総合商社の株価は昨年同様上昇傾向にあります。総合商社に投資をしている人は資産の増加が著しく増えていると思います。SNSで見ると、ちらほら総合商社を売却しているかたもいらっしゃって、売却すべきなのかも自分の中で葛藤しています。
今後も売却せずに保有し続けるのかの現段階の判断を共有したいと思います。
現段階の判断について
僕の投資手法はブログの名前にもあるように長期投資を心掛けるようにしています。いや、厳密に言うとブログの名前の長期投資という言葉によって、自分の行動に対して無意識に誓約と制約を設けているのかもしれないです。
伊藤忠商事に投資を400株のみ保有していますが、結論は現段階の考えは保有をし続けます。
含み益が増えていく中で、人の特性が現れてきます。行動経済学でノーベル経済学賞を受賞したダニエルカーネマンは利益よりも損失を2倍感じると発言しています。利益を得るよりも損失を避けたがる傾向になる損失回避性を人間は備わっています。
投資先の含み益が増えていく中で、嬉しい感情が湧き出てきます。しかし、一方で今の総合商社は違和感のある株価上昇の傾向にあります。含み益が増えてきて、この今の含み益が減るのを見たくないと感情では思うはずです。
以前の銀行株の時もそうでした。
日銀の方針として金融緩和を一部見直して長期金利の上限を0.25%→0.5%へと引き上げて銀行株が軒並み上昇していて、三菱UFJフィナンシャルグループも977円にまで上昇しました。SNSで売却をした人も声が多かったように思えました。三菱フィナンシャルグループはアメリカの銀行破綻の影響もあり、結果的に株価が下がってしまい僕の考えが誤りなのではないかと売却するべきだったのではないかと少し後悔する場面もありました。
しかし、昨日三菱UFJフィナンシャルグループの株価が1,000円に触れる瞬間がありました。先のことは誰にもわかりません。三菱UFJフィナンシャルグループもまたここまで株価上昇するとはまったく思ってもいませんでした。含み益が減ってしまうと売却を焦る場面もありましたが、結局長期保有を前提に投資をするという考えが根底にあり、自分の考えの底まで錨が止まっている状態です。船を安全に止めておくには錨は必要です。突然の突風で、自分が寝ている間に船がないなんてことがあるかもしれません。船が突風で流されてなくならないように安全策として錨をおろしていますが、株式投資にも同様に突然の嵐が来ても耐えられるように大量の情報という大海原の中で自分の考えという錨を落として考えを固定する必要があります。
事業の一部を保有するように投資をするべきとウォーレンバフェットは言及しています。
今、僕は伊藤忠商事という株に投資をすることで、事業の一部から得られる配当金や企業価値の向上で株価上昇の恩恵を得られています。含み益は確かに嬉しいですが、自分の一部の事業が順調だからと言って売却をするかと思ったらしないと思います。
ウォーレンバフェットはコカコーラをずっと保有していて、売却をしていません。コカコーラの株価上昇で含み益が増えてきたら普通の人であれば売却をしたい衝動に駆られると思います。しかし、ウォーレンバフェットは保有し続けた。その考えはコカコーラは今後も先あり続ける企業であると考えていたからだと思います。だから、目先の利益や株価の上昇を追求するのではなく長期的な企業の価値の上昇に焦点を当て保有をし続けています。
伊藤忠商事がここから株価を調整して株価が下がっていき含み益が減っていけば、心がざわつくと思います。しかし、目先の利益ではなく長期的に企業の価値が向上する企業へ投資をするという考えが根底にあるので、含み益が大きく減る可能性があったとしても僕の考えは保有を継続します。
「カトリック教徒の結婚のように投資をしなさい。一生添い遂げるつもりで」とウォーレンバフェットは投資について述べています。極端な例ですいませんが、人生の伴侶のように投資をしていると仮定するのであれば、今お付き合いしているまたは結婚している人が世間でめちゃくちゃ評判になったからといって、物ではないですが誰かに今の伴侶を高く渡して、世間からまだ評価されていない人をみつけて潜在性があるという人に乗り換えるという行為はしないと思います。
伊藤忠商事も今株価が上昇してきていますが、だからといって割安な何かに乗り換えるという行為はどうかと考えたら疑問です。自分が分析してこの会社が良いと思って投資をして、短期的な利益を獲得するために投資をした判断というわけではないです。市場が高ぶっているときに甘い誘惑で、投資家たちの判断を誤らせます。サイレン(警報機)についての語源はご存じでしょうか。ギリシャ神話に出てくる
航行中の船の乗組員を美声で誘惑して難破させる半人半鳥の怪物がセイレーンという怪物がサイレンの語源です。
有名な話ではオデュッセウスがあります。オデュッセウスが航海の時にセイレーンの歌を聞いて海に身投げしないように、船員には耳にロウの耳栓を、オデュッセウスはセイレーンの歌を一度聞いてみたいので、船の帆中に体を縛り付けて身を投げないようにしました。無事セイレーンのいる海を渡り航海に成功しましたという話です。
つまり、セイレーンのような甘い美声で翻弄されて、一時の感情から目先の利益に惑わされてはいけないということが言いたかったです。
自分の投資先は長期的に投資先として価値があると判断して決断を下したものです。市場に翻弄されて儲け話を信じたり甘い言葉や目先の餌に釣られてはいけないです。
正しい判断をすることに重きを置けば、ゆっくりですが長期的に資産も増えていくと確信しています。
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