連続増配株 リコーリース【8566】の投資判断を考える。高配当で魅力的だが、投資対象になるか検証。

★★★★欲しい銘柄

「リコーリース【8566】へこれから投資をしようか考えている」
「リコーリース【8566】の株価、業績や株主還元について知りたい」

この記事はそのような方へ向けて書いています。

本日もご覧いただきありがとうございます。

今回はリコーリース【8566】についての投資判断を考えてみたいと思います。


リコーリースは連続増配株だけでなく配当利回りも高く個人投資家に人気な銘柄です。
またリコーリースが人気なのは高配当なだけでなく、株主優待も実施しているのも人気の理由の一つです。
株価は堅調に推移していますが、今の株価から投資をできるかを業績やキャッシュフロー、株主還元から総合的に判断したいと思います。


この記事を読んで少しでも役に立って投資収益が改善されるととても嬉しいです。

業績について

EPS、売上高、ROE

EPS

epsは2009年度にはリーマンショックの影響で下がっていましたが、2012年以降右肩上がりでepsは成長しています。決算説明資料によると営業資産が積みあがっているのと営業資産の収益力が向上しているためです。
2021年度の第一四半期より住宅賃貸や太陽光発電などのインベストメント事業が設けられています。
リースファイナンス事業の需要が飽和している状況ですので、新たな事業の柱として力を注いでいくと思われます。
2022年度は主要事業のリースファイナンス事業の売上は減少してしまいましたが、収益力はついてきててepsも上昇しています。集金代行サービスや医療・介護ファクタリングなどのサービス事業は利益は振るわなかったものの、インベストメント事業は売上と利益ともに好調でした。

売上高

売上高は2007年から2014年度にかけて横ばいの傾向でしたが、ゆっくりと成長していき2017年度以降右肩上がりで売上は上昇しています。

2017年度以降売上が伸びているのは日本の低金利を利用して資金調達を行い、営業資産が増加していきリース・割賦売上高や手数料収入が順調に伸び続けているためです。
営業資産の増加と共に着実に売上も上昇しています。

リコーリースのリース事業は営業資産の増加と共に売上も増加していくのでストック型のビジネスです。ストック型ビジネスなので安定的に推移しているのがわかります。
売上が景気に左右されず安定的に推移してと長期投資としてはとても魅力的に感じますね!


ROE

ROEは2007年で11%と高い水準でしたが、そこから下がりROEは7%~8%で推移しています。
2020年以降はコロナの影響なども相まって6%台となっていますが、2022年には回復して7%近くまでになっています。

キャッシュフローについて

営業キャッシュフロー

営業キャッシュフローはリース業界特有の物でマイナスで推移しています。
リース業では営業キャッシュフローがマイナスになる傾向にあります。
リース取引は購入が先に行われてリース料が後から入ってくるので、お金が先に出ていく必要があります。
リース債権及びリース投資資産、割賦債権、未収賃貸債権が主に増加しています。
2021年の営業キャッシュフローがプラスになったのはリース債権流動化の実施等によるリース債権及びリース投資資産の減少によるものであります。
営業キャッシュフローがマイナスなのはリース業では成長していると考えられます。

投資キャッシュフロー

投資キャッシュフローは2013年から2018年にかけてあまりキャッシュが流れていませんでした。
しかし、2019年以降少しずつ投資キャッシュフローにお金が流れています。
主因としては有価証券や社用資産の増加によるものです。

財務キャッシュフロー

財務キャッシュフローはプラスの年度が多いです。
プラスの年度が多い理由は資産の取得後にリースを行い収益を上げていく事業ですので、
資産の取得の際に先にお金が必要となり借入金を行っているからです。

借入金を行っているので財務キャッシュフローがプラスになり、資金繰りが悪化しているわけではなく問題はありません。
自己資本比率が17%で推移していますので、財務キャッシュフローがプラスになっていますが返済も適度に行われているので問題はなさそうです。

財務健全性について

自己資本比率

自己資本比率は17%で推移しています。
自己資本比率はとても低いです。金融業は全体的に見ても低い傾向にあります。三菱HCキャピタルも低く12%なのでリコーリースは良いほうなようです。

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株主還元について

配当

リコーリースの配当利回りが3.82%(9/30現在)です。
配当は連続増配を行っていて2013年から2022年にかけて右肩上がりで増配しています。
素晴らしいです。

リコーリースは2020年度~2022年度の中期経営計画の目標で配当性向30%(2023年3月期)を目指しています。
今後も株主還元を意識して配当を還元していくと予想されるので、連続増配も続くことでしょう。

配当性向

配当性向に関しては20~30%で推移しています。まだまだ増配の余力がありそうです。
連続増配なので配当性向もとても厳しくなると思いましたが、まだまだ大丈夫そうです。

株主優待

リコーリースは株主優待を実施しています。
3月末が権利確定日となります。
総合利回りでみて4%以上はとても魅力的に感じます。


さらに連続増配株ですので長期で投資をするとなれば利回りが5%以上と良いですね!!
300株以上でカタログギフトを選ぶことができるのでクオカードよりかは贈り物が好きな方はカタログギフトが良いかもしれませんね。

株価について、投資判断について

株価

現在株価は3,530円(9/30)となっています。
過去5年間で17.33%減少しています。

現在のPBRは0.54倍で、perは8.1倍と過去per10年間で算出すると13倍ですので過去と比較すると安い水準です。

投資判断

僕の投資判断としては、100株であれば買いの検討をしたいと思います。
100株だけですのでそこまで大きく投資はできません。
理由としては、自分自身がリース業に対してリスクとして捉える理解をできていないからです。
市場や投資家の声で営業キャッシュフローがマイナスだがリース業だから大丈夫という認識になっています。問題はないのかもしれませんが、安易に判断するのは極めて危険だと思います。
今ある事実に対して、当然のこととして捉えるのではなく、常識や事実に対して懐疑的に見ることが大事だと思います。


今は市場でリスクとして捉えられていないのかもしれませんが、リスクが顕在化されたとき、理解の範疇を超えたときにリスクを感じました。

金融事業は複雑で難しいです。理解して投資している人は極めて稀だと思います。
逆に金融事業に理解して投資をしている人は理解していると言わないでしょう。

リコーリースは着実にゆっくりと成長はしています。
大きくは投資はできませんが、100株持つのであれば十分でしょう。

まとめ

リコーリースの投資判断について考えてみました。
高配当株で近年の業績はとても良いので、今後も業績が上昇していくと予想されます。
金融事業は複雑なので、リスクが複雑に絡み合って大きく顕在化したときを考えたときには注意して投資をするべきです。

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