三井物産【8031】への投資判断を考える

商社株

総合商社全体で資源高の追い風で業績によい影響がでていて、三井物産の業績は芳しいものとなっています。
現在の株価から投資をできるかその判断を業績やキャッシュフロー、株主還元から投資をできるか総合的に判断したいと思います。

この記事を読んで、少しでもご参考になればとても嬉しいです。

三井物産とは

三井物産株式会社(みついぶっさん、MITSUI & CO., LTD.[4])は、三井グループの大手総合商社三井不動産三井銀行(現:三井住友銀行)と並ぶ『三井新御三家』の一つ。鉄鉱石、原油の生産権益量は商社の中でも群を抜いている。通称は物産日経平均株価およびTOPIX Core30JPX日経インデックス400の構成銘柄の一つ(wikipedia引用)

業績について

EPSは資源の影響を受けて三菱商事同様に良い時もあれば悪い時もある波があります。
しかし、三井物産の場合はどちらかというと資源の割合が多いので影響を受けやすいようです。
近年のEPSは、非資源分野への事業へ移行しているので資源分野の影響が少しずつ和らいで安定感が
出てきています。

2022年度のEPSは大幅に上昇しました。
ウクライナ情勢の影響で資源価格の高騰に繋がりその結果EPSも上昇しました。
2023年度のEPSは下落すると予想されます。

ROEは15年平均で10%ほどあり、三菱商事と同水準です。
2007年から2012年まで高い時は17%と高いですが低い時は7%と波がありまして安定はしてはいませんでした。
近年はROEは下がってしまったものの8~10%と安定的に推移しています。
高水準を保っていましたが、2総合商社の中でも総資産が一番多いので効率的に収益を上げるのは難しいと数字から考えられます。
ROAは2007年から2012年度にかけて2~4%近くまで推移していましたが、2014年度から2020年度は2.5%~3.5%近くまで推移していてこちらも堅調に推移しています。

2022年度はウクライナ情勢の影響で資源高の為、業績が好調でしたのでROEとROAはすさまじく伸びています。
しかし、来期はこの水準を保つことは難しいと考えられているため下がることが予想されます。
その際に株価も下落していますので、どれくらい株価が下がるか気になる点です。

キャッシュフローについて

キャッシュフローについてですが、営業キャッシュフローは2007年から2020年度までそこまでは伸びておらず横ばいの傾向です。
投資キャッシュフローは2012~2014年度にかけて大幅にマイナスになっています。
主に関連会社への投資や子会社向け融資などが要因となっています。
財務キャッシュフローは2007年から2017年度にかけてそこまで支出は投資キャッシュと比較してねん出していませんでしたが、近年は上昇傾向にあります。
2022年度は自社株買いや配当金の増加により大きく伸びているようです。
三菱商事とは違い、稼いでいる際には借入金の返済やリース負債の返済には充当していないようです。
フリーキャッシュフローは2012年度~2014年度は大幅にマイナスでした。そのほかの年度ではあまりフリーキャッシュフローを創出できていませんのでもう少し安定感があるといいですね。

株主還元について

三井物産は配当利回りが3.69%(6/3現在)です。
2017年度は減配してしまいましたが配当金は安定的に推移していて、上昇傾向にあります。
しかし、配当性向は35%水準で少しずつ上昇していて増配も厳しくなってくると予想されます。

2023年度の1株配当は120円と増配しますが、配当を維持できるか来期以降不安です。
120円を維持していくのかそれとも減配するか無理に増配していくのか注視していく必要があります。
減配が行われてしまうと株価が下落するので現在の株価水準で購入を検討をする場合は要注意が必要です。

株価について

現在株価は3,256円(6/3)となっています。
過去5年間で115.92%上昇しています。2020年にコロナショックで株価が下がりましたが、順調に上昇してます。
ウォーレンバフェットが商社株を買ったという材料もプラスに影響を及ぼしました。
PBRは0.93倍と割安水準で、perは6.52倍です。
株価は上昇傾向にありますが、指標からはまだまだ割安です。
ただ、好業績を維持はできないと思うのでそろそろ株価が下落してもおかしくはないと思います。


三井物産は現在業績が良いので株価が上昇していますが、短期的にみては買いだと思いますが
長期投資をする際には現在の株価では投資はできません。
これ以上のキャピタルゲインは望んだとしても伸び率は低いと思います。
さらに株主還元を大幅に行われましたが、長期ではここまでは行うとは考えにくいので一過性のものと考えられます。
業績が悪化して、そっぽを向かれて市場が三井物産に対して悲観の眼になったときに買いに検討したいと思いますので現在の株価では買いに行かず見送りたいと思います。

まとめ

三井物産についての投資判断を考えてみました。
三井物産は近年株主還元を積極的に行っていて、とても良く見映えがよく好印象に見えます。


しかし、現在株価が高くなっていて今投資を行っても旨味はないなと思います。
商社株のブームが去ったとき、どれくらい株価が下がるかで投資判断を考えたいと思います。
配当利回りが5%近くまで株価が下落したら購入を検討します。

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