伊藤忠商事【8001】の決算が発表されましたので記事にします。
今回もまた総合商社の決算は好業績なところが目立ちました。
伊藤忠商事は増配も発表してくれました。配当は140円→160円(増配率14%)
第3Qの時は市場からは芳しくみられず、株価が下落していましたが今回の伊藤忠商事の株価は上昇しました。ウォーレンバフェットの後ろ盾があると、株価が下がりにくいですね。ありがたい。
ただ、今回の業績は僕にとってあまり良い決算内容ではなかったなと思いました。ただ来期に関しては非資源分野が何とか持ち直して高収益を維持できるのではないかと楽観視できる内容でした。
今から追加投資をするかを考え直し始めています。
伊藤忠商事【8001】2023年3月期通期決算について簡単に解説していきます。
2023年3月期決算全体について
(伊藤忠商事決算短信引用)
(伊藤忠商事決算説明資料引用)
売上収益は13兆9,456億円(対前年比13.4%増)、当社株主に帰属する当期利益は8,005億円(前年比2.4%減)となり増収減益となりました。当期純利益は昨年の過去最高益と比較すると微減となっています。2年連続で8,000億円台の純利益を達成していて非資源の稼ぐ力がついてきていると説明にありました。ただ2022年の実績は結構厳しかったなというのが印象でした。食料セグメントや、情報金融、第8のセグメントなどの非資源分野が前期と比較して厳しかったです。食料セグメントでは伊藤忠商事の子会社の決算の内容を見て、伊藤忠商事大丈夫かなと思っていました。また今まで決算説明資料にあった黒字会社の数が記載されていたのですが、探してみましたが今回はなかったようです。
非資源分野の稼ぐ力がついた結果というより為替の影響と資源分野の影響で何とか業績は好調を維持できましたとみているのが僕の考えです。
食料セグメントでは前期比で453億円も減少していますが、主因としては畜産事業の採算悪化とDoleの販売数量の低下、物流コストが高騰などが挙げられます。決算の質疑応答の中にも食料セグメントについて2023年度の決算で過去最高益を達成を目標に不調の食料セグメントをどう回復させるかという質疑がありました。食料セグメントは2023年は肥料価格・飼料価格、為替水準、物流コストが価格高騰が落ち着いてきていて、採算が取れると考えているようです。22 年度に実施した暖簾減損等の反動もあるので23 年度での業績回復にはある程度の自信を持っているとコメントしていました。自信があるという言葉は心強いですね!たしかにDoleの減損225億円、北⽶畜産関連事業での減損損失45億円、プリマハムでの減損損失が約15億円とあり、かなり減損があるので反動で2023年は期待ができそうです。一過性の損益のうち食料セグメントが一番多いので期待はできます。
第8カンパニーセグメントはファミリーマートを起点として生活消費分野に強みを持つビジネス基盤を最大限活用しながら、異業種融合・カンパニー横断の取り組みを行っています。前期と比較して211億円も悪化しています。ただですね、第8カンパニーセグメントにおいても質疑応答がでていて、質問の内容は2023年の見通しが第8カンパニーセグメントが利益がそこまで伸びないと計画しているが今後の成長戦略はどうかという内容でした。コンビニエンスストア事業は成長は限定的なので、目指すのは進化するコンビニとありました。デジタル活用で店舗運営の効率化、EV充電器、調剤薬局の併設、宅配の受け取りなどインフラ基盤を築いていくようです。第8カンパニーセグメントにおいて利益は大きく伸びるのではなく、あくまでファミリーマートを中心としたコンビニエンスストア事業で他のセグメントの収益を全体的に上げることが第8セグメントの立ち位置です。つまり、第8カンパニーセグメントは他のセグメント同士をつないでいき相乗効果を狙っていくことが目的です。周辺ビジネスを行う事業会社も併せて判断していくべきと言及しています。ファミリーマートと取引を行う日本アクセスは順調に業績を伸ばしているとありました。
相乗効果を狙って、セグメント同士をつないでいく第8カンパニーセグメントはおもしろいな事業だなと思います。ただですね、伊藤忠商事 第8カンパニーと検索すると失敗と検索ででくるのですが、果たしてそうなのかなと思います。たしかに、第8カンパニーは伊藤忠商事が力を入れているセグメントであります。周辺ビジネスを行う事業会社も併せて判断していくべきと言及しているように第8カンパニーの利益をただみるのではなく、全体的に相乗効果として生まれていっているかを見て判断してくべきなんだと思います。第8カンパニーの利益を見てすぐに判断ではなく、第8カンパニーの立ち位置や全体的にみて失敗なのかを判断するべきです。
為替の影響で800億円程利益に影響しているのと資源の影響もあるので、ボーナスタイムは続くわけではないです。伊藤忠商事に関しては、非資源分野が不調のセグメントがあったので、来期は期待できるのと、資源に左右されない堅調な業績を出してくれる可能性が高いと判断しております。
(伊藤忠商事決算説明資料引用)
2023年の定量目標は連結純利益を7,800億円としています。前期より純利益は落ちてしまっていますが、資源の影響や為替の影響も落ち着き始めているので仕方がないです。セグメントで見るとやはり非資源分野で収益を固めて収益を積み重ねていくようです。食料に関しては前期と比較しても大きく利益を伸ばす予定ですね。ただ、他の総合商社は心配ですね。資源割合の大きい三井物産や双日などは気がかりです。
伊藤忠商事は今後も非資源分野を中心にコツコツ利益を伸ばしていき、将来的に連結純利益 1 兆円を目指していくとコメントしています。収益は着実に伸ばし続けています。僕の考えでは、あくまで楽観的な考えですが、伊藤忠商事が非資源分野で収益を着実に伸ばしていく中で、資源分野のボーナスタイムが終わり、三菱商事や三井物産の業績が落ち着いて、資源分野が落ち着いた中で伊藤忠商事は非資源分野の利益を伸ばしていると判断され、投資をするなら中長期的に伊藤忠商事だと一人勝ちして欲しいという願望があります。
増配も着実になされています。配当性向も安定的で無理して出している年があるわけではないという点は素晴らしいです。今後も増配していくと考えると将来的には200円の配当も到達するかと思います。
投資判断について
現在株価は4,723円(2023/5/12)で、株価は上昇基調となっています。現在僕は400株のみ保有していて、取得単価は3,310円となっています。増配した伊藤忠商事の配当利回りが3.4%、取得単価の利回りが4.8%となりました。伊藤忠商事に投資をしてよかったです。堅実な経営、安定した事業、規律的な事業の業績結果、優秀な経営陣、従業員、素晴らしいです。日本にはこんなにも素晴らしい企業がある。日本はオワコンとか悲観的に言われるのは仕方がない事なのかもしれないですが、日本人として生まれたのでやはり日本の会社を応援したい気持ちが強いです。日本人が日本の企業を悲観的に見ていた中で、ウォーレンバフェットが日本の企業に投資をしたのはとても誇らしいことだと思えました。総合商社の株価も息を吹き返したかのように、全体的に上がっています。
伊藤忠商事に投資をして、業績を見ていく中で経営陣の考え方であったり情熱であったり、従業員のレベルが高いものを見て、本当に投資をしていて良かったと思います。今後10年後,20年後もあり続ける会社だと認識しています。
今後も僕は伊藤忠商事に投資をしていきます。もしかしたら今年に投資をするかもしれませんが、来年のNISAで投資をするかもしれません。株価は高値の水準に来ていますが、含み損を抱えても長期的に投資をしていくと考えれば追加で投資をしてもよい魅力があります。
良質な企業を今後も掘り下げていきたいと思います。まだ自分の分析力は未熟ですが、もっと価値を掘り下げたいです。掘り下げて少しでも日本企業の良さを掘り下げて、日本の企業へ投資をする日本人が増えたら僕のブログも少しは役に立つのかなと今は漠然と思います。
投資はやっぱり面白いです。
ウォーレンバフェットの来日で面談時にプレゼントをいただいたとコメントがありました。相手のことをよく考えた印象に残るプレゼントだったようです。どんなプレゼントだったのか気になりますね。またビジネスの話に触れた際の一瞬での顔つきの変化や迫力がとても印象的であり、ビジネスに対する強い情熱を感じたようです。ウォーレンバフェットと話せるなんてうらやましいなと思います。
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