高配当株 東ソー【4042】2022年第2四半期決算について検証。化学株は軒並み業績が悪いが、東ソーはどうか?投資先として魅力はあるか?

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東ソー【4042】2022年第2四半期決算が発表されましたので記事にします。
東ソーは高配当株で以前から狙っていて、投資先としてとても魅力を感じています。
今回の決算発表で下方修正を行いました。株価は大幅に下落してしまいまいました。
業績の下方修正を行ってしまいましたが、投資先としてはどうなのかを検証していきたいと思います。
東ソー【4042】2022年第2四半期期決算について簡単に解説していきます。

2022年第2四半期決算全体

(東ソー四半期報告書引用)

売上高は5,266億円(前年同期比981億円増)、経常利益は645億円(前年同期比203億円減)、純利益は420億(前年同期比40億円減)となり、増収減益となりました。
売上は前年同期比で増収しましたが、利益が大きく減っています。減益の主因としては、ナフサや石炭等の原材料高騰や円安による重荷が重なった結果減益しています。
化学株は全体的に業績は芳しくないですね。花王も決算はあまり良くありませんでした。


東ソーの営業キャッシュフローがマイナスなのは気になりました。調べてみると棚卸資産や売上債権の増加が大きくなっています。売上は上昇しているので、需要が回復しつつあると認識していますので良い傾向ではないでしょうか。あとは利益面を改善できるようになれば業績も回復していくのではないでしょうか。
また業績は下方修正しましたが、自己資本比率が60%以上と財務体質は盤石ですので長期保有には適しています。

セグメント別

石油化学セグメント

石油化学セグメントの売上高は1,062億円(前年同期比185億円増)、営業利益は64億円(前年同期比22億円減)となりました。原材料高騰で製品の値上がり効果もあり売上も増収となりましたが、営業利益は円安による為替の影響を受けていて減益となりました。資料の数字を見てみると為替の影響がなければ増収増益になっていたので、現在の経済状況であれば仕方のない部分ではあります。

クロル・アルカリセグメント

クロル・アルカリセグメントの売上高は2,064億円(前年同期比463億円増)、営業利益は1億円(前年同期比280億円減)となりました。クロル・アルカリセグメントも売上高は増収で良いですが、営業利益はしぼんでしまっています。ナフサや石炭等の原燃料価格上昇に伴う交易条件悪化により343億円もマイナスとなっています。なかなかキツイ減益要因ですね。売上は増収しているので、交易条件の悪化に歯止めがかかれば業績も回復していくでしょう。

機能商品セグメント

機能商品セグメントの売上高は1,309億円(前年同期比208億円増)、営業利益は293億円(前年同期比72億円増)となりました。機能商品セグメントは増収増益となり良い結果となりました。
東ソーは中期経営計画で比較優位のある事業への投資や、成長分野への経営資源を重点にするなどを行っています。機能商品セグメントは2021年度の実績として営業利益が435億円でしたが、2024年の中期経営計画では610億円を目指していて売上高営業利益率に計算すると20%を超える水準となり全体的なセグメントで一番稼げるセグメントとなります。

機能商品セグメントで半導体需要から電子材料(石英ガラスなど)を注力しているようです。
利益率の高い事業に投資を積極的に行っていて、設備投資を計画的に行われています。中期経営計画で2022年~2024年で2,000億円投資を計画しています。スペシャリティ事業に800億円、コモディティ事業に400億円など行っていきますので、スペシャリティ事業の力の入れ具合は今後も東ソーの成長に欠かせません。

エンジニアリング

エンジニアリングの売上高は624億円(前年同期比96億円増)、営業利益は79億円(前年同期比29億円増)となりました。水処理エンジニアリング事業は、電子産業分野において国内外の大型案件の工事受注が好調に推移していて売上高増収に繋がりました。売上高が増収したので営業利益も増益となりました。中期経営計画ではそこまでエンジニアリングに関して力を入れていくという情報がなかったので、エンジニアリングより石油化学、クロルアルカリ、機能性セグメントの利益率の高いスペシャリティ事業を見ていくべきです。

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投資判断について

現在株価は1,600円(11/18)となっています。決算発表を受けて1,510円台まで行きましたが売られすぎたので買戻しが行われて1,600円台までになりました。現在の配当利回りは5%です。高配当でとても良いですね。
現在の株価は割安だと判断していて今が買い時だと判断しています。業績は下方修正されましたが、事業は安定感があり長期的に保有するにしても会社の体力もあります。業績は一時的に下方修正されていますが、化学メーカーはどの会社も(信越化学は除く)厳しい環境にあります。
したがって、市場からは化学セクターは悲観的に見られていて割安で放置されている会社も多いです。東ソーはROEが高く財務健全性も高く、脱炭素で厳しい環境の中投資を行い続け、利益率が高いセグメントから生まれるキャッシュがさらにお金を生む事業に投資をされて好循環が生まれていると僕は考えています。
ただ日本では不動産株やエネルギー株、銀行株などといった市場からは悲観的に見られていて株価が上昇しないセクターも多いです。その中で化学セクターも同様です。しかし、人気があるセクターばかりを購入しても儲かるとは限りません。商社株のようにコングロマリットディスカウントでいろいろ事業をやっているから何やっているからわからない、だから株価が安値水準にいたという解釈ではなく、価値を見極めねばなりません。

化学セクターは今後斜陽産業である、本当にそうか?とあまり稼げなくなると考えがあるが何を根拠に考えられているかなど脳を使いますが1次的思考ではなく2次的思考を使用しなければなりません。

東ソーには来年NISA枠で投資を検討中です。

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