良品計画【7453】2023年8月第4四半期決算が発表されました。来期以降に業績は回復基調です。

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良品計画【7453】2023年8月第4四半期決算が発表されましたので記事にします。
良品計画に関しては以前から分析を行っていて、投資先としては以前から厳しいと見ています。分析した結果僕の投資先としては現段階で不合格でした。毎回良品計画を記事にしているのは自分が分析した結果が正しかったのかを答え合わせするためと分析、改善を行うために決算を読んでいます。

2Qの良品計画の分析で海外の業績は確かに回復してきているものの、3Q以降で長期的に見たときに良品計画全体の業績に対して悲観的に見ています。
4Qの内容は国内事業は僕が予想した通り苦戦しているようでしたが、海外事業が意外と業績が改善していたのは驚きでした。やはり、海外のお店とかも行って観察したほうが良いのかもしれないです。


この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。

2023年8月期第4四半期決算全体

2023年8月第4四半期の営業収益は5,814億円(対前年比17.2%増)。営業利益は331億円(対前年比1.1%増)、純利益は220億円(対前年比10.2%減)、増収減益となりました。営業収益は確かに伸ばしていて営業利益が前年比で増益とようやく改善が垣間見えました。しかし、純利益に関しては結構厳しい内容だったなと思います。3Qの際に特別利益として投資有価証券を売却してという結果ですので、来期も大丈夫だろうかと心配している点です。また減損損失も多いので、不採算事業の撤退という意味であれば、プラスの解釈はできるのでよいですが、ひっかかる点です。


出店数を増加させたのと海外事業の営業収益が改善されています。
純利益は前期比と比べて減益している点は来期はどうなるか懸念する点です。主因としては3Q同様に原材料の高騰、急激な円安に伴う仕入れ価格の上昇などが要因です。以前よりかはインフレが収まってきているので、利益も回復の兆しは見えてきていますがまだまだ油断はできないです。
販管費はインフレの中ですので、上がってきています。前年比で2,015億円程でしたが、今期は2,384億円と300億円程増加しています。人件費が前期比630億円で今期が760億円ですので、人件費が大きく増加しています。店舗出店と共に、国内の賃上げを行ったので販管費に大きくのしかかっています。

出店数は国内で69店舗増えて562店舗、海外では47店舗増えて626店舗になっています。
海外では中国が多く店舗を増やしていて、36店舗も増えています。
ただ中国に関しては今後経済成長が鈍化してきているので、中国に集中的に店舗出店よりもシンガポールとかインドネシアなどもっと分散されていれば中国に何かあったときにも安心して投資できると思います。

国内を中心に店舗を増やしてきていますが、海外でもし国内のように店舗拡大していったときに果たして人件費の高騰や賃借料の上昇で採算がとれるのか疑問です。僕の考えでは国内も営業収益は伸びてはいくものの、店舗の増加で増えているように見えますが、営業利益は伸びていくことは厳しいと思っています。今後日本で大幅に増税とか社会保険料の増加などがあると考えたときに、必然的に国内の消費意欲も減少していき、節約志向になり財布の紐も固くなると思います。長期的に見たときに国内の良品計画の業績は横ばいで推移していくのではないかと悲観的に考えてしまいます。
今回の決算で東アジア営業利益率が17%、東南アジア・オセアニア事業のタイやマレーシアに収益が改善してきているので海外事業に関しては期待できそうです。
国内よりも海外を集中的に展開していくのであれば良品計画に投資をしていきたいと思いますが、国内にそこまでこだわる必要はないのではないかと思います。

セグメント別営業収益、利益

国内事業

国内事業の営業収益は2023年第4四半期は3,428億円と前年度期比11.3%上昇しました。一方で利益は85億円(前年同期比44.1%減)で増収減益となっています。円安や原材料高、出店経費、電気代が重なっているのと人件費も上昇して減益になっています。

やはり国内に関しては厳しいですね。僕は来期は国内の業績は改善すると思っていますが、そこまで大きく伸びるのは難しいのではないかと考えています。おそらく、国内の消費の後退が少しずつあると思います。

東アジア

東アジアの営業収益は2023年第4四半期は1,716億円となり前年比23.3%増加しました。一方で利益は313億円(同41.7%増)です。第1四半期では中国がまだコロナウィルスが猛威を振るっていましたが、第2四半期からようやく経済活動が動き始めて第3四半期も売上も利益も増収増益となり,さらに第4四半期も営業収益と利益を上乗せして大幅に増収増益となっています。               東アジアセグメントに関してようやく火がついてきました。店舗を今後も拡大させていくと思いますので、売上利益もさらに拡大してくと思います。                               しかし、中国に関しては今後景気がどうなるかわからない点や中国と台湾の戦争も起こりえますので注視する必要があります。

東南アジア,オセアニア

東南アジア,オセアニアの営業収益は2023年第4四半期は314億円(前年同期比42.9%増)、セグメント利益は41億円(同68.1%増)で増収増益となりました。                            タイ、マレーシアなど売上が好調です。日本や欧米と異なり、アジア圏の成長で今後も伸びていくと思われます。                                                ただ、大きく増収増益となりますが、来期も同じように業績をけん引するかはまだ楽観視することはできませんので要注意です。

欧米事業

欧米事業の2023年営業収益第4四半期は354億円(前年同期比32.3%増)、セグメント利益は38億円(前年は赤字)となり増収増益となりました。                                    欧州ではようやく赤字から利益が出るようになりました。                            ただ、そこまで採算がとれているわけでもなく、欧州の不採算店舗に関しては撤退をするとあるので、欧州に関しては出店するというよりも、今ある店舗を利益を出せるように最低限の力を入れていくように感じています。

投資判断について

良品計画の株価は1,812円と一年の範囲では40%程上昇しています。僕が2023年3Qに分析していたときには1,300円台でしたので大きく上昇してしまってます。
良品計画は根強い人気がわかります。
今回の決算発表もありPTSは上昇しています。

来期の強い好業績が投資家に良いと思われて買われています。
僕は投資の判断は見送ります。
理由としては、業績が良いと言っても営業利益面では確かにそうですが、純利益まで行くと今期のような減損損失がある可能性があるのと今回の決算は前期の決算がとても良くなかったので大幅に増益しているので、決算の内容はとても良く見えるように見えるだけで、来期で確かに成長していると認識できて投資をしたいと思います。また増配まではきついのではないかと考えられるのと、高配当株としては見れないので微妙だなと思いますので投資は見送ります。

来期以降の業績がとても楽観的な数字の内容でしたので、経済の先行きもあまり暗い中でもう少し保守的な決算の数字を出してほしかったと思います。
もし達成できなかった場合に、株価も結構下がる可能性がありますので投資をする方は注意が必要です。

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