を高めてもらいたいです。

投資判断について

兼松の株価は現在1,723円で配当利回りが4.35%、PBRは0.85%です。
現在僕は300株のみNISAで保有していて、取得単価が1,486円で取得利回りが5.04%です。

株価は5年前と比較したときにそこまで上がっているとは言えないです。
兼松の価値はもっとあると僕は思っています。長期投資先としてこれからも保有し続けます。NISAの枠なので5年間が来る前に含み益であれば売却はしますが、新NISAに切り替えて投資は続けると思います。今株価は上昇してきていますが、ここから投資をして含み損を抱えてもナンピンする覚悟はあります。仮に株価が下落していっても、配当利回りが上昇していくのでよりチャンスになるのと、増配も期待できるのであればより配当利回りが高くなると考えると長期投資先として保有の価値があります。
他の総合商社に投資となると、今の株価水準では高いですね。今から三菱商事を購入できるかと言われたら配当利回りもそこまで高くはないですし、株価が下落して配当利回りが上がって旨味はありますが、三菱商事は100株で50万円程ですのでナンピン買いをするのは厳しいです。三菱商事は今後も10年後も20年後もあり続ける会社であると思います。ただ、僕の場合は割安感があり株価もそこまで上がっておらず、株価が下げて大きく負けることはない投資先の兼松のほうが良いです。

今後も兼松への投資を行っていく予定です。ただ、兼松の株価がここから2,000円台に急激に伸びるようであれば投資を見送ります。ポートフォリオの要としていきたいので、まずは500株を目標に投資を行っていきたいです。いずれ1,000株に到達できたらなと思います。

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