兼松【8020】2024年3月期通期決算を発表しました。増配も発表!追加投資を検討中ですが、株価が上がれば様子見です。

★★★★欲しい銘柄

2024年通期決算が発表されましたので記事にします。
今回の通期の決算も安定感がある内容でした。2期連続で最高益にもかかわらず決算発表でなぜか売られていて違和感を感じましたが、翌日には株価が上昇していました。

兼松はあまりそこまでド派手なイメージがなく、業績も手堅いですが、あまり株価も上昇はまだしていないなと思います。

今回増配も発表もしていましたが、中期経営計画の内容から利益は伸びていくのででまだまだ増配してくれると予想します。
そう考えると、現在300株保有していて取得単価は上がってしまいますが、100株追加投資を検討しています。

兼松【8020】2024年通期決算について見ていきます。

兼松中期経営計画(2025年3月期-2027年3月期)を発表!累進配当導入!やはり投資先として良い!!-2024年10月9日情報更新
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2024年3月期通期決算

(兼松決算短信引用)

2024年通期の収益は9,859億円(前年同期比8.2%増)、営業利益は439億円(前年同期比12.8%増)、親会社の所有者に所属する四半期純利益232億円(前年同期比25%増)となりました。

前年同期比で増収増益だけでなく、営業利益、親会社の所有者に所属する四半期純利益に関して過去最高益となりました!!素晴らしいですね。他の商社でここまで良い決算を出せている企業はないんじゃないですかね。予想値の235億円の着地まではさすがにできませんでしたが、それでも上方修正前は200億円でしたので大幅に上振れているのでとても良い結果となりました。

2025年は当期利益は18億円増益の250億円の見通しです。
兼松は過去の事業の失敗から非資源事業の割合が多くを占めるようになっています。
電子デバイスセグメントにおいて、兼松エレクトロニクスの完全子会社で100%利益を取り込むことができるようになって利益も過去最高益となる当期純利益は232億円で+46億円増加となり、さらに来期は当期純利益は250億円となります。

財務健全性に関しては、3Qの決算時には自己資本比率が19%→20.5%と改善されていましたが、今回の決算でさらに改善されて自己資本比率は20.5%→22%に改善されました。
子会社2社をTOBのため、借入が多く必要でしたので、財務が少し悪化していましたが、
兼松は過去に事業に失敗して財務もかなり悪化した時期がありましたので、財務に関して過去の手痛い経験から債務の健全性をすぐに保とうという意思を感じられます。
財務キャッシュフローで兼松エレクトロニクスのTOBで借入した短期借入金の返済で財務が改善されています。以前、youtubeで最近累進配当導入でおすすめの銘柄の中で兼松を入れていた人がいて、財務が急激に悪化しているのであまりオススメしないと分析していましたが、子会社のTOBにより大きく収益面で利益を取り込める点や過去の財務の教訓などの背景からも財務は今回の決算で改善しているのをみて、数字を見るだけでなく、数字の背景を読み取ることと深堀することの大切さを理解しました。それでなければ、チャンスを取り逃してしまう可能性が高いです。


電子・デバイス事業の収益は3,286億円(前年同期比16%増)、親会社所有者帰属四半期利益は148億円(前年同期比69%増)です。利益が69%も増加ってかなりやばいですね。優秀な子会社のTOBの会社はとても興味深いです。日本製鉄の日鉄物産やNTTのNTTドコモにも期待したいところです。
ICTソリューション事業は好調でネットワーク、セキュリティ関連の案件が好調です。また、モバイル事業に関して以前までは利益が落ち込んでいましたが、店舗再編や販売台数の効果で増益になりました。兼松エレクトロニクスの取込で利益を大幅に伸ばしています。
兼松エレクトロニクスは2023年統合報告書によると中期経営計画の経常利益の目標値を2年前倒しで達成しています。かなり勢いがある中でTOBがなされて兼松の利益の取り込まれています。
兼松エレクトロニクスの成長を取り込んでいくと考えるとかなり投資先として兼松は面白いなと思います。まだまだ成長余力があるので、DX需要が国内でまだまだあるので今後も成長し続ける可能性は高いと予想できます。

2025年3月期の決算から電子デバイスから新セグメントとしてICTソリューションを新設しています。今後のコア事業として確立していくので成長が楽しみです。

2025年3月期の決算では、親会社所有者帰属四半期利益は92億円→96億円と+4億円ほど増益となる予想です。まず見通しての前提条件として為替レートが135円としています。すごい保守的ですね。今が155円ですので20円も下落か。なくはないとは思いますが、他の会社でも140円とかですので、他のセグメントでも保守的に見積もられているのであれば、上振れする余地は大いにあると思います。
やはり兼松は好きですね。こういう保守的な予想値を出してくれる企業はありがたい。最悪の想定で事業を運営している企業は長期的に生き残る可能性が高いと考えています。



食糧事業の収益は3,417億円(対前年同期比12%増)、親会社所有者帰属四半期利益は35億円(前年同期比59%増)です。

食品事業では冷凍フルーツや飲料原料の販売などで増益、畜産事業や食料事業も貢献したことで増益となりました。
2025年3月期では収益が+683億円、親会社所有者帰属四半期利益は前年同期比▲2億円です。収益面でここまで大きくプラスになっているのに、利益が前年同期比で下がるのは何か変ですね。兼松の決算の内容を読んできましたが、保守的な数値を出してきています。ここのセグメントに関しては、IRに質問してみようと思います。為替レートが135円という想定だから利益が落ちるのかわからないです。

鉄鋼・素材・プラントの収益は2,137億円(対前年同期比11%増)、親会社所有者帰属四半期利益は26億円(前年同期比61%減)です。前年と比較して大幅に減益している理由は持分法投資に係る減損損失のためです。
2025年3月期では、前年で減損損失が大きく響いたため反動で増益を予想しています。
減損損失がなければ全体的にさらに増益となって増配ということもあった可能性もあるということとも受け取れました。投資先として魅力がさらに高まってきました。

車両・航空事業の収益は905億円(対前年同期比11%増)、親会社所有者帰属四半期利益は9億円(前年同期比114%増)です。
車両・航空事業は業績が前年が大幅に減益となっていたので、今回の決算では+9億円と増益となりました。コロナの影響を受けていて、車両・航空事業はあまり芳しくない状態でしたが、ようやく利益がでるところまで来ていて、航空宇宙事業と車両・車載部品事業では増益となりました。

投資判断について

兼松の株価は2,591円(2024年5月8日)、PBRは1.36倍、配当利回りは増配をして3.86%ととなりました。

今回増配も発表しました。
現在300株保有で取得単価利回りで6.7%ほどになりました。ここからさらに増配してくれれば、配当利回りは7%台に到達すると思います。
前前から兼松を分析していて思うのが、数値面でかなり保守的ではありますが、宮部CEOになってからはグループ間の統一感からより一体となって成長している感じがわかります。
利益も着実に積み増していて、非資源割合が多いので、安定感があります。伊藤忠商事も投資をしていますが、なんとなく伊藤忠商事の中型版のように僕は認識しています。
中期経営計画の累進配当導入は他の総合商社に足並みそろえたのかもしれませんが、それでも累進配当を掲げるのは事業も安定感があってこそだと思います。
兼松は長期保有投資先にはなかなか良いなと前から考えています。
株価がここから上がらなければ追加で投資を検討はしています。

ただ試算してもそこまで株価上昇はあまり見込めませんが、最近はキャピタルゲインではなく、長期的な増配傾向にある企業への投資を行うようにしています。
取得単価は上がってしまいますが、100株であれば追加投資をしようか考え中です。
企業全体の決算が終わって、じっくり読んでそこから長期的に良い思った投資判断を下したいと思います。

投資先の兼松の良さを掘り下げたい。兼松に投資をしてよかったと思いました。
今回は投資先である兼松の良さを掘り下げたいと思います。初めて兼松に投資をしたときになぜここまで業績が堅調なのに株価が安いのかがまったく理解できませんでした。直近では株価が上昇してきていて、やはり間違ってはいなかったという反面、割安感が薄れて...

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