第一生命ホールディングス【8750】の投資判断を考える。株価は上昇していないが業績に問題があるか?

保険株

「第一生命ホールディングス【8750】へこれから投資をしようか考えている」
「第一生命ホールディングス【8750】の株価、業績や株主還元について知りたい」

この記事はそのような方へ向けて書いています。

本日もご覧いただきありがとうございます。

今回は第一生命ホールディングス【8750】についての投資判断を考えてみたいと思います。


大手生命保険会社で総資産国内2位の位置にいて業績もそこまで悪くはありませんが直近の株価はあまり芳しくありません。
現在の株価から投資をできるかを業績やキャッシュフロー、株主還元から総合的に判断したいと思います。


この記事を読んで少しでも役に立って投資収益が改善されるととても嬉しいです。

業績について

EPS

epsは2011年から少しずつ上昇していき2018年度は力強く上昇しました。
2015年度に大きく上昇した理由は成長分野の好調な保険販売や第一生命の資産運用収支改善に
よる順ざや拡大などにより、大幅な増収・増益しています。
2016年度には海外生命保険事業の運用収支が改善したほか、豪州で個人向け生命保険の収支が改善し、米国では期初に買収完了した定期保険ブロックが利益貢献して上昇しました。海外保険事業が好調なようです。
2018年度に大幅に上昇したのは米国の法人税減税に伴うプロテクティブの一時的利益やジャナス・キャピタルとヘンダーソン・グループの合併に係る株式交換益の計上等によります。一過性の数字なので翌年度以降下落しています。

2020年度には大幅に下落しました。
理由は第一フロンティア生命の責任準備金の繰入負担が海外金利の低下を受けて大幅に増加したことや、ジャナス・ヘンダーソン・グループ株価の大幅な下落を受けたのれん一括償却を反映したこと等によります。ジャナス・ヘンダーソン・グループは3年余り顧客離れが続いているようです。翌年度は上昇しています。

売上高、営業キャッシュフローマージン、当期純利益

売上高は2011年以降少しずつ売上が伸びています。
第一生命の強みであるストックビジネスモデルのため年度ごとに積み上がり上昇しています。ストックビジネスは継続的な収入が得られるため契約者が増えるごとに定期的に継続的な安定した収入が得られます。

景気が後退したからといって、すぐに保険を解約するということがないので、売上も急激に下がっている年はないです。
今後の売上高はでゆるやかに上昇していくと予想されます。
営業キャッシュフローマージンは2011年度から2019年度にかけて高い水準でしたが、直帰の業績は
営業キャッシュフローマージンが下落傾向です。
業績が元の水準に回復したら今後の営業キャッシュフローマージンも高い水準に戻ると予想されます。


キャッシュフローについて

キャッシュフローについてですが、営業キャッシュフローはストック型のビジネスの割には安定しないなというのが印象です。
2013年は2012年と比べて減少していますが、純利益はそこまで変わらないにもかかわらず営業活動キャッシュフローは減少しています。理由を調べましたが、その他が大きくマイナスとなっていて調べましたが結局わかりませんでした。その他で大きくマイナスしているのだから、もう少し詳細が書いてあればありがたかったというのと、少し数字に関して心配になります。
2015年度は上昇しています。理由はまずは純利益が大きく伸びたこと利息と配当金の受領が寄与しています。



投資キャッシュフローに関しては2015年,2016年,2017年と大きくマイナスになっています。
2015年度は子会社株式(プロテクティブ社)の取得のための費用が主に寄与しました。
プロテクティブ社の子会社化により利益がグループ会社の利益として計上されます。2015年度の純利益をみると大幅に上昇しています。
子会社化の理由は買収を通じて米国市場での事業展開を梃子にして、マネジメント体制についてグローバル化に向けた変革を加速させるのが目的なようです。
2016年度,2017年度は有価証券を購入したことが主に大きくマイナスになりました。
第一生命ホールディングスは8月に資産運用会社を立ち上げると発表していて、契約者に一定のリスクを受け入れてもらう代わりに、中長期で3%程度のリターンをめざす「ミドルリスク・ミドルリターン」の保険商品を開発するニュースがありました。
保険収入を得て、保険料から資産運用をして手堅く稼いでいく手法はとても好ましいです。

財務キャッシュフローは大きくプラスになった年があります。
2017年度を見てみると社債の発行による収入と借入金が大きく寄与しています。
2020年度は短期資金調達のためプラスになりました。財務健全性は良いとありますが、年々負債が溜まっていくのをみると少し心配になります。もう少し負債が減ってくれれば長期で投資をしたい欲がふえるのですが。

フリーキャッシュフローに関してはあまり好ましくはないです。
もう少しキャッシュが創出できるならいいのですが、営業キャッシュフローがそこまで安定していないのと投資キャッシュフローにつぎこんでいるのが原因ですね。
お金の循環を見ると少し不安な流れだなと思います。

財務健全性について

ソベルマージン比率

ソベルマージン比率とは大災害や株価の大暴落等、通常の予測を超えて発生する諸リスクに備えて、どの程度の支払余力を有しているかを判断するための指標の一つです。200%以上が好ましいですが、
第一生命のソベルマージン比率は907.3%となっていて財務健全性が高いです。

株主還元について

配当について

第一生命の配当利回りが3.70%(7/23現在)です。
配当は2013年から2020年にかけて増配しています。2021年度には止まってしまいましたが、2022年度にはさらに増配をしています。

配当性向について

配当性向に関しては20~30%で推移していますのでまだまだ増配の余力がありそうです。
2020年度は配当性向が100%を超えていますが、純利益が減ってしまったので一時的なものです。
翌年度の配当性向は下がっています。
第一生命は配当性向を毎期30%以上を掲げています。一株当たり配当の減配は原則行わないと方針としてあります。
総還元性向を50%を目指すとありましたので引き続き株主還元に力を入れていくと感じられました。

自社株買いについて

(IR BANK 引用)

自社株買いは毎年行われています。年度ごとに自社株買いの金額が上がり、2022年度は1999億円と
大幅に行われています。総還元性向が50%とあるので今後も自社株買いを行っていくようです。

株価について

現在株価は2,322円(7/22)となっています。
過去5年間で20.94%上昇しています。

現在のPBRは0.54倍で、perは8.35倍と過去per10年間で算出すると10倍ですので過去と比較すると安い水準です。

僕の投資判断としては、買いの様子見をしたいと思います。
純利益も向上していて稼ぎ出せていて、収益率も高まっています。
しかし、キャッシュフローがなんかいびつだなという点があるのと、数字に不明瞭な点があるので
少し心配なのと、直近で営業キャッシュフローがマイナスになっているのがどうも釈然としないです。
理解できていないのもいけないですが、理解できないものには投資は難しいです。

良い銘柄だとは思っています。しかし、どうしても何か引っかかるなというのが感覚としてあります。
試しに少額で投資をしようか迷っていますがなかなか金融業は難しいです。
第一生命ホールディングスの説明資料を一通り見ていますが、良いことが書かれすぎていて何か裏があると思ってしまいます。良いことが書かれすぎているとどうしても身構えてしまう、懐疑的に見てしまう傾向があるようです。


まとめ

第一生命ホールディングスの投資判断について考えてみました。

優良株であるので長期で保有して持つにはとても良いかと思います。
ただ僕の場合は、第一生命ホールディングスについて理解をしないと長期で投資するには漠然としたところがあるので投資をできないです。僕の力量不足ですが…。
IRに問い合わせてみて、わからない点を理解してリスクを受け入れられるようであれば投資をしたいと思います。

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