MS&ADホールディングス【8725】の投資判断を考える。増配傾向にあるが、株価はまだ割安か?

保険株

「MS&ADホールディングス【8725】へこれから投資をしようか考えている」
「MS&ADホールディングス【8725】の株価、業績や株主還元について知りたい」

この記事はそのような方へ向けて書いています。

本日もご覧いただきありがとうございます。

今回はMS&ADホールディングス【8725】についての投資判断を考えてみたいと思います。


MS&ADホールディングス【8725】は保険株の中で配当利回りがとても高く、金利の緩和が締まるという所から金融セクターは軒並み上昇している中、若干MS&ADホールディングスも上昇していました。大幅に増配している中で、株価がそこまで上昇していないのがきっかけで記事にしてみました。
最近では、さらに金融引き締めがあるとあって僕のポートフォリオも全体的に銀行株を除いて下落傾向にありました。商社、化学、通信株がポートフォリオ全体を占めています。
ポートフォリオのバランスの大切さを痛感しました。
バランスを考えて金融セクターの比重も上げていくべきと判断して、金融セクターの株を探していました。ただ、銀行株を買うのにもいまはもう上がりきっていると判断して旨味がなかったですが、保険セクターでまだ上がっていないMS&ADホールディングスに白羽の矢が立ちました。
現在の株価から投資をできるかを業績やキャッシュフロー、株主還元から総合的に判断したいと思います。
この記事を読んで少しでも役に立って投資収益が改善されるととても嬉しいです。

業績について

EPS、売上高、営業キャッシュフローマージン、ROE

EPS

epsは2013年から着実に伸ばしていて素晴らしいですね。2017年から少しepsの伸び率が落ち着いてきたのかあまり上昇はしていないです。
保険業は成熟しているというのもあるのかもしれませんね。
直近はコロナやウクライナ情勢の影響でepsも伸びていませんが、2022年は持ち直してepsは大きく伸ばしています。

売上高、営業キャッシュフローマージン

売上高は右肩上がりで成長しています。売上は着実に伸ばしていますね。MS&ASホールディングスは損保会社として、国内損害保険シェアNO.1の収入保険料のシェアを誇っています。国内の人口減少に伴い、需要は減ると思いますが、逆に日本のような少子高齢化が進んでいる国は需要があるのかもしれません。
高齢者が増えるということはそれだけリスクが増えるということで保険の需要が増えてもおかしくありません。
MS&ASホールディングスは海外でも需要を取り込んでいます。シンガポール、カンボジア、ミャンマーなどでASEAN域内総収入保険料を大きいシェアを誇っています。日本で安定的な収益を基盤に、ASEANで人口増加や経済の成長を取り込むことができればより会社としても成長が見込めるでしょう。

営業キャッシュフローマージン

営業キャッシュフローマージンは2014年ごろから稼ぐ力がついてきていて、10%以上と改善されてきています。しかし、コロナウィルスやウクライナ情勢の影響も受けて、2021年はマイナス、2022年度は回復基調にあります。

ROE

ROEは2013年から横ばいの傾向ですが、少しずつROEの改善の兆しが見えています。自社株買いを頻繁に行っているのでROEも少しずつ上昇しています。
ROEの数字を載せていますが、MS&ADホールディングスは修正ROEを入れています。
2022年3月期は9.5%ほどとなっています。
2025年の中期経営計画では修正ROEを10%を継続的に出すとありましたので、今後も資本効率的に利益を出すことが期待できます。

キャッシュフローについて

(MS&ADホールディングス決算短信引用)

営業キャッシュフロー

営業キャッシュフローは2016年で伸ばしてから2017年以降落ちていますね。
2016年は資産運用収益が貢献して営業キャッシュフローが伸びました。しかし、注意してください。
営業キャッシュフローの下には、投資キャッシュフローがありますが、その下にさらに営業活動及び資産運用活動計とあります。普通の会社であれば投資キャッシュフローの中にはこの項目はありません。
保険会社の場合は投資活動の部分も営業活動の一環としているので注意してみないといけません。
数字の中身を見ていくとやはり面白い。

改めて数字を過去の決算短信の数字から引っ張てきて計算機で叩くとこんな感じになりました。
投資キャッシュフローが結構目立っていましたが、修正にするとそこまで目立っていないですね。
第一生命の企業の決算を調べたときにIRに確認したときに営業活動及び資産運用活動計について教えていただきました。IRの問い合わせできちんと返答してくれる企業は質の高い情報を提供してくれるので良いですね。ただ、IRに質問しても無視されたりということもあったので企業によりけりです。

投資キャッシュフロー

投資キャッシュフローは2014年から大きく投資キャッシュがマイナスになっています。
2014年,2015年,2017,2018では有価証券の取得による支出が増加したことなどにより大幅に前年比と比べるとマイナスになっています。2016年では投資キャッシュフローがマイナスですが連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が増加したことなどが起因しています。
2018年以降投資キャッシュフローのマイナスの幅が抑えられています。
2013年は有価証券が11,398,945百万、2018年は16,152,966百万となっていてかなり買い込んでいますね。利息、配当収入も2013年で224,123百万から2018年で286,229百万と伸ばしています。
ただ、保険会社の場合は投資活動の部分も営業活動の一環としているので修正キャッシュフローを見てください。2016年を除きそこまで投資キャッシュフローにお金は流れていないようです。

財務キャッシュフロー

財務キャッシュフローは増配や自社株買いをしていますがそこまで大きく財務キャッシュフローは
マイナスになっていません。ちょこちょこプラスになっている年は社債の発行を行っているようです。

フリーキャッシュフローはもう少しプラスの年があればなと思いますが堅実に事業を行えているなと思えました。リスクが大きく顕在化したときにフリーキャッシュフローはマイナスになってしまっていますが、投資に対して大きく積極的に行動するよりも慎重さを重んじていると数字から読みました。

財務健全性について

ソベルマージン比率

ソベルマージン比率とは大災害や株価の大暴落等、通常の予測を超えて発生する諸リスクに備えて、どの程度の支払余力を有しているかを判断するための指標の一つです。
200%以上が好ましいですが、MS&ADホールディングスは2022年3月期においてソベルマージン比率は857%となっていて財務健全性が高く良好です。

株主還元について

配当

MS&ADホールディングスの配当利回りが4.82%(2023年1/21現在)です。
配当は右肩上がりで増配傾向にあります。素晴らしいですね。還元意識の強さがわかり、良いです!
過去をさかのぼって調べてみましたが、減配している様子もないですので安心して保有ができそうです。
安定的な配当の還元を行うことを明言していて、配当方針では利益の50%を基本に配当及び自己株式取得によって、株主還元を行うとあります。

配当性向

配当性向に関しては若干高くなってきていて60%を超えるときもあり、少しヒヤッとします。
大幅に増配をしているというのは成長もしている証拠としても取れます。
まだまだ、成長できる見込みがあっての増配だと思うのでこれからも期待はできそうです。

自社株買い

(IR BANK 引用)

自社株買いは頻繁に行われていて素晴らしいですね。
修正ROEも意識していて、10%を継続的に出すと中期経営計画でもあります。
今後も自社株買いが行われることが考えられますので投資先として魅力が光ります。

株価について、投資判断について

株価

現在株価は4,151円(2023年1/21)となっています。
過去5年間で7.99%上昇しています。

現在のPBRは0.78倍で、perは16.11倍となっています。

投資判断

僕の投資判断としては、買いの検討をしたいと思います。

買いの検討の理由は株主還元意欲がとても高く、増配自社株買いを行っていて、配当利回りも高い水準です。東京海上日動やSOMPOなどの選択肢もありますが、配当利回りでみるとMS&ADホールディングスのほうが欲しいですね。業績も長期で見たときに堅実に成長していて、株価もそこまで上昇していない点がとても魅力を感じています。
ただ、100株購入で40万ほどはきついなと思いますが、良い会社なので仕方がないです。
銀行株に投資する選択肢がない今、損保会社のMS&ADホールディングスに投資を行いたいです。
増配したときに2023年3月期の経常収益を下方修正を出したので、そのマイナスの材料が株価を上昇させない原因と捉えています。
今の株価からも十分検討できるので、キャッシュが貯まり次第投資を検討したいですね。
欲しい会社の株が多いというのは贅沢な悩みですね。
兼松は欲しいなと思っていますが、商社株の比重が大きくなるので買いたいけど買えないです。
三菱HCキャピタルかMS&ADを3月までに買えたらなと思います。
eneosも欲しいですが、金融セクターでバランスを整えたいという願望のほうが強いです。eneosは買いのチャンスが多い会社だと思いますので、焦らなくても今年のどこかで買えたらと思います。
でも、なんかめっちゃこの会社の株欲しいとならなかったです。
なんでだろう。でも、欲しい株に入ります。本能的なものか、理性的なものかはわかりません。
おそらく、保険株の複雑さがもしかしたら安易に投資をしていけないと頭が警告しているのかもしれません。

まとめ

MS&ADホールディングスの投資判断について考えてみました。
調べれば調べるほど魅力が見えてきます。欲しい株ではありますが、なんか購入をしようと決心がつかない心境です。購入は検討はしますが焦らず情報収集に時間をかけてゆっくり分析を行って投資を行っていきます。

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