伊藤忠商事に投資をする理由

商社株

業績に一貫性があるため

総合商社3社(伊藤忠商事、三井物産、三菱商事)の当期純利益を比較したときに、伊藤忠商事は他社と比較して当期純利益に一貫性があると思いました。
2007年から2014年では、伊藤忠商事の当期純利益は三井物産と三菱商事に差がありました。


しかし2016年で三菱商事と三井物産が当期純利益がマイナスになったときでも伊藤忠商事は当期純利益はマイナスにならず当期純利益がプラスで終わっています。
伊藤忠商事は他の総合商社と比べても非資源分野の事業割合が多く資源分野の事業に偏っていないことが当期純利益がプラスになった理由と考えられます。

2017年からさらに三井物産を追い越していき2021年度では三菱商事を追い抜きました。
伊藤忠商事の当期純利益はプラスで推移していますが、着実にコツコツと利益が重ねているようにみえ一貫性があります。

大きいリターンを得るためにリスクを負い業績がマイナスになってしまうよりかは、安定してコツコツとヒットを量産する業績をもつ伊藤忠商事に魅力を感じました。
2022年度では資源高の追い風で三菱商事と三井物産に負けてしまいましたが、着実にコツコツと利益を積み重ねれば今後の業績に差が出てくると僕は思っています。

伊藤忠商事の非資源と資源の当期純利益の割合を推移にしたものです。
2010年から2011年は当期純利益の割合は半々でした。

2012年以降は変化していて非資源事業の当期純利益が積み重なってプラスになり、資源分野の事業と差が出てきています。2015年度は減損損失処理の影響で2014年度より下がっています。

2018年度と2019年度は安定した収益により5000億円を足場固めとしています。
伊藤忠商事は今後6000億円を目指し安定的に収益を得ていくと中期経営計画で記載があります。

有言実行をしている

伊藤忠商事は成長投資、株主還元、有利子負債のコントロールの3つのバランスを意識して高ROEを継続する経営に取り組んでいます。
EPSも重視して、中長期の企業価値向上を図っています。
ROEを見てみると高いROEの水準で堅調に推移しているようです。

EPSも順調に成長し続けています。
今後も自社株買いなどを行っていきEPSの向上を図っていくようですので今後もEPSは成長していくと予想されます。有利子負債もコントロールしてNET DERが低くなっています。

伊藤忠商事という会社はいかに外部を意識しているかがわかります。
一時期中国リスク(不動産大手の会社がデフォルトを起こす騒ぎに)が顕在化したときに
伊藤忠商事の株価が下落してしまったときがありました。
すかさず、COOの方が伊藤忠商事のホームページで3分間のメッセージ動画が出されました。
内容は伊藤忠商事の歴史や、業績の堅調さのアピール、財務面の安全性、中期経営計画について、ステークホルダーとの対話を重視しているなどでした。

3分間の動画を視聴して思ったのが、動画の内容というよりは 
外部に対してしっかり向き合っているということ迅速な行動や対応力など垣間見えて数字上では見えない伊藤忠商事の強みを新しく発見したことです。
リスクが起きて影響を及ぶと考えすぐに考え実行するというのは大手企業であれば難しいことだと思います。他の大手企業でチャイナリスクが顕在化されたとき、中国に深くかかわっている他の企業は静観していたのを記憶に覚えています。
普通の会社であれば静観するものだと思いますが、伊藤忠商事はそのリスクを逆手に行動をしたということに対し改めて投資をしてよかったと実感しました。

なぜウォーレンバフェットが購入したのかを分析して今後の投資に活かしたかったため

2020年8月にウォーレンバフェットが総合商社に投資をしたという発表を受けて総合商社の株価が上昇しました。
総合商社の中で一番大きな割合で投資をしたのが伊藤忠商事でした。
なぜウォーレンバフェットが総合商社に投資をしたのか、総合商社の中でなぜ三菱商事ではなく伊藤忠商事の割合が高い投資だったのか。当時はとても疑問に思いました。
ウォーレンバフェットは総合商社に投資をした理由を明かしてはいません。


ウォーレンバフェットのような偉大な投資家が投資したものに投資をすることでその考えに触れたかったのが理由で投資をしました。
伊藤忠商事の純利益は堅調だ、ROEも高い水準、永続的競争優位性を持つ企業に伊藤忠商事は該当するのか。
永続的競争優位性を持つ企業の特徴では棚卸資産と純利益がともに増加する傾向にあります。
製品売上を伸ばすので注文通りに裁くために在庫が必要だからです。伊藤忠商事は調べてみると
棚卸資産と純利益がともに増加しているようです。
永続的競争優位性を持つ企業は内部留保を積み増せる特徴があります。内部留保を積み増せない企業は純資産を成長させていないといえるからです。内部留保の増加は未来の収益成長を向上させます。伊藤忠商事は調べると年度ごとに利益剰余金が増加していて純資産が増え続けています。

ウォーレンバフェットは今後も総合商社を持ち続けるかわかりません。
売却したら他の投資家も追随して総合商社を売却する可能性が高いです。
しかし、現在のところウォーレンバフェットが伊藤忠商事を手放した場合でも持ち続けると思います。
むしろ株価が下がったら買い増していく予定です。




コメント

タイトルとURLをコピーしました