丸紅【8022】2023年3月期決算発表しました。今回の決算も良かったですが、今の株価からは投資は購入は検討していないです

商社株

丸紅【8022】2023年3月期決算が発表されましたので記事にします。
丸紅は2023年度と2024年度において、年間配当金78円を累進配当として実施します。総合商社は累進配当を積極的に採用してきているので、今後も長期保有の材料となります。丸紅も長期保有投資先としてとても興味深いです。
ただ、株価が少し上昇してきているので僕は購入を様子見としています。

丸紅【8022】2023年3月期決算について見ていきます。

2023年3月期決算全体について

(丸紅決算短信引用)

売上収益は9兆1,904億円(対前年比8.0%増)、当期利益は5,528億円(前年比27.1%増)となり増収増益となりました。当期純利益は過去最高益となっていますね。資源分野だけでなく、非資源分野が今回の業績に大きく寄与しました。資源セグメントでは金属部門が1994億円と前期比同様稼いでいます。要因としては商品価格の上昇で豪州原料炭事業の増益と鉄鋼製品事業の増益です。

電力セグメントでは当期利益は、前年比で赤字になっていましたが今回は黒字に転換して403億円となっています。海外電力卸売・小売事業の増益、台湾発電所EPC(建設請負)案件における工事遅延等に伴う追加コスト引当の前年度比減少等で黒字に着地しています。台湾発電所EPCの案件は新型コロナウィルスの影響で工事の遅延や台湾国内の人件費の増加や鋼材価格が高騰などの要因が重なっていましたが、ようやくコロナウィルスも落ち着きつつあり、採算が取れるようにまでなりました。

金属不動産リースセグメントは純利益は438億円(対前年比368億円増)となりました。米国航空機リース事業の業績改善、米国中古車販売金融事業の増益が要因です。米国航空機リース事業では丸紅とみずほリースが共同出資で米国航空機リース事業を買収しています。米国航空機リース事業はコロナの影響もあって客足が遠のいていましたが、ようやく日常を取り戻しつつあり需要が回復しつつあります。
来期は減益予定となっていて、2024年3月期の純利益は4,200億円となっています。

(丸紅決算説明資料引用)

株主還元についてですが、丸紅は2023年度と2024年度に関して累進配当を実施しています。
78円を起点として累進配当を実施するとともに、総還元性向30〜35%程度を目安に配当を還元だけでなく、機動的に自社株買いも行っていきます。2022年度は営業基礎キャッシュフローが5,842億円となっていますが、来期は基礎営業キャッシュフローが5,100億円と減少しています。またGavilon穀物事業をようやく売却して、債務の返済に充てています。2023年もフリーキャッシュが溜まり、成長投資や株主還元にキャッシュを投じていきます。来期も増配してくれる可能性もありいいですね。
ただ気になるのは、2022年度はGavilon穀物事業を売却して大きくキャッシュが入ってきているのと事業が好調だったためなので来期以降増配は期待できるものの業績は大丈夫か?とそこが心配です。ウォーレンバフェットから高い水準を求められて、強いプレッシャーの中背伸びしすぎていないかと懸念しています。背伸びしすぎて普段しないようなリスクを取り、大きく失敗するということもありうるのではないかと少し悲観的に見ています。

投資判断について

丸紅の株価は現在1,914円、配当利回りが4.08%です。以前丸紅を保有していましたが、丸紅を売却して伊藤忠商事に乗り換えてしまったので現在は保有していません。
丸紅を売却したのはおしいことをしたなと思っています。伊藤忠商事も現在株価が上昇してきているのと増配もしてくれているので良かったです。
現在は丸紅に対して購入を様子見としています。理由は株価が大きく上昇しているのと誰もが欲しい銘柄となっていますが、市場の熱気が人の判断を鈍らせているような気がします。確かにウォーレンバフェットが購入したので株価もここから大きく下げることはないと思います。上方修正をして増配をすることも十分ありえます。
今の業績は来期以降は減益となっています。減益となり、さらに悪い要素がでてくる、例えば台湾有事の問題などで今行っている台湾の電力事業が大きく減損の可能性もあるなど、丸紅の事業のリスクを気づいて投資をしているのとしていないのとでは大きく違います。

ウォーレンバフェットから高い水準を求められて、少し背伸びしているなというのが僕の印象です。丸紅は今後ウォーレンバフェットの高い水準に対応できるのかどうかが気になります。
丸紅は良い会社であることは誰もが周知の事実です。ただ、誰もが欲しいものは高い価格になっている可能性が高いので、僕は現在は購入を様子見としています。
株価も5年後の試算してもあまり株価上昇余地がないと判断していて、ここから緩やかに上昇はしていく可能性はありますが、そこまでは資産の増加は見込めないのかなと思っています。
期待値が高いと期待が裏切られたときに人の感情は大きく揺さぶられます。
投資をこれからする人は注意して投資をしていくべきです。目先の業績や配当だけなく、5年後10年後も見据えて投資をするべきです。先を見据えて投資するべきと判断できるのであれば、投資先として選んだ丸紅はきっとポートフォリオの要となってくれると思います。




コメント

タイトルとURLをコピーしました