良品計画【7453】2023年8月第2四半期決算が発表されましたので記事にします。
良品計画に関しては以前から分析を行っていて、投資先としては以前から厳しいと見ています。分析した結果僕の投資先としては現段階で不合格でした。毎回良品計画を記事にしているのは自分が分析した結果が正しかったのかを答え合わせするためと分析、改善を行うために決算を読んでいます。
ただ今回の決算は良品計画の復活の兆しが少し見えてきたなと思えました。投資先として少し魅力を感じています。
この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
2023年8月期第2四半期決算全体
良品計画IR決算短信引用
2023年8月第2四半期の営業収益は2,833億円(対前年比15.9%増)。営業利益は101億円(対前年比46%減)、純利益は73億円(対前年比50%減)、増収減益となりました。売上は国内の消費者の節約志向や中国の景気後退で苦戦していますが、新規出店により売上はカバーできて売上も増収となりました。
純利益は73億円と前年比でかなり悪化しています。主因としては原材料の高騰、急激な円安に伴う仕入れ価格の上昇と出店強化の先行経費が重くのしかかっています。前回の決算の時の決算資料の中に国内売り上げ減少による販管費率悪化は計画通りとプレゼンテーションの文章の中にありました。やはり今になってもこの販管費率悪化が計画通りという意味がまったくわからないです。今回の下方修正も予想通りなんだろうかと疑問が出てきてしまいます。
下方修正した2023年8月通期予想は売上は変わらず5,850億円、営業利益が300億円(340億円から40億円↓)、純利益は186億円(213億円から27億円↓)と着地予想に変わりました。
急激な円安や原材料高でコスト上昇の為利益が予想以上に圧迫したため減益予想としています。
新規出店で売り上げを上昇しているのはいいですが、何か新規出店に逃げている、数字を取りつくろっている様な感じがしてしまいます。棚卸資産も増えてきているので、あまり兆しとしては良くないです。売れ残っている商品が出てきているのだと思います。良品計画は原材料高とともに値上げで対応していますが、値上げされた良品計画の商品を買うかなというのが僕の考えです。確かに良品計画の商品はシンプルでとても良い商品があります。ただ、少し値が張るなという印象でした。そこから値上げとなった時に買いたいかと言われてたら微妙です。物価高で日本の消費者も財布の紐を締め始めてきている中で、消費活動に移すことは難しいと考えられます。
海外のセグメントは増収だけでなく増益とかなり回復しています。あとは国内の利益をどのように確保していくかが問題です。投資先として少し魅力が上がってきました。
どこかで株主優待が出れば株価も上昇する見込みはあると思いますが、考えてほしいものです。
下方修正はしましたが配当は維持するとのことでしたのでホルダーの方は一安心ですね。ただ配当性向は50%台なので増配はきついのと自社株買いは期待できないです。
セグメント別営業収益、利益
国内事業
国内事業の営業収益は2023年第2四半期は820億円と前年度期比11.5%上昇しました。
一方で利益は2億44百万円(前年同期比97.3%減)となっています。円安や原材料高、出店経費、電気代が重なって減益になっています。重点課題として在庫の圧縮を掲げているので、いかに効率よく捌ききれるかが焦点です。値上げしているので苦戦すると予想しています。
国内の在庫で多いのは衣服の定番品が中心とあります。
東アジア
東アジアの営業収益は2023年第2四半期は820億円となり前年比14.8%増加しました。
一方で利益は138億48百万円(同18.2%増)です。
第1四半期では中国がまだコロナウィルスが猛威を振るっていましたが、ようやく経済活動が動き始めて売上も利益も増収増益となりました。外出需要の高まりで衣服や雑貨の売上も伸びてきていて冬物の在庫処分も進んでいるようです。台湾や香港、韓国も増収増益なので、東アジアの成長力が今後も見込めます。しかし、今後の経済はどうなるかは誰にもわかりません。今後景気後退局面に陥って消費活動が停滞する可能性もあります。
東南アジア,オセアニア
東南アジア,オセアニアの営業収益は2023年第2四半期は153億81百万円(前年同期比62.8%増)、セグメント利益は24億83百万円(同183.7%増)で増収増益となりました。東アジア同様、素晴らしい伸びです。日本と比較してアジア圏で良品計画は利益を確保しているので、円安の効果は良品計画にとって重荷になっているんだなと実感しています。
欧米事業
欧米事業の2023年営業収益第2四半期は179億36百万円(前年同期比38.0%増)、セグメント利益は18億20百万円(前年は赤字)となり増収増益となりました。欧州セグメントは利益が回復しつつあるので良かったです。まだまだ、欧米の景気はどうなるかわからないので注視しないといけないです。
投資判断について
良品計画の株価は1,484円と6カ月の範囲では13%程上昇しています。
株価は前は1,324円台と安値圏でいましたが少しずつ回復してきました。前は投資対象として対象外でしたが、少し投資先として魅力を感じました。ただ国内の新規出店に関しては数字を取り繕っている感じがしてあまり印象は良くないです。海外のセグメントが回復してきているので、ようやく業績も落ち着きを見せ始めているなと思いました。
ただ長期投資先として投資対象になるかと考えたら悩みますね。海外のセグメントが回復してきたとして日本で利益を確保するのは難しそうだなと思います。仮に今後海外で積極的に日本より店舗出店を多くするのであれば投資先としてよいのかもしれないですが、今の時点で投資先としてはうーんという感じです。長期で持てば株価も上がっていくと思います。株価も5年、10年先を試算しても大きく上がる余地はあります。難しい所です。ただ仮に良品計画の配当利回りが4%近くだったらすごく買いたいです。今の時点で配当利回り2.7%ですのであまり僕としては魅力は薄いです。
であればDCMホールディングスを買いたいですね。ただ、株価を試算してもあまり大きく上昇余地がないのが難点ですが。ただ、自社株買いを頻繁に行ってくれているので企業としての価値も高まりつつあり、まだ株価も上昇していないので投資先としてよさそうです。
まとめ
最近ウォーレンバフェットが5大商社の追加投資で保有比率が7.4%となっているとニュースになっていました。まさかここまで商社が上がると思いませんでした。伊藤忠商事を保有していますが、売却せずに持ち続けてよかったと思います。ウォーレンバフェットという投資の神様の後ろ盾もあるので、株価下落に歯止めがかかるので安心材料にもなりますね。絶対に売らないとは限らないのと、いきなり一社だけ見限って売るということになった場合かなり下がるリスクはありますが。
商社以外に投資先として考えられそうなのはどこなんですかね。
時価総額が大きくて、グローバル企業、バリュー株、還元意欲が高い会社、ビジネスモデルが理解できる。
オリックスですかね。前の総合商社のようにコングロマリットディスカウントされいて、配当も悪くなく、業績も黒字経営、ビジネスモデルは総合商社並みにたくさんやっていますが、そこまで複雑すぎるというわけではないです。
あとは考えられるのは、保険会社ですかね。前回は総合商社を5社に投資をしたので、分散的に投資をすると考えて損保会社3社をまとめて買うという選択肢もありそうですね。
東京海上ホールディングス、MS&ADホールディングス、SOMPOホールディングスは高配当、業績も国内で寡占的だけでなく海外で成長しています。ビジネスモデルもウォーレンバフェットのバークシャーハサウェイが保険事業を行っているので理解もできる。総合商社と協業という話もあったので、保険業で協業という考えもあれば、選択肢としてはあるのかなと思います。
あとはNTT、KDDIでしょうか。前にウォーレンバフェットはベライゾンを購入していたので通信セクターの購入もありえます。ベライゾンは売却してしまっています。
こうやってウォーレンバフェットのような投資の神様が日本に注目して投資をしてくれるのはすごく嬉しいです。日本もまだまだ捨てたものじゃなんだなと思えます。他の海外投資家が見てくれる機会が増えるのは嬉しいですね。
いつか黄金の国ジパングみたいになれば面白いですね。
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